じじぃの「カオス・地球_311_白人がマイノリティになる日・第13章・開放的な白人へ」

What is it like growing up mixed-race?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=YnHosiKhqiw

What are you?


What You'll Never Understand About Being Biracial

February 5, 2018 Marie Claire
Mixed-race women on what it's like to feel black but look white.
https://www.marieclaire.com/culture/a15941992/biracial-in-america/

サラフィー主義

ウィキペディアWikipedia) より
サラフィー主義は(スンナ派の)厳格派と呼ばれることもある。

それが「単なる復古主義でないのは、回帰すべき原点、純化されるべき伝統がそもそも何であるかを、厳しく問うものだからである」が、現実的にはシャリーアの厳格な施行を求め、聖者崇拝やスーフィズムシーア派を否定する。祖は13世紀から14世紀にかけ中世シリアで活動したハンバル学派ウラマー、イブン・タイミーヤであるとされ、カラームを拒むなどの特徴を持つ。近世に生じたワッハーブ派サラフィー主義から派生したもので、今もこれに含む考えもある。近現代においてはラシード・リダーが有力な提唱者であった。

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WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日

【目次】
第1章………白人がマイノリティになる世界―ホワイトシフト
■第1部・闘争
第2章………ホワイトシフト前章アメリカ史におけるWASPから白人への転換
第3章………トランプの台頭―移民時代の民族伝統主義的ナショナリズム
第4章………英国― 英国保護区の崩壊
第5章………欧州における右派ポピュリズムの台頭
第6章………カナダ特殊論― アングロスフィアにおける右派ポピュリズム
■第2部・抑圧
第7章………左派モダニズム―一九世紀のボヘミアンから大学闘争まで
第8章………左派モダニズムと右派ポピュリストの戦い
■第3部・逃亡
第9章………避難― 白人マジョリティの地理的・社会的退却
■第4部・参加
第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚
第11章……白人マジョリティの未来
第12章……「非混血の」白人は絶滅するのか?

第13章……ホワイトシフトのナビゲーション―包摂的な国の包摂的なマジョリティへ

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『WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日』

エリック・カウフマン/著、臼井美子/訳 亜紀書房 2023年発行

白人マジョリティが徐々に、白人の伝統的文化を身につけた混血人種のマジョリティへと変容していくモデル。
英国では2100年代に混血の人々がマジョリティになると著者カウフマンは予見する。

第13章……ホワイトシフトのナビゲーション―包摂的な国の包摂的なマジョリティへ より

開放的な白人マジョリティに向かって

白人マジョリティの話で始まったこの本を、同じこの話で締めくくろう。
多義主義は、マジョリティとマイノリティを同じ方向に導くのに役立つが、ボツワナのように圧倒的なエスニック・マジョリティのいる国では、一般に、社会的結束や政府が提供するものの方がその与える効果は大きい。これはエスニック・マジョリティのいないタンザニアのような国と比べると顕著である。明らかな過半数エスニック・マジョリティの存在する連邦制国家が、複数のマイノリティだけで構成されている連邦制国家と比べて安定している理由はこれである。多様性に富む国ではエスニック・ポリティクスにうまく対応することができ、モーリシャスがそのよい例だ。しかし、政治というものは、民族(エスニシティ)よりも階級や統治能力を中心に展開する方が簡単なものだ。

したがって、私は、今日の白人マジョリティが滑らかに、そして徐々に、白人の神話やシンボルを身に付けた混血人種に進化していくという「ホワイトシフト」のモデルを支持したい。

白人マジョリティは包摂的であるべきだが、もっとも、白人マジョリティの境界と国家の境界は同じではないため、白人マジョリティにすべての人が包摂されるわけではない。ちょうどアフリカ人の血を引く人のみがアフリカ系アメリカ人になれるように、その一員になれるように、その一員になれるのは、欧州人の血を引く人だけである。新たな白人のグループは混血の血統となるが、それでも、白人の原型は新たな白人のグループのシンボル体系の一部となるだろう。たとえば、ハワイ人には、自分たちのグループのシンボルとみなすポリネシア人の人種の原型があり、それは、たとえ、ハワイ人らしく見えない人がコミュニティの2級構成員として扱われることはなくても、大きな意味をもっている。
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エスニック・マジョリティへの加入は強制されるものではないため、アメリカの国民は不和の元となるようなアメリカの過去を称えることはできないが、エスニック・マジョリティにはこれができてしまう。この解決策はサリヴァンの「反民族的」マジョリティを拡大し、部分的に白人の血を引く人々を白人としてここに含めることである。少なくとも若干の白人や黒人、アメリカインディアンの血を引く人々を含めた「メランジョン」の神話を作り出すことである。そうすれば、欧州人の血統でない人々は、マジョリティの民族伝統を含むナショナル・アイデンティティを自らのアイデンティティとしつづけることことができるし、多くの人が独自の離散民の民族性を維持しながらも、マジョリティの白人に対して温かい感情をもつはずである。

マイノリティは、自分が自由に選んだものに帰属意識をもつことができ、また、国家の一員として平等な存在である。そこでは、マジョリティは国民国家とは切り離されなければならないし、偏狭なサラフィー主義の大半も、エスニック・マジョリティの一員とまったく同じ国民として扱われなければならない。このマジョリティと国民国家との分離によって、マイノリティも恩恵を受ける。というのは、データ・ジャーナリストのモナ・チャラビが書いているように、白人を定義する際には、単に白人が目に見えない国家的「標準」で、マイノリティはその逸脱者だとされないようにすることが重要だからである。
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今後、右派ポピュリズムはこのまま勢いを伸ばしていくのだろうか?
人々が融けあって結束するという「ホワイトシフト」が始まる前に、西洋社会派より多様性に富んだものになるだろう。白人の過去を徹底的に悪だとみなすことは、人口減少の進行に苦しむこのグループに追い打ちをかけるようなものである。現在のポピュリストの不満やテロの増加の原因はここにある。エスニック・マジョリティは未来を必要としているが、シヴィックナショナリストにはそれを提供することはできない。私たちは、その代わりとして、著述家や政治家に「ホワイトシフト」が起こることを予測してもらい、これをマジョリティや欧州の伝統について会話を始めるための展望としてもらう必要がある。
そうすれば、白人保守層は、純血の白人が農村部で存続するのを見ても、混血人種の人口増加を見ても、どちらの場合も自分の民族が持続していくという意識をもつことができるだろう。こうしたマジョリティの安心感は、決して抑圧につながることはなく、確実に不安を抑えるものとなり、穏やかで調和に満ちた信頼できる社会に戻る道を開くことだろう。