5億年前の地球。ゴンドワナ大陸のシミュレーション
又吉直樹のヘウレーカ!「“宝の石”ってどんな石?」
2019年2月20日 NHK Eテレ
【出演】又吉直樹 【解説】本吉洋一(国立極地研究所教授)、田邊優貴子(国立極地研究所助教授)
石は地球からの大事なプレゼント、と語る国立極地研究所の本吉洋一さん。40年にわたって世界中の石を見つめ「つぶやき」に耳を傾けてきた。中でも南極は宝の石の宝庫。氷に閉ざされた世界で数億年前の岩石が状態よく保存されているという。南極は地球上でもっとも隕石が見つかりやすい場所でもある。
1992年、本吉先生は岩肌から露出した場所を求め、1週間も野宿をしながら南極大陸を歩き回った。
南極で見つかったルビーを日本に持ち帰り詳しく分析。すると、地球の歴史に関するとんでもないことが明らかになった。
およそ2億年前、ゴンドワナと呼ばれる1つの大きな大陸があった。
南極はインドやスリランカ(宝石の産地)と接し、場所も赤道近くにあったと考えられている。
スリランカと昭和基地があるその南極が非常に近かった証拠になる。
https://www4.nhk.or.jp/heureka/x/2019-02-20/31/1407/1426033/
『ビッグヒストリー大図鑑:宇宙と人類 138億年の物語』
デイヴィッド・クリスチャン/監修、ビッグヒストリー・インスティテュート/協力、オフィス宮崎/日本語版編集 河出書房新社 2017年発行
大陸移動と生物の分岐 より
大陸が動く際には、何百年もかけて進化してきた生物群集も一緒に移動する。陸塊が分かれたり衝突したりすることで、種は引き離されたり他の種と一緒になったりする。極地と赤道の間で陸地が動くと、気候も種に影響を及ぼす。
陸地に生息する生物は、動く大陸プレート上にいる。プレートは、地殻が地球の内部へ入り込んだり、再びつくられたりすることで、押されたり引っぱられたりしている。地殻の間にある海が広がったり縮んだりすると、沿岸にいる生物や海洋生物も現れたり消えたりする。地球の表面が変化していることは、海底にいた生物の化石がヒマラヤ山脈の高地に現れるなど、思いもよらない場所に化石が出てくることで説明できる。
カンブリア紀(5億4100万年~4億8500万年前)という地球の歴史のかなり早い時期に、巨大な陸塊が形成されては分かれて、生命が多様化した海が生じた。植物と無脊椎動物が陸地に進出して多様化すると、陸塊は進化の中心地となった。はるか昔に起きたことであるため、現生の植物や無脊椎動物の分布にその後はほとんど見られない。だが、一部の両生類が爬虫類へ進化し、一部の胞子植物が種子植物へ進化していた3億年以上前に、大陸の動きがさらに継続的な影響を与えるようになっていった。
石炭紀(3億5900万年~2億9900万年前)になると、北にあった陸塊がぶつかって、パンゲアという超大陸が形成された。
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ゴンドワナ大陸に関する手がかり
1億5000万年前のゴンドワナ大陸がどの大陸とつながっていたのかについては、以下の4つの種の化石産出地から結論を出すことができる。いくつかの種はローラシア大陸でも見つかっているため、パンゲアの分裂以前に進化したことを示している。