じじぃの「アメリカ大統領選(2024)・ラストベルト・ミシガン州!アメリカの雑学」

「トランプ2.0」に自動車業界が警戒 関税最大200%方針…日本車に打撃も【NIKKEI NEWS NEXT】

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=O4e3Dzqu9AM

2023年に過去最高のグローバル販売台数を記録したトヨタ自動車


日本車6社の7~9月米新車販売、26%増 GMも21%増

2023年10月4日 日本経済新聞
トヨタ自動車など日本車6社が3日発表した2023年7~9月の米国新車販売は約142万台と前年同期比で26%増えた。2四半期連続で2桁増となった。金利高の逆風下でも需要は堅調だった。
ゼネラル・モーターズGM)も21%増と、9月中旬に始まった全米自動車労組UAW)のストライキの影響は限定的だった。
6社計の米新車販売台数が前年実績を上回るのは4四半期連続となった。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN03DGA0T01C23A0000000/

アメリカ50州がサクッとわかる本』

国際時事アナリスツ/編 河出書房新社 2024年発行

政治風土・州法・産業・歴史などの基本データと米国の「今」を象徴する“各州の最も興味深いトピック”を厳選!同じアメリカでもこんなに違うとは…。大国の強さも弱さも、この州からわかる!

ミシガン州 自動車メーカーの「ビッグ3」が栄えた地 より

面積と人口 日本の本州よりも広い
ミシガン州の面積は、25万493km2。日本の本州よりも広く、北海道の面積の3倍程度だ。全米では11位の広さとなる。人口は1000万人強である。

地勢と気候 5大湖周辺にある2つの半島からなる
アメリカ北部の内陸州で、5大湖周辺に形成されている。州名「ミシガン」は、インディアンの言葉「メシカミ(大きな湖)」に由来し、北のアッパー半島、南のロウア―半島という2つの大きな半島からなる。

アッパー半島は、北のスペリオル湖と南のミシガン湖を隔(へだ)て、ロウア―半島は、東のヒューロン湖と西のミシガン湖を分かつように突き出ている。ロウア―半島はその東の付け根部分で、エリー湖とも接している。州の東は、カナダとなる。気候は内陸性で、寒暖の差が厳しい。夏は過ごしやすい。

政治風土 民主党の地盤が揺らぎ、近年は激戦州に
長く民主党が優位にあったが、近年は激戦州に変化している。2016年の選挙では、共和党のトランプが勝利し、2020年には民主党のバイデンが制している。

名産と名所 デトロイトを中心に栄えた自動車産業
もともとは、デトロイトを中心に自動車産業が全米随一だったが、今は航空産業や情報技術産業に活路を見いだす。

●「西のパリ」といわれた都市の財政破綻、そして復興へ
ミシガン州最大の都市デトロイトは、ひところもっとも治安の悪い街といわれてきた。デトロイトを支えてきた自動車メーカーが衰えていく中、街の中心に黒人たちが移住し、スラム化していったからだ。

20世紀を迎えるころ、デトロイトは「西のパリ」といわれるほど栄えた街であった。そこに1903年ヘンリー・フォードが量産型の自動車工場をデトロイトに開設、以後、デトロイトアメリカの自動車産業の聖地と化していく。ゼネラルモーターズクライスラーデトロイトに本拠を構えたから、アメリカが自動車大国になるほどに、デトロイトは栄えていった。

けれども、第二次世界大戦後、デトロイトの繁栄に翳(かげ)りが差しはじめる。1つには虐(しいた)げられてきた黒人たちが主張をはじめ、白人が居づらくなったからだ。

実のところデトロイト自動車産業の躍進を支えてきたのは、南部から移住してきた黒人たちの安い労働賃金にあった。彼らはスラムのような地域に押し込められていたが、しだいに居住区を拡大し、権利を強く主張していくようになる。1967年には、黒人たちによる大規模な暴動も起きている。

こうした過程で、デトロイトの中心にあった白人たちは郊外に移住していった。これを「ホワイト・フライト」というが、同時にデトロイトの自動車企業も郊外に工場を移していった。
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1970年代以降、デトロイト自動車産業が新興の日本の自動車メーカーに押されていくと、デトロイトを取り巻く状況はさらに悪化する。市の財政悪化のため、デトロイト市内では警察がロクに機能せず、治安が悪化する一方となり、これにともなって地価も下落していった。デトロイト市当局は、為す術もなく、2013年にはデトロイト市はついに財政破綻してしまった。

ただ、現在デトロイトは好転しはじめ、情報技術産業や航空産業に未来を見ようとしている。また地価の急落を受けて、ベンチャー企業を目指す若者たちがデトロイトを目指すようにもなっている。