じじぃの「カオス・地球_308_白人がマイノリティになる日・第10章・異人種間結婚」

Loving Official Trailer 1 (2016) - Joel Edgerton Movie

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=zRXuCY7tRgk

異人種間結婚


6月12日は 『Loving Day』 アメリカで異人種間結婚が合法化された歴史的な日

junglecity.com
6月12日は『Loving Day』。1967年に米国最高裁判所が異人種間の結婚を禁じる州法を違憲とする判断を示し、全米で異人種間結婚が合法化されたことを記念する日です。

そのきっかけとなったのは、白人のリチャード・ラヴィングさんと黒人のミルドレッド・ジェターさんという、バージニア州に住んでいた夫婦による訴えでした。
https://www.junglecity.com/news/loving-day-interracial-marriage-became-legal-2/#google_vignette

WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日

【目次】
第1章………白人がマイノリティになる世界―ホワイトシフト
■第1部・闘争
第2章………ホワイトシフト前章アメリカ史におけるWASPから白人への転換
第3章………トランプの台頭―移民時代の民族伝統主義的ナショナリズム
第4章………英国― 英国保護区の崩壊
第5章………欧州における右派ポピュリズムの台頭
第6章………カナダ特殊論― アングロスフィアにおける右派ポピュリズム
■第2部・抑圧
第7章………左派モダニズム―一九世紀のボヘミアンから大学闘争まで
第8章………左派モダニズムと右派ポピュリストの戦い
■第3部・逃亡
第9章………避難― 白人マジョリティの地理的・社会的退却
■第4部・参加

第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚

第11章……白人マジョリティの未来
第12章……「非混血の」白人は絶滅するのか?
第13章……ホワイトシフトのナビゲーション―包摂的な国の包摂的なマジョリティへ

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『WHITESHIFT――白人がマイノリティになる日』

エリック・カウフマン/著、臼井美子/訳 亜紀書房 2023年発行

白人マジョリティが徐々に、白人の伝統的文化を身につけた混血人種のマジョリティへと変容していくモデル。
英国では2100年代に混血の人々がマジョリティになると著者カウフマンは予見する。

第10章………サラダボウルか坩堝か? ―欧米における異人種間結婚 より

異人種間結婚

白人の異人種間結婚率はほぼ確実に上昇している。この多くは数学の方式に則ったものである。つまり人口に占めるマイノリティの割合が増大するにつれ、白人の個人的な交際範囲に占めるマイノリティの割合も増大するということだ。こうして、彼らは異なる人種的背景をもつ友人や仲間を作るようになる。たとえば、非白人が99%を占め、白人が1%であるジャマイカのような国を想像してほしい。無作為に伴侶を見つけるとすれば、白人は99%の確率で異なる人種の相手と結婚することになる。これを裏返すと、黒人が大部分を占めるジャマイカでは、黒人が異なる人種の相手と結婚する確率はわずか1%だということである。小集団は、外部の人との結婚を禁じる規則を定めなければ、集団の解体を受け入れるしかないというジレンマに直面している。パーシ人は外部の人とは結婚しないとされているが、ごくわずかだが外部の人と結婚する人がいる。彼らにはそうするより他ないからだ。

他のすべての条件が同じなら、白人の異人種間結婚率は高くなり、白人の少ない環境ではマイノリティの隣人や友人をもつ機会が多くなっていくはずである。しかし、事情によっては異なる集団の間での結婚はタブーであるため、状況が常に同じとは限らない。カーストや人種のように、宗教は異集団間結婚の障壁となることがある。
インドでは、実際にヒンドゥー教徒ムスリムの間で宗教を超えた結婚はおこなわれないし、異なるカースト間の結婚には制限がある。北アイルランドでは、カトリックの相手と結婚するプロ手スタントはコミュニティから激しい非難を受ける。カリブ海地域やモーリシャス南アフリカでは、白人は人口に占める割合が小さいにもかかわらず、異なる人種の相手と結婚することはほとんどなく、緊密に結びついたマイノリティとなっている。ラテンアメリカサブサハラアフリカなどの世界の他の国々では、異民族との結婚や同化はより一般的であり、民族境界は比較的緩い。集団の境界の厳密さの決定には、祖先の規則が大きな役割を果たしている。
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民族混交の地理学

当然のことながら、混血人種の人々は、多様性に富む都市の、そのなかでも人種的に統合された地域に住む傾向がある。混血人種の人と恋愛もしくは家族関係にある白人だけとそのような関係にある白人と比べ、多様性に富む地域や、「マジョリティ・マイノリティ・エリア」にとどまる傾向が非常に強い。
2001年から2011年の期間で比較すると、2001年に異人種間結婚をしていたり、混血民族の家庭に住んでいた白人の英国人は、他の白人の英国人と比べて多様性に富む行政区から転出することが非常に少なく、それらの区に転入することが多かった。2011年のONS LSによると、ロンドンに住む白人の英国人の17%と、ロンドン以外のイングランドウェールズの「マジョリティ・マイノリティ・エリア」である区に住む白人の12%が混血民族の毛帝に住んでいた。そのほとんどは、自分とは違う民族(欧州のグループを含む)の人とパートナーになっていた。2991年から2011年の間に転居した混血民族の家庭の白人の英国人と比べ、白人の英国人の多い地域を選ぶ割合が著しく小さかったことは大きな意味をもつ。様々な地域と個人の影響を統制すると、その力の強さは、白人の英国人であることによる相殺する力(これによって個人がより白人の多い地域に引き寄せられる)の3分の1あるいは半分となっていた。このことは、混血人種の家庭が強力な統合力を及ぼして、白人が超多様な地域を離れたり避けたりするのを妨いでいることを示している。

今後、大都市圏の多様性の増大に伴い、超多様な地域にとどまっている白人の大きな割合が、人種の混交した恋愛もしくは家族関係をもつようになるだろう。アメリカの都市の非常に多様性の高い地域では、白人の人口の半分が、異人種から成る家庭に住んでいる。白人は白人の多い白人の多い地域に引き寄せられるが、多くの人は、仕事のために都市部に住む必要がある。また、民族変化の速さのために、白人の住み分けによるマイノリティの割合の低下よりもはるかに速い速度で、白人の生活環境に暮らすマイノリティの割合が増大している。アメリカでは、都市部の白人は、10年前と比べてマイノリティとの接触がはるかに多くなっている。ということは、異人種間で友情が育ったり、結婚したりしやすいということだ。もちろん、居住地域の多様性が高まれば高まるほど、白人の友情のネットワークは、予想される無作為な友情を基礎としたものからは大きく外れていく。
同じことが伴侶の選択にも言える。2011年のONS LSによると、英国では、白人の英国人が住民のわずか3分の1という最も多様性の高い統計区でも、白人の英国人の88%が単一民族の家庭で暮らしている。つまり、彼らの伴侶の選択は、主に白人居住地域に住む白人と比べても、自分の居住地域の特徴を示すとは言えないものとなっている。それでもなお、多様性に富む環境にも、ある程度、白人住民が伴侶を見つける可能性が存在する。そのため、マイノリティとの異人種間結婚率は、ロサンゼルス、ロンドン、パリ、アムステルダムのような移民の玄関口となる都市で最も高くなると予測される。