じじぃの「精神疾患・うつ病・ADHDを見える化する?不老不死の研究」

うつ病は「心の弱さからくる病気ではない」専門家(2020年10月3日)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ZH2oVqP0UNk

リンカーン:映画作品情報・あらすじ・評価

2013/3/4 MOVIE WALKER PRESS 映画
19世紀のアメリカで奴隷解放に尽力した、第16代大統領、エイブラハム・リンカーンの知られざる苦悩に迫る、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督によるヒューマン・ドラマ。
本作で3度目のアカデミー賞主演男優賞に輝いたダニエル・デイ=ルイスリンカーン役を熱演する。
https://moviewalker.jp/mv51565/

『不老不死の研究』

堀江貴文・予防医療普及協会/著 幻冬舎 2022年発行

第4章 「心」は科学できる――うつ病認知症を「見える化」する より

精神疾患の患者数は日本国内だけで420万人

最新のテクノロジーをフル活用して、心の病の予防に取り組む研究者がいる。慶應義塾大学医学部特任教授で「i2Lab」代表を務める岸本泰士郎医師だ。「i2Lab」とは「Integrated Innovation Lab for Psychiatry」(領域横断イノベーション精神医学研究室)の略称であり、ラボ名からしてすでに興味をそそられる。

「心の病」の人にはわかりづらいことが多い。当事者ですら、自分が病にかかっていることに気づかず、発見が遅れて重症化することも少なくない。ひとたび、うつ病統合失調症を発症すると、長時間にわたって仕事を休んだり、薬を服用しなければならない。予防や、できるだけ早い段階での治療介入が必要だ。

マインドフルネスで頭をスッキリ

そもそも、うつ病をはじめとする精神疾患の原因ははっきりわかっているのだろうか。

  「そこはまだはっきりとはわかっていません。精神疾患は、もともともっている生物学的な要因と心理・社会的要因の相互作用によって起きると考えられています。ただ、うつ病に関連がありそうなバリアント(いわゆる遺伝子変異)は、すでに100以上見つかっていますが、それぞれ単体での影響は小さいと考えられています。また一卵性双生児で遺伝情報がまったく同じだとしても、2人とも総合失調症を発症するとは限りません。一卵性双生児のうち一方が総合失調性を発症した場合、もう一方の発症率は5割程度と言われています」(岸本医師)

テクノロジーによって、うつ病や総合失調症の早期発見をしたり、進行を止めることは可能なのだろうか。

  「一定程度は可能になるでしょう。特にうつ病はストレスに起因して発症するケースが多いので、適切な休養をとったり、カウンセリングを活用したりすることで発症を予防することは可能でしょう。最近はマインドフルネスも注目されていますね」(岸本医師)

現在、精神疾患を抱えていなくても、マインドフルネスを実践しているビジネスパーソンは多い。マインドフルネス(mindfulness)とは「心を”今”に向けた状態」のことを指す。慌ただしい日常の中で「心ここにあらず」になっている人は多いが、瞑想の手法を用いて、マインドフルネスを実現するのだ。

岸本医師の話では、マインドフルネスは、ストレスを溜まりにくくしたり、仕事のパフォーマンスを上げる効果があり、さらにうつや不安の症状を和らげる効果も確認されているようだ。現代の日常生活の中で、副作用がないこうした方法が精神疾患の予防や治療にも役立てられるとすれば有意義だ。

Netflixドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」とASD患者

2022年、Netflixの韓国ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が世界中で爆発的にヒットした。重度のASD自閉スペクトラム症)患者であり、人と目を合わせることもできなければ、会話もまともに成立しない。他方で人並み外れた異常な集中力を発揮し、頭脳は抜群にキレる。そんなウ・ヨンウ弁護士が、法廷でトリッキーなアイデアを次々と駆使して活躍するドラマだ。

なぜこのドラマが韓国や日本のみならず、世界中で受け入れられているのだろう。「授業中に先生の話をじっと聞いていられない落ちこぼれ」「コミュ障」と蔑(さげす)まれてきたADHD(注意欠如・多動性)やアスペルガー症候群の特徴にスポットライトを当て、彼らも社会の一員として活躍できることをウ・ヨンウ弁護士が証明しているからだ。

岸本医師によると、グーグルグラスを使ってASDの児童の社会性を改善させたという報告が発表されているそうだ。

  「ゲームを使用したADHDの治療機器、睡眠障害うつ病に対するアプリ、マインドフルネスのアプリなどデジタル技術を使った開発は多岐にわたっていなす。ASDに対する治療の開始は、早ければ早いほど良いと考えられています。今後、AIによる診断支援プログラムや、グーグルグラスのような最新テクノロジーを用いた治療が可能になれば、患者さん方にとって大きな福音になるでしょう。しばらくはこうした技術がしっかりした効果をもたらすのが、エビデンスを蓄積しながら見極めていく必要があります。同時に、さまざまな特性があっても違いを認め合い、すべての人にとって生きやすい社会になるといいですね」(岸本医師)

近い将来、ドラえもんの道具を彷彿(ほうふつ)させる画期的な診断機器や医療機器が開発されるかもしれない。茫漠としてつかみどころがないと思われてきた「心」の本質が、サイエンスによって腑(ふ)分けされる時代がすぐそこまで来ているのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。

少し古い本だが、デイヴィッド・スローン・ウィルソン著『みんなの進化論』にこんなことが書かれていた。

リンカーンは美しい より

  外見以外の特徴によって人物が美しくなる例で私が気に行っているのは、エイブラハム・リンカーンだ。リンカーンは生前はおそろしく醜いと思われていて、政敵にはゴリラにたとえられた。本人でさえ、自分の外見をジョークのネタにした。
  あるとき、顔がふたつある(裏表がある)と非難されて、こう答えた。「ふたつあるなら、この顔をつけていると思いますか」。それでも今日では、私たちの大半が、リンカーンの顔を見上げたら敬愛の念がわかずにいられない。「何てすばらしい人だ――ゴリラに似ているのが残念だけど」とは言わない。私たちはリンカーンの顔が大好きだ。りっぱな人柄と切り離せなくなっている。私たちの美の進化論は安っぽい絵やポルノという「低俗な美」だけでなく、口では説明できないリンカーンの美しさも解明できるのだ。

「何てすばらしい人だ――ゴリラに似ているのが残念だけど」とは言わない。私たちはリンカーンの顔が大好きだ

リンカーンの何が人を惹きつけるのでしょうか。
一説によると、人の人間たるところは「相手への共感力」であるという。
私ももう少し、ジョークで人を笑わせる共感力があったらなあ。
トホホのホ。

じじぃの「歴史・思想_645_近代史の教訓・楠木正成」

楠公の歌~櫻井の訣別~

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=U8yjnEu0QJY

青葉茂れる桜井の 歌詞 桜井の訣別・別れ 楠木正成

足利尊氏湊川で迎え撃った楠木正成 息子への最後の教え
「青葉茂れる桜井の」が歌い出しの『桜井の訣別』(さくらいのけつべつ)は、明治32年(1899年)に発表された日本の唱歌。作詞:落合直文、作曲:奥山朝恭。

歌詞では、鎌倉時代末期の名武将・楠木正成(くすのき まさしげ)とその息子・正行(まさつら)にまつわる伝承「桜井の別れ」が描写されている。
https://www.worldfolksong.com/songbook/japan/sakurai-aoba.html

楠木正成(くすのきまさしげ)

ブリタニカ国際大百科事典 より
1294―1336年。
鎌倉時代末期~南北朝時代の武将。河内の土豪
正成以前の楠木氏については不明。元弘1=元徳3 (1331) 年,後醍醐天皇の召しに応じて笠置山の行在所に参向し,河内赤坂城に挙兵して六波羅勢の攻撃を防いだが落城。翌年千早城を築いて籠城し,幕府軍の猛攻に耐え,諸国の反幕勢力の挙兵を促した。
建武中興の際その功により,河内,和泉の守護,河内の国守に任命された。
建武2 (35) 年,足利尊氏が中興政府に反旗を翻すと,新田義貞らとともにこれを討ち,いったんは撃退した。翌延元1=建武3 (36) 年,尊氏が九州から大軍を率いて攻め上った際,摂津湊川にこれを迎撃して敗死。明治になって湊川神社に祀られ,正一位を追贈された。

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『近代史の教訓――明治のリーダーと「日本のこころ」』

中西輝政/著 PHP研究所 2022年発行

第1章 人間を中心に歴史をつかむ より

日本の歴史を貫く3本の「筋」

日本の歴史を大きくタテに目を見渡したときに、はっきりとした「筋」のようなものが3つほど見えてきます。この日本の歴史を貫く3本の「筋」という視点が、まさに本書の出発点になります。

第1は、日本人特有の繊細で美的な感性です。古来日本には、現代人の目から見ても驚くような鋭い感覚に満ちた芸術作品がたくさん残されています。そうした日本人お感性は、芸術や文化の領域だけでなく、思想や道徳観、人生観にまで及び、日本の歴史を動かしてきた大切な「筋」の1つになっていると思うのです。

第2は、日本という国では、つねに政治が実用主義プラグマティズム)で行なわれていることです。たとえば、平清盛徳川家康という人は、権力の機微に通じた現実主義を重んじ、経済問題にも敏感に対応しました。明治以降では伊藤博文吉田茂といった人も、僕らと同じ系譜の人間と見ることができます。彼らは、決してある特定のイデオロギーの虜(とりこ)にはならず、目の前の現実的な課題に対して、柔軟な解決を図ることができた人たちでした。ここでは、彼らが日本特有の社会と人間を見つめる深い洞察力の持ち主だったことも忘れてはならないでしょう。

そして第3は、「日本とはこういう国である」という国家意識です。そもそも、この列島は火山噴火や地震が他国に比べて極めて多いという自然条件からしても、日本の特殊性は際立っており、それがこの国と日本人のあり方を半ば決め手いるようなところがあります。たとえば、大平原をひた押し進んで発達したアメリカの平板な効率主義を、山あり谷ありの日本で無理押しすると、かえって非効率に陥るのは明らかです。
かつてどの時代の日本人も、各時代で少しずつ小さな違いはあっても、一貫した国家意識というものを共通してもっていました。昭和の戦争に入っていく時期は、それをことさらに振り回しすぎた感がありますが、逆に戦後はまったく触れられなくなっています。そのため戦後生まれの日本人は、学校の歴史教育で「日本とは何か」という日本観や国家観について教えられることがなくなり、大人になって自分の国についての基本的な知識が欠落していることを、いま多くの人が切実に感じはじめています。

「上手な政治」か「正しい政治」か?

聖徳太子天武天皇の7世紀に次いで、日本史の「結節点」を考えるときに、次の極めて重要な時代は、14世紀の南北朝時代です。日本の歴史界では中世は語られることの少ない時代ですが、南北朝時代についても、一般に今の日本人はごく浅薄な知識しかもっていないのではないでしょうか。これもやはり、戦後に、日本の歴史の教え方が大きく変わったためです。
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興味深いことに、南北朝の動乱を舞台にした軍記物の『太平記』は14世紀以降、日本の歴史を通じて、どの偉大においても非常に幅広く日本人に読まれました。よく西洋史における最大のベストセラーは『聖書』だといわれますが、日本の場合これにあたるのは、部数でいえば圧倒的に『太平記』なのです。
とくに江戸時代に入りますと、木版印刷が普及したことによって、ほぼ10年おきぐらいにいわば『太平記』ブームが起こります。要するに、『太平記』が第二次大戦まで、600年間ずっと一貫して日本人が1番よく読みつづけ、そこからこの国の自画像を刻みつけていった教養の宝庫だったわけです。

その『太平記』における最大の英雄が、南朝方の楠木正成(くすのきまさしげ)です。

軍事と戦略の天才であった正成は千早(ちはや)城に籠って敵軍を翻弄し、鎌倉幕府打倒の端緒を切り拓きます。しかし「建武の親政」によって生まれた後醍醐天皇の新しい朝廷に反旗を翻した足利尊氏の大軍が九州より京い押し寄せると、正成は京都盆地に敵を誘い込んで足利軍の全滅を図る戦略を提言し、後醍醐天皇比叡山へ避難のための行幸真言しますが容れられず、「もはやこれまで」と死を覚悟して兵庫「湊川の戦い」に出陣し、圧倒的な尊氏の大軍に正面から戦いを挑んで玉砕し、弟の正季(まさすえ)と刺し違えて自刃しました。
この「湊川の戦い」は『太平記』でも「無謀な作戦」とされ、とくに稀代の戦略家であった正成にはそのことはよくわかっていました。しかし、いったん天皇の命令が下された以上、従容として湊川へ赴きます。その途上で、息子正行(まさつら)と最後の言葉を交わす有名な「桜井の訣(わか)れ」の場面があるのです。「忠臣蔵」などと同様、この場面は何百年もの間、日本人に語り継がれて、どの時代にもつねに日本人の涙を誘ってきた日本史上の名場面の1つです。

正成は正行に対して、この無謀な戦いを命じた天皇をお怨み申し上げる気持ちが起きたら、「そのときは天照大神の御名(みな)を唱えよ」と諭します。つまり、天皇は神の子孫であることを思い起こしなさい、ということです。親子の情愛、天皇への忠義の大切さとともに、つねにこの国をつくった神様を意識することで、「日本という国」の国家像と日本人の生き方というものが、わかりやすく伝わってくる話になっているわけです。この正成の「日本観」というものは、戦後の歴史家がいうように明治政府が創作した話でも何でもなく、『太平記』を読みついできた日本人の多くが一貫して共有してきたものです。そしてそれは、吉田松陰坂本龍馬といった幕末の志士たちにも深い感動を呼び起こし、維新へ向かう行動の源泉ともなりました。

じじぃの「スパコン・2024年・日米中韓の戦い・勝者はどこだ?半導体大競争時代」

[NHKスペシャル] AI半導体ってなに?世界一のスパコン大解剖!| シリーズ半導体 大競争時代「第2回 日本は生き残れるか」

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mc_t9IwC74s

#1 on the Green500 - the World’s Most Efficient Supercomputer

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=f0ZPwEoyO-c

Preferred Networks(PFN) スパコン省エネ性能で世界一に


PFN、電力性能が33%向上したAIプロセッサ「MN-Core 2」、2024年度にスパコン「MN-4」を稼働

2022年12月14日 IT Leaders
Preferred Networks(PFN)は2022年12月14日、ディープラーニング(深層学習)プロセッサ「MN-Core 2」を発表した。
従来の「MN-Core」と比較して、ラックあたり演算性能が約3倍、ワットあたり演算性能(GFLOPS/W)が約33%向上している。代表的なワークロードでの動作確認が完了しており、現在量産化を進めている。2024年度中の稼働に向け、MN-Core 2を搭載したスーパーコンピュータ「MN-4」を構築する予定である。
https://it.impress.co.jp/articles/-/24194

NHKスペシャル 半導体 大競争時代 第2回「日本は生き残れるか」

2023年1月29日 NHK総合
【司会】有馬嘉男 【出演】真矢ミキ、浅野里香、劇団ひとり 【語り】中條誠子
先端技術の覇権をめぐる攻防を描くシリーズ。ちょう落する半導体王国・日本は生き残れるのか。
企業や開発者の未来を賭けた挑戦に迫る。逆襲のカギは暮らしや社会に“ゲーム・チェンジ”を起こす可能性を秘めた3つの次世代半導体人工知能の開発をリードする「AI半導体」。電気自動車・EVシフトを支える「パワー半導体」。そして革新的な構造の「3D半導体」。
ニッポン半導体は、強大なライバルとの大競争で勝機を掴めるのか。

AI半導体ベンチャー企業の挑戦

人工知能(AI)ベンチャーとしてファナックトヨタ自動車などと対等な連携を築き、AI研究でも先端を走る日本のプリファードネットワークス(PFN)の西川徹社長に聞いた。
ソフトを工夫することで高い計算能力を確保、電力効率の良さでスパコン世界一を根ざしているという。
すでに、ランキングで複数回世界一に輝いている。
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/Z6ZPGX4NN1/

スパコン、エヌビディアやGoogleがAI特化 民間主導に

2022/6/27 日本経済新聞
スーパーコンピューターの開発競争が人工知能(AI)特化型モデルに移ってきた。
半導体大手のエヌビディアはAI処理で世界最速級の製品開発に乗り出し、米グーグルは複数のスパコンをデータセンターに活用する。従来は日本の「富岳(ふがく)」など国主導のプロジェクトが中心だったが、膨大な計算を必要とする高度なAIの登場が、ハード開発の競争軸を変えつつある。
https://www.nikkei.com/nkd/company/us/NVDA/news/?DisplayType=1&ng=DGXZQOUC1417S014062022000000

エコノミスト』2022年2.1号

需要大爆発 半導体 メタバース、グリーン、デジタル

GPUの重要性が高まり、エヌビディアがメタバース時代主役に 【執筆者】津田建二 より

躍進エヌビディア GPUの重要性が高まる メタバース時代の主役へ

米エヌビディアは、製造専門のファウンドリー(受託生産)企業も含めた半導体企業ランキング(IC Insights調べ)で、2021年に7位に位置づけられており、売上高230億ドル(約2兆6000億円)のファブレス半導体メーカーだ。同社の株価は上がり続け、時価総額は21年11月には一時8000億ドルを超えた。現在は7000億ドル程度だが、いずれ1兆ドルに向かうという報道もある。
エヌビディアは長年、半導体業界トップだった米インテル時価総額2200億ドルを超えるような企業になぜなったのだろうか。もともとゲームの絵(グラフィックス)を描くためのチップであるGPU(画像処理回路)を設計していたファブレス企業だった。今でもゲーム部門の売り上げが全社の中で最も大きい。ところが近年、AI(人工知能)ブームである。また、クラウドコンピューティングも当たり前に使われるようになってきた。ここにGPUが大量に使われ始めたのである。

「工業用にも使える」

エヌビディアのグラフィックスチップは、ゲームで描いた映像を現実の世界にも適用できることでVR/AR(仮想現実/拡張現実)の世界にも使われている。コンピューターで絵を描く作業はGPUの機能そのものだからである。
VR/ARで描く画像を、できるだけ実写に近い状態に近づけようとする「レイトレーシング技術」は昔からあったが、写真と区別がつかないくらいの出来栄えにするためには、とても長い時間がかかっていた。生まれた時が高齢者で年を取るにつれて若返っていく、という映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」でもレイトレーシング技術が使われたが、絵を描くのに何週間も要したといわれている。
エヌビディアはリアルタイムのレイトレーシング技術を開発、これによってVR/ARで描く実写に近い映像を瞬時に描けるようになり、最近これはメタバース(Metaverse)と表現されるようになった。メタ(Meta)とは日本語の「超」、バース(Verse)は宇宙(ユニバース)を意味する造語だ。
メタバースの世界はVR/ARによるゲームや、Zoomなどのビデオ会議だけではなく、工業用にも使われる」と、同社のトップであるジェンスン・ファンCEO(最高経営責任者)が述べている。
    ・
三次元シミュレーションを用いて現実と仮想の世界を創出する「デジタルツイン」をもっとビジュアルに表現する技術がメタバースでもある。

時価総額1兆ドルへの道

エヌビディアが狙うデータセンターは、インテルや米AMDなどとも競合し、データセンター市場は場激しい取り合いとなるだけではなく、推論と学習機能を含めたAIチップメーカーとも競合することになろう。また、クラウドスーパーコンピューターのようなHPC(高性能コンピューティング)分野でも彼らとは競合する。しかし、幸いTSMCのようなファンドリーとは補完関係にあり、互いに成長できる。また、メモリーメーカーの韓国サムスン電子ともエヌビディアぼGPUやCPUは補完関係にある。
一方で、英アーム買収の動向にも注目が集まる。エヌビディアは、ソフトバンクグループの孫正義会長から要請を受け、アーム買収を決断した。アームの超並列処理が可能なメ二―コアのCPUコアを搭載したシステムLSIは、データセンターなどで、GPUの制御にも威力を発揮する。

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どうでもいい、じじぃの日記。
2020年6月、理化学研究所富士通が共同開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」がスーパーコンピューターの性能を競う世界ランキング「TOP500」で1位を獲得した。
日本が1位を取るのは2011年11月の「京(けい)」以来、8年半ぶり。
2位にランクされたスパコンは米オークリッジ国立研究所で、富岳は速度で約2.8倍の差をつけての断トツ1位にランクされた。

世界一となった富岳の正体は

富士通が開発したプロセッサー「A64FX」により高性能化を達成した。
・台湾の半導体企業TSMCが持つ最先端技術を用いて生産した。
 CPUの製造はTSMC社が担ったが、回路の配線の間隔は7nmと世界最高密度であった。

2022年11月15日、スパコンの世界ランキングは2位に転落したが、2部門(HPCG、Graph500)で6期連続世界1位を獲得している。
   
2023年1月29日、NHKスペシャル 半導体 大競争時代 第2回「日本は生き残れるか」を観た。

AI半導体ベンチャー企業の挑戦

人工知能(AI)ベンチャーとしてファナックトヨタ自動車などと対等な連携を築き、AI研究でも先端を走る日本のベンチャー企業プリファードネットワークス(PFN)。
PFNはソフトを工夫することで高い計算能力を確保、電力効率の良さでスパコン世界一を目指している。
2024年には、「富岳」に次ぐ次世代型スパコンとしてお披露目するようだ。

じじぃの「歴史・思想_644_逆説の日本史・明治時代の終焉・幸徳秋水」

幸徳秋水と管野スガ


大逆事件とは】簡単にわかりやすく解説!!事件発生の背景や内容・その後など

2019年3月29日 日本史事典.com
https://nihonsi-jiten.com/daigyaku-jiken/

大逆事件(たいぎゃくじけん)

デジタル大辞泉 より
明治43年(1910)多数の社会主義者無政府主義者明治天皇の暗殺計画容疑で検挙された事件。
大逆罪の名のもとに24名に死刑が宣告され、翌年1月、幸徳秋水ら12名が処刑された。幸徳事件。

幸徳秋水(こうとくしゅうすい)

デジタル大辞泉 より
1871~1911 社会主義者。高知の生まれ。名は伝次郎。
江兆民の門下。明治34年(1901)社会民主党を結成、即日禁止される。日露戦争に反対し、堺利彦と「平民新聞」を創刊。のち、渡米。帰国後アナーキズムを主張。大逆事件で検挙、主犯として死刑になった。著「廿世紀之怪物帝国主義」「社会主義神髄」など。

管野スガ(かんのすが)

世界大百科事典 より
1881‐1911(明治14‐44)。
明治の社会主義者。筆名須賀子,号は幽月。大阪生れ。
鉱山師であった父の事業の失敗やみずからの離婚の不幸をへて《大阪新報》の記者となり,大阪婦人矯風会の林歌子の知遇をえて上京した。社会主義思想に近づき1904年平民社堺利彦を訪ね,やがて紀州田辺の《牟婁新報》に入り,ここで荒畑寒村と結婚。08年赤旗事件で投獄されたのち幸徳秋水と恋愛同棲し,アナーキズムに共鳴,09年《自由思想》の発行に協力するが,発禁となる。
1910年宮下太吉らと天皇暗殺を企てたことを理由に捕えられ,翌年幸徳らとともに刑死(大逆事件)。獄中手記《死出の道艸(みちくさ)》。

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『逆説の日本史 27 明治終焉編 韓国併合大逆事件の謎』

井沢元彦/著 小学館 2022年発行

第3章 「明治」という時代の終焉 より

「でっち上げ」で極刑に処せられた究極のアナキスト幸徳秋水

これまで述べたように、明治天皇儒教的名君をめざし、ひたすら徳を積むことをめざしていた。その天皇が「朕の不徳の致すところ」と生涯の汚点と考えたかもしれない大事件が、その治世の晩年に起こった。いわゆる大逆事件である。
    ・
この大逆事件で逮捕された24名、死刑に処された12名のうち4名以外は無実であった。とくに、事件の代名詞にもなっている幸徳秋水も暗殺計画は知っていたが参加はしなかったので、まったくの無実であった。ところが証人喚問もしないスピード審査のデタラメ裁判で死刑に処されてしまったのである。
たしかに、この中に明治天皇を殺そうとしたメンバーもいた。幸徳秋水の「パートナー」であった管野スガがそのリーダーだったのだが、ここで2人の経歴を紹介しておこう。
    ・
とにかく、大逆事件なるものの実態はまさに、管野スガ、宮下太吉、新村忠雄の3名を主体とした暗殺未遂事件に過ぎなかったのだが、管野と同棲しその思想に影響を与えたとは言え、計画には加わらなかった幸徳秋水、彼らの思想に影響を与えただけの内山愚童が共犯として処刑されただけで無く、幸徳の無政府主義に共感し交流があっただけのキリスト教徒大石誠之助や大石と親しく地元の和歌山県新宮市社会主義運動をやっていただけの成石平四郎、爆弾の製造法を聞かれただけの奥宮健之、社会主義運動家ではあったが暗殺未遂事件とは関わりない松尾卯一太と新美卯一郎らも死刑に処せられてしまった。
つまり、桂内閣は実行犯4名の事件を死刑判決者だけでも24名に拡大し、死刑判決を受けた24名のうち半数の12名は減刑したものの、12名は判決6日後(管野スガだけは7日後)に処刑してしまったのである。この裁判は1審だけで、審理は公開されなかった。つまり国民はなにも知らされず、桂内閣の意を受けた検察官が無実の人間を大量に極刑に追いやったという、まさにやりたい放題のとんでもない事件であったのだ。言葉を換えて言えば、桂内閣いや首相桂太郎は権力側がもっとも免罪をでっち上げやすい大逆罪を巧みに利用して社会主義勢力の大弾圧を図ったということだ。これが、異例の出世を遂げ公爵にまでなった「ニコポン」桂太郎のもう1つの顔である。

天皇に対する「戦争を好まず平和を重んじていらっしゃる」という評価はホンネだったのか?

幸徳秋水は、きわめて博学だった。
ギリシャ・ローマは言うにおよばず古代中国の歴史にも詳しく、当時のヨーロッパ4やアメリカの国内情勢にも精通していた。したがって、その著作『廿世紀之怪物 帝国主義』では古今東西さまざまな事例を引きながら「愛国心」の正体に迫っている。近代史の事例としては、ボーア戦争からイギリスのピータールー事件、人物ではドイツの「鉄血宰相」ビスマルクやその主君であるヴィルヘルム1世、2世、日本の政治家としては伊藤博文山県有朋、さらにはシェイクスピア劇の登場人物であるマクベスまで引き合いに出している。ピータールー事件というのは、1819年(文政2)にイギリスのマンチェスターで起こった事件で、当地のセント・ピーター教会前広場で民衆が当局の弾圧を受け、11名の死者と多数の負傷者が出たというものである。そこでこの事件は、ナポレオン戦争ワーテルローにおける勝利をもじって「ピータールーの虐殺」と呼ばれた。民衆の強烈な皮肉である。そんな事件まで幸徳は詳しく知っていたのだ。そしれ愛国心に対する結論は、

  自分を愛し、他人を憎め。同郷人を愛し、他郷人を憎め。神の守護する国(日本)や世界の中央に位置する文化国家(中国)を愛し、西洋人や辺境の異民族を憎め。愛すべき者のために憎むべき者を討つ。これを名づけて愛国心という。
    (『二十世紀の怪物 帝国主義幸徳秋水原著 山田博雄訳 光文社刊)

そして幸徳はさらに続ける。

  そうだとすれば、愛国主義はあわれむべき迷信ではないのか。迷信でなければ、いくさを好む心である。いくさを好む心でなければ、うぬぼれの強い、思い上がった自国の宣伝である。
                  (引用前掲書)
    ・
「二十世紀の文明は、いまだに弱肉強食の状態を抜けだせない」、幸徳はこのように嘆いたあと、「『愛国心』を経とし、『軍国主義』を緯として、織りなされた」帝国主義にとりつかれた日本の経済状況について、日清戦争前は8千万円にすぎなかった国家予算は数年のうちに3倍になり、台湾の経営のためにその倍の1億6千万円の費用をつぎ込まねばならなかった、と指摘している。さらに日清戦争の賠償金2億両も夢のように消え、日本の財政は乱れ、輸入超過および度重なる増税で国民の生命も厳しい状況になると予測したうえで、次のように「断言」している。

  帝国主義という政策は、少数の人間の欲望のために、多数の人間の幸福と利益を奪うものだ。野蛮な感情のために、科学の進歩を邪魔するものだ。人類の自由と平等を絶滅させ、社会の正義と道徳を傷つけ、世界の文明を破壊するものだ。
                  (引用前掲書)

このように結論づけた幸徳は、だからこそ日本も世界も一刻も早く帝国主義を捨てるべきだと考えていた。もちろん、これこそ幸徳が『廿世紀之怪物 帝國主義』を世に問うた最大の理由である。

ところで、一般的には幸徳は大逆罪については無実にしても、無政府主義者であり帝国主義絶対反対論者であったことから明治天皇(当時はまだ今上天皇)についても舌鋒鋭く批判しているのだろうという見方がある。私も正直言って、この著作を読むまではそうだろうと決めつけていたのだが、実際に読んでみると幸徳は驚くほど天皇に対しては丁重な態度を取っている。こんな具合である。

  日本の天皇はドイツの若い皇帝とは異なる。戦争を好まず、平和を重んじていらっしゃる。圧政を好まず、自由を重んじていらっしゃる。一国のための野蛮な虚栄を喜ばず、世界のための文明の幸福と利益を願っていらっしゃる。決して今時(いまどき)のいわゆる「愛国主義者」「帝国主義者」ではいらっしゃらないようである。
                  (引用前掲書)

これはいったいどうしたことか。この本の目的は帝国主義撲滅を訴えることだから、ほかの部分で無用な摩擦を避けようとしたのか。つまりこれは外交辞令なのか。それとも幸徳の本音なのか。この点については幸徳の別の著作も視野に入れて検討しなければいけないので、とりあえずは措(お)く。記憶にとどめておいていただきたい。

じじぃの「半導体・2023・中国依存・先が見えない韓国経済?夕刊フジ」

韓国経済成長してない。第4四半期GDPマイナス、今年はさらに悪化している様相。日本を追い抜くのはいつ?

新韓国ニュース解説
動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=VKl56VnuyQ4

韓国サムスン電子の収益が急激に悪化している


韓国、「対中ビジネス」全盛期終焉、中国の自給体制確立と経済安保が「障壁」

2023年1月29日 勝又壽良のワールドビュー
韓国輸出の4分の1は中国向けである。これが、韓国外交を「二股」にさせた大きな理由だ。だが、肝心の対中ビジネスの全盛期は終わった。中国が、自給体制を整えており韓国品の輸入に依存しなくなってきたこと。また、米中対立の激化とともに、経済安保の重要性が主張されるにおよんで、半導体輸出に規制が掛かりそうな状況になってきたことである。
    ・
中国の半導体産業は、米国からの規制措置によって大きな制約を受けている。中国はこれまで、韓国へ米国主導の「チップ4」(米国・日本・台湾・韓国)へ参加しないように圧力を掛けてきたが、無駄なことになりそうだ。韓国は、安全保障で米国の傘に入りながら、米国と対立する中国へ便宜を図ることなど、常識的にもあり得ないことに気づいてきたのであろう。これまで、韓国「二股外交」が成立したのは、米中関係が対立していなかったという特殊状況があった結果であろう。そういう良き時代は去ったのだ。
https://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/31441925.html

夕刊フジ』 2023年1月28日発行

ついにマイナス成長…先が見えない韓国経済――中国経済の減速と国内の大幅利上げ原因 より

韓国経済に暗雲が立ち込めている。2022年10~12月期の国内総生産GDP、速報値)は前期0.4%減と落ち込んだ。マイナス成長に転落したのはコロナ禍初期の20年4~6月期以来、10四半期(2年半)ぶりだ。中国経済の原則と国内の大幅利上げが痛手となっており、先行きも不安が拭えない。

マイナス成長の要因の1つが輸出が5.8%減ったことだ。特に稼ぎ頭の半導体関連が低調だった。
週刊東洋経済編集長の勝又壽良氏は「中国経済の減速や米国の対中半導体制裁の影響もあり、韓国の半導体輸出が低調だった。世界的な半導体市況の悪化も直撃している」と解説する。
韓国最大手のサムスン電子が発表した22年の連結決算(暫定集計)は、本業のもうけを示す営業利益が前年比16%減だった。22年10~12期では前年同期比69%減に見舞われた。半導体大手のSKハイニックスも厳しい業績が続くと市場で予想されている。
    ・

文前政権”負の遺産”も打撃に

金利上昇で住宅バブルが崩壊した。低金利時代にマンションを購入した人が金利負担でローンが支払えなくなり、二束三文で手放すケースも増えている。家計の負債比率も一段と大きくなっており、消費は伸びない。住宅バブルを招いた文在寅ムン・ジェイン)前政権の負の遺産といえる」と勝又氏。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は今年に入って中東や欧州を歴訪し、兵器や原発トップセールスを行った。
秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相は「今年上半期は韓国経済の厳しい時期になるが、下半旗は世界経済や半導体業況の改善などで次第に回復の流れを見せるだろう」と楽観的だ。
前出の勝又氏は「カギを握るのは中国経済だ。ゼロコロナ政策を放棄したことで上向きになるとの見方もあるが、不動産不況が続いており、春節旧正月)連休後も消費が伸びるか不透明だ。中国経済が回復しなければ、依存度の高い韓国経済の回復も厳しい」と指摘した。

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どうでもいい、じじぃの日記。

2019年、前の韓国大統領 文在寅が「我々は二度と日本に負けない」と言った。
その時から韓国に興味をもって、主に韓国経済に関心を持つようになった。

日本の韓国ウォッチャー、

「常識的にもあり得ないことに気づいてきたのであろう。これまで、韓国「二股外交」が成立したのは、米中関係が対立していなかったという特殊状況があった結果であろう。そういう良き時代は去ったのだ」

サムスングループは韓国を代表する財閥で韓国GDPで約2割を占めている。
そのサムスングループを支えるサムスン電子は、昨年10-12月は69%減益だった。

韓国の政府関係者、

「今年上半期は韓国経済の厳しい時期になるが、下半旗は世界経済や半導体業況の改善などで次第に回復の流れを見せるだろう」

とか。

まあ愉快なお隣さんですが、この1年間は韓国から目が離せない。

じじぃの「歴史・思想_643_逆説の日本史・明治時代の終焉・乃木希典」

殉死 乃木将軍の場合 (注)解釈ネジ曲がってる恐れ濃厚です

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Og0CfD7jZhc

乃木希典と妻静子


乃木希典将軍「遺言条々」と「殉死」

2018-04-18 隼jpJAPAN
明治45年(1912)9月13日、日露戦争の輝ける英雄、乃木希典将軍(63歳)は明治天皇に殉じて自刀しました。
その日は明治天皇の御大葬の日でありました。

式発表は自刃の全貌を明らかにしていなかったため、新聞報道の一部には食い違いがありました。しかし全面的な公式発表がない状況でも、大衆は殉死という事件に湧き立ち、賛否両論が入り乱れました。すでに徳川幕府によって殉死が禁止されて以来、約250年を経ているときに、乃木将軍の行為は時代錯誤であると考える人々もいました。
もと学習院の生徒であった作家・志賀直哉は「…馬鹿な奴だという気が、ちょうど下女かなにかが無考えになにかしたとき感ずる心持ちと同じ様な感じ方で感じた」と日記に書いています。
しかし民衆や新聞の大多数は乃木の切腹に感動し、明治天皇への至忠を貫いた崇高な行為として賞め称えたそうです。
https://ryuzoji358.hatenablog.com/entry/2018/04/18/095238

『逆説の日本史 27 明治終焉編 韓国併合大逆事件の謎』

井沢元彦/著 小学館 2022年発行

第3章 「明治」という時代の終焉 より

殉死の際に乃木が自ら遺言書に記していた「大罪」とはなにか

検視報告によれば、2人は自邸の居間において壁に掛けられた明治天皇御真影(肖像写真)の前で正対し、乃木は軍刀で割腹したのち剣を持ちかえて頸動脈を切断し絶命した。静子は護身用の懐剣(かいけん)で心臓を突き刺した死んだ。かたわらに乃木の遺言書「遺言条々」と辞世の歌が置かれ、静子も辞世を残していた。

  うつし世を 神去りましゝ 大君の みあと志たひて 我はゆくなり
                (乃木希典
  いでまして 帰ります日の なしと聞く 今日のみゆきに あふぞ悲しき
                (乃木静子)

意味は訳さずともおわかりになると思うが、問題は「遺言条々」のほうである。なぜ、乃木は殉死を決意したのか。現在も乃木神社に保管されている遺書は、「条々」と題しただえあって箇条書きになっている。その第一項の書き出しは「自分此度御跡ヲ追ヒ奉リ自殺候段恐入候儀其罪ハ不軽存候」であり、現代語に訳せば「自分はこのたび畏(おそ)れ多くも天皇陛下のお後を追わせていただくため自殺をいたします。私の罪は軽くありません(明治10年西郷隆盛らが鹿児島で起こした反乱)」である。では、その罪とはなにか。乃木が第一項で述べているのは明治10年西南戦争のおり、田原坂(たばるざか)の激戦で「軍旗」つまり連隊旗を敵に奪われてしまったことである。たかが旗と言ってはいけない。これは天皇から連隊の象徴として下賜されたものなのである。しかし、いくら重要なものであっても陸軍の優秀な士官となった乃木が自殺をしてまで償うようなものでも無いし、田原坂の激戦は優秀な士官でもそうした失態を招くような状況であった。いわば不可抗力であり、だからこそ乃木もその後ドイツ留学を許され大将にまで昇りつめることができたのだ。しかし乃木はそれをずっと大きな罪と感じ、死に場所を探していたと告白している。

司馬遼太郎(しばりょうたろう)が「乃木愚将論」を展開したことで一時乃木人気は地に落ちたが、戦前の乃木は庶民にも人気のある将軍であった。前にも述べたように、旅順(1904年からの日露戦争で日本は5ヵ月間、1万2085名の大きな犠牲を払い要塞を陥落させた)要塞陥落後の敵将ステッセルに対する寛容で武人の鑑とも言うべき態度は多くの国民の共感を呼び、唱歌水師営の会見』が作られたほどだ。この歌は昭和20年以前に教育を受けた人間ならば知らない人はいないというぐらい有名なものである。しかしそうした人気抜群の頃の乃木でも、唯一批判されたのが旅順攻略戦で「多くの将兵を死なせた」ことだ。もっともこれも、後に確立された軍事学の常識で言えば「少ない戦死者で見事に攻略した」という評価になるのだが、戦国時代にも無かった万単位の人間が戦死するという大きな悲劇に直面した日本人はそうは思わなかったし、乃木自身もそれを自分の罪と考えていた。だからこそ長男も次男も危険な場所に配置し、2人が戦死すると「少しは申し訳が立った」と述べたのである。だが、そのことは遺書には書かれていない。乃木にとって少佐時代の不可効力的な事件こそが、その後の人生を決定したもっとも大きな軍人としての失策だったのである。

この遺書宛名の1人に、静子夫人が入っている。つまり、当初乃木は1人だけで死ぬつもりだったのだ。それは当然で、広い意味ではすべての日本人は天皇の臣下と言えないことは無いが、やはり陸軍大将としての乃木は他の日本人とは違う。そもそも天皇大日本帝国の統治者であると同時に陸海軍の大元帥つまり総司令官でもあるのだから。戦国時代の殉死の例をみても殉死者の妻が一緒に死んだというケースはあまり無い。だから、その報に接した人間の中には次のような感想を漏らす人もいた。

  「おい、本当だ」
  と、その記者はすぐ電話の前から、皆の方へ向かって大声で叫んだ。
  「下女が電話口へ出て本当です、と言うんだ。奥様もやはり一緒だそうだ」
    ・
          (『明治大正見聞史』生方敏郎著 中央公論新社刊)

生方敏郎(1882-1969)はいわゆる「文人ジャーナリスト」のハシリとも言うべき人で、群馬県沼田町の出身。早稲田大学英文科卒業後、『東京朝日新聞』の記者を務めた。観察力に富んだ実録エッセイは得意中の得意で、この『明治大正見聞史』も名著と評価が高い。引用したのは大喪当日の夜の話である。朝刊の締め切りが近付き、殺気立った新聞社内に生方は詰めていた。そこへ電話がかかってきたが、受けた記者は最初は「悪戯(いたずら)も言い加減にしろ」と電話を切り、もう一度かかってきた時は「馬鹿」と一言怒鳴りつけて電話を切った。つまり、新聞社の中ですら「乃木自殺」などということが一笑に付されるようなあり得ない情報だったことがわかる。

ところが、通信社の人間が念を押してきた。ちゃんと伝えたからあとで文句をイア内でくださいという確認である。さすがにおかしいと思った面々から乃木大将の家に電話してみたらどうかというアイデアが出た。ちなみにこの時代、電話のある家はそれほど多くないが、政府高官には緊急呼び出しがかかることもあるので電話は必ずあった。そこで1人が電話をしてみると、「下女が電話口に出た」。そこから引用部分に続くのである。ところがその後に、大騒ぎになった編集部内にたまたま上がってきた新聞の印刷を担当する「若い植字工」が、「乃木大将は馬鹿だな」と大声で叫んだ。生方が驚いていると、そのあとに決して若くもない「夕刊編輯(へんしゅう)主任」が、「本当に馬鹿じゃわい」と続けた。もちろんそれは乃木大将のやったことが愚挙だと言っているのでは無い。このあたりは現代の感覚とまったく同じである。

じじぃの「動脈硬化・少量のアルコールでも健康な体を蝕む?PBS・NewsHour」

New alcohol research shows drinking small amounts can still be harmful to health

Jan 26, 2023 PBS NewsHour

Amna Nawaz:

We're coming to the end of Dry January, where millions of Americans abstain from alcohol for the entire month.
This yearly ritual again underscores the accumulating evidence that drinking alcoholic beverages, even in what are considered relatively small amounts, can be harmful to our health.
William Brangham has the latest, including how Canada is considering radically revising its recommendations for drinking.
    ・

Dr. Tim Naimi, University of Victoria: Sure.

Well, alcohol is one of the leading behavior-related causes of health problems and deaths, and also some social problems and economic costs, ranging from things like injuries and accidents, to cancers, and, actually, heart and cardiovascular disease.
https://www.pbs.org/newshour/show/new-alcohol-research-shows-drinking-small-amounts-can-still-be-harmful-to-health

『不老不死の研究』

堀江貴文・予防医療普及協会/著 幻冬舎 2022年発行

序章 ヒトは「不老不死」の夢を見る――健康長寿のメカニズム より

300人の「百寿者」調査から見えてきたこと

自分の寿命を1ヵ月でも1日でも延ばし、この世でやりたい仕事、おもしろい体験を死ぬまで思い切り満喫したい。どうすれば80歳、90歳まで現役で仕事を続け、100歳になっても元気で毎日を過ごせるのか。

私は喉から手が出るほど「百寿の秘訣」を知りたい。

2014年、慶應義塾大学医学部に「百寿総合研究センター」という興味深いネーミングの研究所が設立された。慶應義塾大学医学部では、広瀬信義先生が1992年から「百寿者」(100歳以上の人)に焦点を当てた研究を始めたそうだ。その4代目センター長が、広瀬先生に師事した新井康通・慶應義塾大学看護医療学部教授だ。
内科医として高齢者を診察していた新井教授は「なぜ100歳になっても人は元気でいられるのだろう」と素朴な疑問を抱いたそうだ。もちろん歳を重ねれば体のあちこちにガタが来るし、さまざまな病気にもかかる。そのうえで治療を重ねつつ、平均寿命よりはるかに長く元気に生きる人が実際にいるのだ。

介護保険制度が導入された2000年頃、慶應義塾大学と東京都健康長寿医療センターの研究チームは、東京在住の百寿者300名の健康状態を調査した。
すると次のような結果が出たという。

  「高血圧や骨粗鬆症などの病気を含めると、97%の百寿者は何らかの疾患をもっていました。ただし糖尿病が少ないという特徴があります。糖尿病のリスクは年齢とともに上昇し、60~70代のうち15~20%が糖尿病にかかると言われています。ところが300名の百寿者は6%と、糖尿病の有病率が圧倒的に少なかったのです。糖尿病は血管の病気を引き起こす要因となりなす。動脈硬化の有無を調べたところ、百寿者には動脈硬化が少ないこともわかりました」(新井教授)

糖尿病のリスクが低いことが、どうやら「人生100年時代」を謳歌する1つの重要な要因であることが見えてきた。

60~70代の15~20%が糖尿病にかかるにもかかわらず、なぜ300名の百寿者にはほとんど糖尿病の症状が見られないのだろう。端的に言って、肥満とメタボ体型、暴飲暴食は糖尿病に直結する。新井教授が調査した百寿者には、肥満体型の人が少なかったそうだ。百寿者の若いころの生活習慣を調査した研究では次のような声も得られている。

「中高年のころから体型の維持には気をつけてきた」
「食事は腹八分目を意識している」

つまりはやっぱり自業自得だよねと思われる読者もいるかもしれないので、1つここで補足しておくと、生活習慣に気をつけていても糖尿病を発症する人は少なからず存在する。

糖尿病には1型と2型があり、生活習慣が関係するのは2型だ。
また、2型の糖尿病でも遺伝的素因と環境要因(生活習慣)の相互作用で発症するため、生活習慣が乱れると必然的に発症する、というわけではない。
とはいえ、肥満体型になることが糖尿病のリスクを高めることは間違いない。
そして逆に言えば、生活習慣をあらためて日々の生き方を刷新すれば、60~70代の未来を変えられる。80~90代、100歳になったときの自分の未来を、今この瞬間から変えられるのだ。

                    • -

どうでもいい、じじぃの日記。
1月27日、NHK BS1PBS NewsHour」を見た。
こんなことを言っていた。

アルコールはがんのリスクを高める

アムナ・ナワーズ:

何百万人ものアメリカ人がアルコールを飲む機会の多い1月が終わりになろうとしています。
この毎年恒例の発表は、アルコール飲料を飲むことは、たとえ比較的少量と考えられていたとしても、私たちの健康に有害である可能性があるという多くの証拠が上がっています。

ビクトリア大学のティム・ナイミ博士:

アルコールは、行動に関連した健康上の問題や死亡の主要な原因の1つであり、怪我や事故、がん、さらには心臓や循環器の病気に至るまで、いくつかの社会的問題や経済的コストも引き起こします。
そのため、さまざまな健康への影響を引き起こします。そしてもちろん、それらは長い間、高レベルの消費で高く評価されてきましたが、少量の飲酒でも同様です。
   
アルコール(酒)を飲むと、少量でも血管を傷つけるのだそうだ。
特に、がんを発症していると、がんの進行スピードは、飲んでいないときと比べて10%ぐらい増すのだそうだ。
「タバコを吸ってても、健康な人もいるじゃないか」、と言うのと同じような感じだ。
最近、酒は胃がんのリスクを高めることが報告されています。