じじぃの「ワクチンがないウイルス・ブタとヒトではどう違う?ヒトはなぜ病むのか」

コレラによる腎臓の点状出血

“ワクチンないウイルス”旅客荷物から 新千歳空港 2018/10/22 テレ朝ニュース
ワクチンのない「アフリカ豚コレラ」。国内で初めて陽性反応が見つかりました。
農林水産省は、中国・北京から新千歳空港に1日に到着した旅客が持っていた豚肉のソーセージがアフリカ豚コレラの遺伝子検査で陽性だったと発表しました。アフリカ豚コレラは中国やベルギー、ブルガリアなど世界各国で発生していますが、有効なワクチンが見つかっていません。豚肉は海外からの手荷物としての持ち込みが原則禁止されていて、農水省は検疫体制を強化するとしています。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000139043.html
『ヒトはなぜ病み、老いるのか―寿命の生物学』 若原正己/著 新日本出版社 2017年発行
感染症と免疫系 より
今でも結核は世界的に見て高い死亡数を示す重大な感染症だ。HIVの次に死者の多い感染症で、2013年には900万人の患者が発症し、150万人が死亡している。主に低中所得国で猛威を振るっている。
世界的に結核がいかに流行っていたかは、世界中の文学作品や芸術作品を見るとすぐにわかる。たとえばオペラでは、世界中で1番上演される回数の多いヴェルディの『椿姫』のヒロインのヴィオレッタも、3番目に上演回数の多いプッチーニの『ラ・ボエーム』のヒロインのミミも結核で死んでいく。
日本でも明治から大正にかけて徳富蘆花の『不如帰(ほととぎす)』、堀辰雄の『風立ちぬ』などのいわゆる結核文学の傑作がある。俳句の正岡子規結核を病み、喀血後、血を吐くまで鳴き続けるというホトトギスに自らをなぞらえて子規(漢語でホトトギスの意)という号を用いた。今でもホトトギスは俳句結社の名として使われている。
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しかし、ペニシリンストレプトマイシンなどの抗生物質が発見され、今やほとんど克服されてきた。戦後は徹底したワクチン投与(BCG)で多くのヒトが免疫力をもったために次第に発症はおさまった。しかし、ワクチン投与が手薄になり、若いヒトたちの間には結核に対する免疫力がないヒトが増え、結核に感染する恐れが出ている。現在の日本でも結核はなくなっていない。特にホームレスや簡易宿泊所結核は広まっているし、海外から入ってきた結核菌が集団感染を引き起こす例も報道されている。
これまで述べてきた感染症はすべて病原体がわかっている病気だが、病原体の性質がまだわからない病気もある。

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どうでもいい、じじぃの日記。
10月22日 テレビを見ていたら、新千歳空港で現在は有効なワクチンが無いとされている「アフリカ豚コレラ」が発見された、と報道されていた。
インフルエンザ・ウイルスには、ヒトやブタや鳥類に感染するものがある。
アフリカ豚コレラの場合はコレラと違って、ブタ、イノシシ特有の病気で、ヒトには感染しないのだとか。
よく薬の実験ではマウスを使って行われているが、マウスで効果があっても、ヒトでは必ずしも効果が出ないことがある。
その点、ブタの内臓はヒトの内臓と構造が似ており、同じ効果が得られやすいらしい。
まあ、豚コレラもウイルスによっては、ヒトも似た症状が出ることがあるのだとか。