じじぃの「アメリカ大統領選（2024）・ラストベルト・ウィスコンシン州！アメリカの雑学」

2020/10/27　読売新聞
「ラストベルト」の戦いに注目
特に「ラストベルト（さびついた工業地帯）」と呼ばれる白人労働者の多い地域を含む中西部など諸州の戦いが熱い。
ウィスコンシン州では1988年から、ペンシルベニア州では92年から、それぞれ民主党候補が勝ち続けてきたが、前回はトランプ氏が制した。
https://www.yomiuri.co.jp/world/uspresident2020/20201027-OYT8T50021/

国際時事アナリスツ／編　河出書房新社　2024年発行

政治風土・州法・産業・歴史などの基本データと米国の「今」を象徴する“各州の最も興味深いトピック”を厳選！同じアメリカでもこんなに違うとは…。大国の強さも弱さも、この州からわかる！

面積と人口　ウルグアイよりも小さめの州
ウィスコンシン州の面積は、16万9639km²。南米のウルグアイよりも小さい程度の州だ。人口は、590万人に迫る。

地勢と気候　5大湖沿岸州の1つ
アメリカ北部の内陸州である。5大湖沿岸州の1つであり、北はスペリオル湖岸、東はミシガン湖岸となる。スペリオル湖の向こうは、カナダである。州を東西に流れるのは、ウィスコンシン川。州の名「ウィスコンシン」は、インディアンの言葉で「赤い石の地」だ。

政治風土　どちらが勝つかわからない激戦州
激戦州（スイング・ステート）の1州である。2016年の大統領選では、共和党のトランプが勝利したが、2020年選挙では民主党のバイデンンが凱歌（がいか）をあげている。選挙人の数は10。

名産と名所　酪農がメインだが、豊富な森林資源を活かした林業も
酪農の州だが、豊かな森林資源を活かしての林業もさかん。林業をベースに、製紙業も発達している。港湾都市のグリーンベイは、トイレットペーパーやティッシュペーパーの生産で知られる。

「ラストベルト」化する工業都市ミルウォーキー
ミシガン湖西岸に位置するミルウォーキーは、工業都市でもある。ここには、オートバイで有名な「ハーレーダビッドソン」の本社がある。それでいて、工業都市ミルウォーキーは、ミシガン湖に面して、ドイツを思わせるような都市景観でも知られる。

ただ、近年、ミルウォーキーでは街中が空洞化している。この都市でも製造業が廃（すた）れ、雇用が不安定化しつつあるのだ。犯罪も多くなり、いわゆる「ラストベルト（錆びた地帯）」の一角になってしまっている。