じじぃの「文化の遺伝子(ミーム)・ホモ・サピエンスだけが生き残った訳!人体600万年史」

Homo Sapiens 1 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=TvPj4iLTqDI
縫い針

『人体600万年史(上)』 ダニエル・E・リーバーマン/著、塩原通緒/訳 秦かわ書房 2017年発行
文化的進化の進化 より
現世人類の発祥に地であるアフリカの暑い環境では、熱を逃がすことが最大の問題だった。しかし人類が氷河期のあいだに温帯のヨーロッパやアジアに移ってくると、今度は熱を保持することが、はるかに緊急の課題となった。この最初のアフリカからの移住者は、アフリカ人だったことを忘れてはならない。今日の私たちと同様に、彼らも氷河期の北方の気候のもとでは、衣服や暖房や住居といったテクノロジーがなければ生きていけなかっただろう。あえて北方に進出した初期狩猟採集民は、だいたいにおいて、寒冷な気候のもとで生き残るための文化的な適応を案出した。後期旧石器時代の新しい発明の1つは骨角器で、たとえばもそうだったが、これは中期旧石器時代にはまったく存在していないものだった。
どうやらネアンデルタール人の衣類は縫製されていなかったようである。さらに後期旧石器時代の人々は、目を隠せる暖かいねぐらや、照明装置や、銛などのテクノロジーも生み出して、過酷な住環境での生存を少しでも楽にしようとした。率直に言って、そこは熱帯の霊長類にとって、不自然かつ不親切きわまりない環境であったのだ。

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『話のネタ―会話がはずむ教養読本』 毎日新聞社/著 PHP文庫 1998年発行
絶滅した動物はどれくらいあるか より
文明が世界中にひろがり、自然破壊をすすめるにつれて、野生動物たちは次々に姿を消してきた。アメリカの動物学者、ハーバーによると、120種のけものと150種の鳥が、人間の歴史がはじまったころから現代までに滅びたという。
とくに、目だつのは、21世紀に近づくにつれて、滅びゆく動物たちがふえていることだ。18世紀には約20種、19世紀は前半だけで50種、今世紀にはいってからは、すでに約50種が絶滅している。
哺乳類だけにしぼってみると、キリストの誕生から1世紀もたたないうちに、ヨーロッパライオンが絶滅。18世紀には、南アフリカでブリューバックというウシ科の動物が、カリブ海地方では地上を歩き回っていたナマケモノの仲間4種がバタバタと滅んでいった。また、ステラ―ダイカイギュウという体長7〜9メートルにも達するジュゴンの仲間が、ベーリング海で滅んでいる。
19世紀にはいってからは、南アフリカで体の後半部にシマがないシマウマの仲間クアッハが狩りつくされ、南アメリカフォークランド島ではフォークランドオオカミが絶滅した。これは、大きさがオオカミほどあるキツネに近いイヌの仲間である。
鳥では、北アメリカのリョコウバトの悲劇が名高い。19世紀のはじめ、1群でも22億羽といわれたほどたくさんいたのに、1914年9月1日、最後の1羽がオハイオ州シンシナティ動物園で息を引きとった。乱獲のすさまじさもさることながら、1種の鳥の絶滅の瞬間まで記録されている例は珍しい。
ペンギンに似たオオウミスズメという鳥は、1844年にアイスランドで姿を消した。ハトに近い飛べない鳥ドドは、1700年ごろインド洋のモーリシャス島で、このドドに近縁のレユニオンドドは1750年にレユニオン島で、それぞれ絶滅、地球上から永遠に姿を消してしまった。

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どうでもいい、じじぃの日記。
なぜ、ホモ・サピエンスだけが生き残ったか?
現世人類がホモ・エレクトスネアンデルタール人と共に生きていた時代があった。
彼らが絶滅して、現世人類は生き残れたのは彼らよりも協力することに長けていたからだとか、効率的な社会ネットワークを持っていたからだとか、いろいろある。
その1つに、親から子に伝えられる文化の遺伝子(ミーム)がある。
もし、ネアンデルタール人だけが生き残ったとして、彼らが「針」を発明しただろうか。たぶん衣服は縫製されることはなかっただろう、というものだ。
単純なじじぃは、いたく「針」に感動するのだった。