じじぃの「科学夜話・利己的な遺伝子・野球・送りバンド?生態系ピラミッド」

人生送りバンド

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WBC2023 日本ーオーストラリア


侍ジャパン、4連勝で1次リーグ1位突破 16日の準々決勝へ/WBC

2023/03/12 サンスポ
WBC1次リーグB組、オーストラリア1―7日本、12日、東京D)日本が序盤から主導権を握り、4戦全勝で1次リーグを1位突破を決めた。
日本は16日に行われる準々決勝(東京ドーム)への進出が決定。3大会ぶりの世界一奪還へ、まずは最初の関門を突破した。

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『オオカミがいないと、なぜウサギが滅びるのか』

山田健/著 集英社インターナショナル 2015年発行

第3章 いま、日本の森の土壌は、どうなっているのか より

利己的な遺伝子」理論は正しいか

だいぶ前になるが、イギリスの生物学者リチャード・ドーキンスによる「利己的な遺伝子」理論が一世を風靡(ふうび)したことがあった。おぼろな記憶によれば、生物はDNAという二重螺旋(らせん)の遺伝子の「乗り物」にすぎず、遺伝子は自らのコピーを存続させるために、あらゆる利己的な策略を弄するというようなものだったと思う。

確かにそれは、一面としては正しいのだろうけれど、しかし、あの議論には、いままでこの本で観察してきたような、「共生」や「共進化」の視点が欠けていたように思う。

じっさいの自然界では、遺伝子が、自らのコピーを存続させるためにひたすら利己的な戦略をとってしまうと、むしろ生態系から手痛いしっぺ返しを喰う可能性が高いのである。

コナラやクヌギが独占してしまった林が、カシノナガキクイムシにお灸をすえられたように、自然界では、利己的な生き残り戦略に対しては、環境からの強い淘汰圧が加わる。
反対に、お互いに利益になるような行動には、強い進化圧がかかる。

自然界が多様性に向かいたがるのも、そうした進化圧のひとつの結果だろう。
多様性であるほうが――多様な環境の中に身を置くほうが、自分も、そしてみんなも生きのこれる可能性が高くなるのだ。反対に言えば、自然界では、一種類だけが目立つのはリスクだということだ。

天敵から身を守るためには、多様性の中に隠れているほうがいい。10種類の木の中に隠れてしまえば、天敵に見つかるリスクはずっと少なくなる。100種類の木が隠してくれるなら、無敵だろう。これを生態学用語で「かくれんぼ戦略」という(ホントは言わない。たったいま思いついただけです。すみません)。

この理屈は、動物だろうが、微生物だろうが違いはないはずだ。
このようにして、あらゆる生物の遺伝子が集合した、地球全体の遺伝子プールの中では、たった一種類の生物の遺伝子による「自分だけがよければいい」という利己的戦略は通用せず、むしろシステム全体を持続させる方向へと進化は進んでいく。

そのシステムが持つ精緻なバランスは、ほとんど奇跡と言っていい。
アメリカの生物学者レイチェル・カーソンが言うように、生き物たちの世界は、見ればみるほど、文字通り「センス・オブ・ワンダー」に満ちているのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
3月8日に開幕したWBC。日本は4戦全勝で1次リーグを1位突破を決めた。
日本は16日、東京ドームでグループAの2位 イタリアと対戦する。

ほとんどの社会で必要とされるのがチームワークだ。
とりわけ、野球には犠牲フライ、送りバンドなどの自己犠牲が求められる。

ダーウィンは言った。
「強いものではなく、環境に適応したものが生き残る」

リン・マーギュリスは言った。
「共生的相互作用は進化において、競争的相互作用と同じくらい影響があった」