アスペルガーな人たち
NHKドキュメンタリー 「超AI入門特別編 世界の知性が語る パラダイム転換 ~第四夜 機械が創造するとき~」
2019年7月24日 NHK Eテレ
●編集者 ケヴィン・ケリー
ケリー、「ロボットがすべきでないことは人間もすべきではありません。私たちはよりよい人間になれるはずだし、AIは私たちがよりよい人間になる一助になってくれるのだと思います」
人間の果てしない欲望をAIに倫理を託すことでコントロールする。そんな社会の方がある意味、希望が持てるとケリーは言う。
だが、そこでは私たちが失うものはないのだろうか?
ケリー、「人間は、一人一人ユニークな才能とその組み合わせを持つことが魅力的なところです。私の願いは、一人一人がそのユニークな才能を最大限に発揮し、それを他のみんなと共有できるようになることです。これには新しいテクノロジーの発明が必要だと私は思う。モーツァルトが天才的な音楽の才能を発揮できたのは、誰かがその前にピアノを発明したからです。彼がピアノが発明される1000年前に生まれていたら、ジャガイモを作る農夫になっていたかもしれない、彼は才能を発揮するチャンスすら、与えられていなかったはずです」
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/92225/2225694/index.html
独創と多動のADHD より
豊田泰の評論『モーツァルト』によれば、モーツァルトは型破りな人物で、家事の処理、金銭の使い方、遊びに興じた際の節度などには無頓着だった。モーツァルトはひどく熱中するか、あるいは物ぐさであるかのどちらかで、中庸ということがなかったという。
彼の生徒の回想によれば、レッスンの途中で急にモーツァルトは飛び上がり、テーブルや椅子をぴょんぴょん飛び越えて、猫の鳴きまねをしてとんぼ返りをすることもあった。
有名になったモーツァルトはかなりの収入があったにもかかわらず、常に周囲に借金を重ねていた。モーツァルトはリサイタル、演奏会、個人レッスンなどの収入があり、その合計は年収約1万グルテンだったと推定される。当時のウィーン総合病院の院長の年収が約1200グルテンだったことを考えると、モーツァルトの年収はかなりの金額だった。
それにもかかわらず、モーツァルトは頻繁に借金をしていた。その目的は、ギャンブルで負けた分の穴埋めだった。同時代人の証言によれば、「モーツァルトはトランプ賭博や賭けビリヤードに血道を上げる賭博狂」であったと評されている。
彼は「妻が病気なので」「妻が保養旅行に行くので」などと理由をこじつけていたが、じつはすべてギャンブルでつくった借金のせいだった。このようなエピソードは、野口英世の浪費癖を彷彿とさせる。