じじぃの「いかに生きるか・ウイルスに勝って120歳まで生きる?ヒトはなぜ病むのか」

寿命を決める複合要因

読書シリーズ「ヒトはなぜ病み、老いるのか」

◆風邪の原因と対策
とりあえず風邪の原因となる代表的なウイルスを上げておくと、鼻やのどに感染するコロナウイルス、ライノウイルス、アデノウイルスがいる。さらに腸に感染するエンテロウイルス、集団食中毒で問題になるノロウイルスロタウイルスなどがいて、さまざまな症状をもたらす。
風邪の症状は、咳、鼻水、くしゃみ、発熱だ。なぜ、咳や鼻水が出るのか。それらのすべての症状は、ウイルスを身体から外へ出そうとする防御反応だ。くしゃみや咳は、その時勢いよく出される息、つまり呼吸中にある大量のウイルスを外に排出するのが一番の役割だ。その中には有害なウイルスが含まれているので、マスクをして感染を避けるというのが常識になっている。
http://kyorinpg.xsrv.jp/category9/entry239.html

『ヒトはなぜ病み、老いるのか―寿命の生物学』

若原正己/著 新日本出版社 2017年発行

いかに生きるか より

いくら長生きしても寝たきりでは困ることも多い。そこで健康寿命という考えが出てきた。人生の質(QOL)ということも強調されるようになってきた。
これまで述べてきたように、生物学的に見ればヒトが老化をし、寿命があるのは当然なので、それにあえて逆らわずに生きることが大事だろう。
第7章で説明したように哺乳動物の寿命は体の大きさによって決まっている。つまり体の大きい動物ほど寿命が長く、小さい動物ほど寿命が短いという経験則がある。その理由は、小さい動物ほど時間が速く流れる。その基礎にあるのは生理的な代謝時間という考え方だ。しかし、ヒトの場合はその線から大きく外れているので、一筋縄にはいかない。
以前は染色体に末端にあるテロメアが細胞老化・細胞寿命の基礎になるという考えが主流だったが、それだけで寿命がきまっているわけではないことがわかってきた。最近は長寿遺伝子と呼ばれるサーチェインが1世を風靡したが、どうやらサーチェインだけでは十分だとは言えない。結局、1つや2つの要因でヒトの寿命が決まっているわけでなく統合的に考えなければならないというのが本当の所だろう。まるでふりだしにもどったという感じで、結局寿命を決める要因は1つには絞れないということだ。
ヒトの寿命は図12(画像参照)で示したように、テロメアミトコンドリア(酸化ストレス)、免疫能力、サーチェイン遺伝子、分子修復能、再生能力、そのほかに心理的な要因も重要だろうと考えられる。
こうした要因の1つひとつが総合的に寿命に関連していて、そのすべてが満足されれば120歳という寿命を迎えることができるが、そのうちのいずれかが欠けていくと命が尽きるという考えだ。
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ヒトは必ず死ぬので、年をとれば残りの人生は間違いなく少なくなる。これまで述べてきたように不老不死もなければ「夢の若返り」などもない。だから、残された時間を有効に過ごす以外にない。その中でやりたいことをやることが極めて大事だ。
長寿の秘訣は、ふつう①1つか2つの趣味をもつこと、②知的好奇心を持ち続けること、③適度に体を動かすこととまとめられる。さらに言えば、④よく笑うこと、⑤集団の中で孤立せず生きること、などが指摘されている。私はそれらに加えて、⑥だれかの役にたつこと、を加えたいと思う。

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どうでもいい、じじぃの日記。
大阪府新型コロナウイルスに感染し治療を受けていた東大阪市内の70代の男性が、3月18日死亡したと発表した。
男性は基礎疾患があり、今月中旬に症状が悪化して感染症の指定医療機関で治療を受けていたとのこと。
基礎疾患とは、心筋梗塞脳梗塞に対する動脈硬化症や糖尿病などをいう。
私も70歳代で糖尿病持ちだ。
「ヒトの寿命は図12(画像参照)で示したように、テロメアミトコンドリア(酸化ストレス)、免疫能力、サーチェイン遺伝子、分子修復能、再生能力、そのほかに心理的な要因も重要だろうと考えられる」
免疫力は、20歳前後にピークを迎え、40歳代では50%、70歳代では10%まで低下してしまうらしい。
まあ、免疫力を維持しながらストレスなしの生活を続ければ、100歳まで生きられそうだ。
後はあなたが、新型コロナウイルスなどに打ち勝つスーパーヒーロー遺伝子(genetic superheroes)を持っているかどうかだ。