オオジシギ ディスプレイフライト Latham's snipe display flight 甲信の山 5月中旬 野鳥FHD 空屋根FILMS#1021
年々、減り続けている渡り鳥
日本・オーストラリア間をノンストップで5日間飛び続ける渡り鳥、オオジシギの超絶苦難の旅
2021年09月15日 エキサイトニュース
生き残るため、ノンストップで5日間も何千キロも飛ばなくてはならない事態を想像してみて欲しい。目的地に着く頃には極度の栄養失調状態となっている。
野鳥撮影・ 野鳥動画・オオジシギの鳴き声 Latham's snipeシギのいる湿地帯の多くは正式に保護されていない オーストラリア政府の環境保護・生物多様性保全法では、18羽以上シギのいる湿地帯は、国として重要であるとされている。しかし、残念ながら、シギの生息地の開発は、相変わらず行われているのが現状だ。
https://www.excite.co.jp/news/article/Karapaia_52305564/
たった1日でわかる46億年の地球史
【目次】
プロローグ――地球学への招待状
1. 化学と地球――地球はどのように生まれたのか
2. 物質と地球――地球はどのように形成されたのか
3. 生命と地球――地球に広がる生命
4. 酸素と地球――呼吸できる空気はどこから来たのか
5. 動物と地球――大型化する生命
6. 植物と地球――植物と動物の世界
7. 災害と地球――絶滅が生命の形を変える
8. 人間と地球――地球を変える人類
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
『たった1日でわかる46億年の地球史』
アンドルー・H・ノール/著 鈴木和博/訳 文響社 2023年発行
私たちの身の回りにある山や海、動植物、資源、空気や水はいったいいつ、どのように誕生したのか?
ハーバード大学の名誉教授(自然史学)で、NASAの火星探索ミッションにも参加している著者が、地球という奇跡の星の誕生から現在に至るまでを、地質学、自然史学的な視点でエキサイティングに読み解く一冊。
8. 人間と地球――地球を変える人類 より
化石燃料がもたらす宿痾
1世紀以上にわたり、自然の生態系は生息地の破壊や汚染、乱開発、侵略種によって蝕まわれてきた。オーストラリアがヨーロッパの植民地になってから、オーストラリア減産の哺乳類の種の10パーセント以上が消えた。北米の鳥の数は、1970年に比べて30パーセント近く減った。また、ヨーロッパの草原にいる虫の数は、この10年で80パーセント近く少なくなぅた。こういった厳然たる統計のほとんどは、前述のような行為を反映している。だが、私たちの孫の世代が地球に対する人間の最大の影響として認識することになるであろう現象は、まだ続いている。21世紀に入っても、生息地の破壊などはとどまることはないだろう。しかもそれは、劇的に変わっていく地球で進行することになる。今後の大きなテーマとなるのは地球温暖化だ。炭素サイクルに人間が関わることによって、地球自体が変わり、危機的な状況が訪れる。
この迫りくる災難について理解するのは、二酸化炭素と気候との根本的な関係、そして炭素循環における地球と生命との幅広い相互作用ももう一度注目しなければならない。復習しておくと、植物などの光合成を行う生物は空気や水からCO2を取り除き、炭素を固着させて成長や生殖に必要な生体分子を作る。動物や菌類、そして無数の微生物は、そういった分子を呼吸することでエエネルギを得ており、その過程で炭素はCO2の形で環境に返される。
・
しかし現在は、水温の上昇によって頻繁に白化が起こっている。これはサンゴ礁の死に等しい。2016年と2017年には、グレート・バリア・リーフ北部で白化が起き、この水域に群生していたサンゴの約半分が死滅した。白化は2020年にも起き、サンゴの死滅は相当な範囲に及んでいる。太平洋のある水域では、水温の変化に強いサンゴが見つかっている。さらにサンゴの再生をサポートするプログラムを組み合わせれば、世界中の礁の生態系を維持する余地はあるかもしれない。地球上でほかに類を見ない生態系のいくつかにとって、残された時間は刻々と減りつづけている。
今の時代のことを「人新世(ひとしんせい)」と呼ぶ地質学者が増えている。
人間がまわりの世界に与える影響のすさまじさと、それ以前の時代とはまったく違うことを強調した呼称だ。未来の地質学者や古生物学者には、現在の世界は特異な時代と映るだろう。地質学的にまれに見る速さで環境が変化し、古生代や中生代を終焉させた大量絶滅ほどではないにしろ(そうならないことを願わざるをえない)、過去に起きた小規模の種の絶滅に匹敵するほど生命の多様性ば失われたからだ。
しかし、あらゆる地球の人為的変化のうちで、もっとも衝撃的なものは人間の反応かもしれない。まるで何の心配もないかのように、今に至るまで人間はほとんど何の対応もしていないからだ。1957年の時点で、海洋学者のロジャー・レーヴェルは、大気中のCO2レベルの上昇が気候変動につながり、その結果として世界中の生態系が変化することをはっきりと述べていた。その後も、年を経るごとに科学者が発するメッセージは明確に。そして恐ろしいものになっている。人間にとって、何十年もかけてゆっくりと起きる変化に関心を持つのは難しいことのようだ。しかし、この時間軸は誤解を生みやすい。今20歳なら、重大な変化はあなたが生きているうちに起きる。今60歳なら、孫の世代がこの問題に直面する。火災、ハリケーン、水不足、漁業の崩壊、難民問題。こういった問題は今でも十分難しいが、時間が経てばさらに難しくなる。
・
この暗い未来像を前にすれば、絶望とあきらめしか感じないかもしれない。だが、実際にはチャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』に登場する「未来のクリスマスの霊」のようなものだ。
この霊が主人公のスクルージに見せたのは、このまま何もしなければどうなるかだ。それを見たスクルージは変わり、まわりのためになる生き方をするようになった。確かに、40億年にわたる進化によって作られた自然の世界を尊重しつつ、社会全体の未来も守るというのは、極めて難しいことだ。さらに、何もしない年が積み重なるほど、果たさなければならないことは増え、残された時間も少なくなる。しかし、世界全体でこの問題に取り組めば、安全で健全な世界を後世に残すことができる。西側の先進国は、食事、家庭、移動について賢い選択をして環境フットプリントを減らすことができる。生活条件を改善させたい世界中の人々に支援を行い、持続可能な代替手段を提供することもできる。市民レベルでは、生物多様性の依存や地球にやさしい技術開発の取り組みを支援することができる。たとえば、新しい形態の電池(持続可能なエネルギー源を最大限に活用するもの)や、大気から二酸化炭素を取り除く仕組みが思い浮かぶ。ジョージ・ワシントンが退任のスピーチで、アメリカ国民に対して「私たち自身が背負うべき重荷を子孫に押しつける」ことについて警鐘を鳴らしたことはよく知られている。ワシントンが話したのは税金や国債のことだったが、世界の気候変動やその結果についてもまったく同じことが言える。かつてアメリカとその同盟国は、極めて有能な人材を集めて爆弾を開発させた。同じようにして、孫の世代によりよい世界を残すこともできるかもしれない。
今、あなたが立っているのは、40億年にわたって物質と生命が作りあげてきた遺産の上だ。あなたが歩いているのは、かつて三葉虫が生息していた古代の海底だったり、巨大恐竜が歩いていたイチョウの丘だぅたり、マンモスが支配していた極寒の平原だったりした場所だ。そういった生物たちが支配していた世界を、今は人間が支配している。人間が恐竜と違うのは、過去を理解し、未来を思い描けることだ。人間が受け継いだ世界は人間だけのものではない。人間には責任がある。世界のこれからは、あなたの手に委ねられている。