じじぃの「WBC2006年・侍ジャパンを救ったアナハイムの奇跡!スポーツ世紀の番狂わせ」

野球 日本代表 第1回 WBC (2006年)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=f80Lw6o81DA

『スポーツ世紀の番狂わせ 世界が驚愕した、まさかの88試合』

鉄人ノンフィクション編集部/編 鉄人社 2019年発行

絶対絶命の王ジャパンを救った「アナハイムの奇跡」 より

2006年3月16日 第1回ワールド・ベースボール・クラシック 第2ラウンド1組 最終戦 メキシコ 2x - 1 アメリ
ワールド・ベースボール・クラシック、通称WBC。国と国とが名誉と威信を懸けて世界一を決める、サッカーW杯の野球版である。これまでの4大会、日本は2度の世界一に輝いているが、記念すべき2006年第1回大会の優勝は、ほぼメキシコのおかげだったと言っていいだろう。失点率わずか0.01の差で崖っぷち日本を救ったメキシコの大金星。一流のメジャーリーガーを擁したアメリカ代表を破った一戦は「アナハイムの奇跡」と呼ばれている。
第1回WBCは、参加16ヵ国がまず4つの組に分かれ第1ラウンド(以下R)を戦い、それぞれ上位2ヵ国の計8ヵ国がアメリカに集結し第2Rに挑んだ。
第2Rで、日本はアメリカ、韓国、メキシコと同じ1組に入る。ここで総当たり戦を行い、上位2組が準決勝に進出。その勝者が2組(ドミニカ、ベネズエラキューバプエルトリコ)の1位チームと決勝を戦うことになっていた。
実力からみて第2R1組はアメリカと日本の準決勝進出が有力視されていたが、いざリーグ戦が始まると、両国ともに思わぬ苦戦を強いられる。
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日本が準決勝へ駒を進める条件は、最終戦で「9回を戦って2失点以上でアメリカがメキシコに負ける」というもの。これがクリアされれば、3チームが1勝2敗で並び、失点率の差で日本が1組の2位になれる。他にも細かな条件はあったが、そもそもアメリカが格下メキシコに負けるとは思えない。王監督も大会終了後「韓国に負けて、十中八九(第2R)敗退を覚悟した」と語ったほど、状況は絶望的だった。
アメリカは世界一の威信を見せつけるべく、デレク・ジーターアレックス・ロドリゲスロジャー・クレメンスなど、MLBを代表する選手で代表チームを編成していた。
一方、メキシコ代表にもメジャーリーガーはいたが、大半はレギュラーの座も安定しない二流どころ。しかもメキシコは、最終戦を待たずして99%第2R敗退が確定しており、本番前日は勝負をあきらめたかのように練習を中止し、ディズニーランドで観光を楽しんでいたほどだった。
ところが、試合は意外な方向に転がる。2006年3月16日、カリフォルニア州アナハイムのエンジェルス・スタジアム。0対0で迎えた3回裏、メキシコのバッターが、米先発のクレメンスから放った打球がライトボールを直撃する。メキシコ先生のホームラン。と思いきや、審判はエンタイトル2ベースをコールする。メキシコは猛烈な抗議を行なうも、ジャッジは覆らない。このとき判定したのも、1塁塁進を務めていたデービッドソン。本大会は限りなく誤審に近いアメリカ有利のジャッジが多かったが、当時はまだビデオ判定が導入されていなかった。
しかし、逆にこれでメキシコの闘志に火がつき、同じ3回と、5回に1点ずつを奪取。守ってはアメリカの強打打線を1点に抑え、2対1で勝利してしまう。結果、失点率わずか0.01の差でアメリカは1組3位となり第2R敗退決定。命拾いした日本は準決勝で3度対戦した韓国に6対0の完全勝利を収め、続く決勝でもキューバを撃破。見事に世界一の栄光に輝くのである。
メキシコがアメリカを破って以降、駐日メキシコ大使館に感謝の意を表す日本人からのメールが殺到した。「アナハイムの奇跡」がなければ、日本の世界一もなかったことは、日本人自身が一番よくわかっていた。
日本は次回2009年大会の決勝、延長線でイチローの2点適時打で韓国を破りWBC2連覇。2013年、2017年大会はベスト4で姿を消した。アメリカは2017年大会で初めて世界一。また、メキシコは翌2009年大会は第2R、2013年&2017年大会は第1Rで敗退している。

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どうでもいい、じじぃの日記。
7月9日、大リーグのオールスターゲームが行われ、ヤンキース田中将大投手がアメリカンリーグの2人目で登板し、1イニングを投げて無失点と好投して勝ち投手になった。
登板終了後のインタビューで田中投手、
「ほっとしています。初めてだったので試合に入るまでも流れも慌ただしくこれがこっちのオールスターゲームなんだと感じました」
田中投手がマウンドを降りた直後の2回、味方打線が1点を先制し、試合はそのままアメリカンリーグナショナルリーグに4対3で勝った。
今年は、田中投手以外でもドジャース前田健太投手、打撃ではエンゼルス大谷翔平選手が大活躍している。