じじぃの「オムツ交換・粗相・やがてくる日に備えて!介護現場はなぜ辛いのか」

排便時のおむつ交換

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=3kVSx-Ij9QE

排泄介助(トイレ介助)


ご高齢者を傷つけない排泄介助(トイレ介助)のポイント

2017/01/06 あずみ苑
●言葉のかけ方や視線に気をつける
排泄物の量や臭いについて口にしないように気をつけ、介助中は楽しい会話を心がけましょう。
身体の異常を早期発見するために排泄物や皮膚の状態を観察することは大切ですが、ご高齢者に配慮してさりげなく観察するようにします。
https://www.azumien.jp/contents/method/00012.html

『介護現場は、なぜ辛いのか: 特養老人ホームの終わらない日常』

本岡類/著 新潮文庫 2013年発行
第6章 出られない人たち より
ホームヘルパーにせよ、施設介護にせよ、はたまた自宅で家族を介護する場合にせよ、もっとも大変なのは、排泄介助である。ウンコ、オシッコである。並んで、大変なのは、入浴介助。重い体をお風呂に入れる仕事である。

この2つの大変な仕事について、実技実習では、さらりと触れる程度なのだ。
実技実習は、生徒が交代で介護を受ける高齢者役となって行われる。オムツ交換は、勇気ある若い女性がモデル役を買って出てくれた。モデルがベッドに横たわる。むろん、服は着けたままだが、他の生徒は、

「この位置では失礼にあたるよね」
とか言いながら、開脚した下半身から遠ざかる。先生のほうも、陰部をお湯で洗う真似、タオルで拭(ふ)く真似等々をしただけで、お終(しま)い。入浴介助も似たようなものだった。

しかしなあ、そんなふうじゃ、どうやって、オムツ交換、リハビリパンツ交換をやったらいいのか、わからんのだよ。滑りやすい風呂場で、重い体を浴槽に入れるやり方も、わからんのだよ――半人前ながら、介護のプロを体験したオッサンは思ってしまうのだ。

生身の人間をモデルに使うのに抵抗があるのなら、実物代の人形を使用すればいい。人形の陰部を実際にお湯で洗い、オムツをつけるところまで、生徒一人ひとりにやらせる。恥ずかしい、抵抗感があるなんて言ってられない。実際の排泄介助では、ウンコやオシッコが顔に飛んできたりするのだ。
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富子さんの「立ったままでの布オムツの交換」という仕事は、私以外、常勤・非常勤すべての職員に回ってきていた。非常勤職員の時給は全員が850円だ。同じ時給だったら、私だけ免除というわけにはいかない。鶴巻(女性の主任)さんは、じつに正しい。

一方で、私のほうにも言い分はある。男性職員の私は力仕事や蛍光灯の交換といった仕事になるち、真っ先に頼まれる。3階のほとんどを占める女性職員は、蛍光灯の交換など介護以外の雑用はやりたがらない。身長が低くて、できない人もいる。

「立ったままでの布オムツの交換」といっても、対象者は倉田富子さん1人だ。だったら、適材適所で、私は免除されていいのではないか。もし、私が鶴巻さんだったら、こう言っているだろう。
「富子さんのオムツ交換ができないなら、その分、力仕事で頑張ってください」

時給850円にしても、仕事内容からすれば、ずいぶん安い。ファミレスの学生バイト並だ。だったら、一律850円にするのではなく、技量の上昇に伴って、少しずつ上げていくのが、世の常識というものだ。

どちらの理に、より正統性があるのか。しばし、頭を悩ませる。
なーんだ。簡単なことじゃないか。気づいて、小さく笑ってしまった。

松の木苑3階では、鶴巻さんがボスであり、私は部下である。よほど理不尽なことでない限り、彼女の方針が優先される。

鶴巻さんは、どうしても私に「立ったままでの布オムツの交換」をさせる意向のようだ。私のほうは、それをする自信がまるでない。しようという気力も萎(な)えている。だったら、選択肢は1つしかなくなる。

<あーあ、半年もたずか……>
浴槽の湯を顔にかけて、溜(た)め息をつく。

最低でも6ヵ月は特養勤務をしようと思っていた。最近では、それをクリアできる自信もついてきた。だが、突然、乗り越えることができない障害物が現れた。

今は、まだ4ヵ月。退職届はひと月前までに提出しなければならないから、あと1ヵ月働いて、5ヵ月間の勤務。でも、4とか5とか、6とかを問題にしている時ではない。

一方で、心のどこかにホットする思いも感じていた。これで、辞めることができる……。

もう少し頑張ろう、もう少し頑張ろうと、ここまできた。が、倉田富子さんの1件で、増水に耐えてきた堤が最後の1雨で呆気(あつけ)なく決壊して決壊してしまうみたいに、頑張ろうとする意志が崩れてしまった。
<辞めていく他の職員も、同じようなものかもしれないな……>
湯船に身を沈め、口のところまで湯に浸(つ)かって、私は思う。

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どうでもいい、じじぃの日記。

図書館から、本岡類著『介護現場は、なぜ辛いのか: 特養老人ホームの終わらない日常』という本を借りてきた。
こんなことが書かれていた。

ホームヘルパーにせよ、施設介護にせよ、はたまた自宅で家族を介護する場合にせよ、もっとも大変なのは、排泄介助である。ウンコ、オシッコである。並んで、大変なのは、入浴介助。重い体をお風呂に入れる仕事である」

老人ホームなどでの介護で、一番難儀なのは「排泄介助」と「入浴介助」だそうだ。

私は1人暮らしなので、コンビニで弁当を買って食べることが多いのだがご飯の量としてはおにぎり1個で済むようになった。

口から肛門までは1本の管でつながっている。
噛み合う歯が1つだけ(数本あるのだが)になって、肛門はゆるくなってきた。
たぶん、管の一部である腸もあまり機能しなくなってきているのだろう。
2週間の一度の割合で、粗相するようになった。
いつ、粗相するかわからないので、尿もれパッドをパンツにつけるようになった。

「鶴巻さんは、どうしても私に『立ったままでの布オムツの交換』をさせる意向のようだ。私のほうは、それをする自信がまるでない。しようという気力も萎(な)えている。だったら、選択肢は1つしかなくなる」

排泄介助では、ウンコやオシッコが顔に飛んできたりするのだ、とか。

この本に出てくる「富子さん」というのは認知症の方だ。
認知症も嫌だなあ。
トホホのホ。