じじぃの「科学・芸術_571_近親相姦・ネアンデルタール人の絶滅」

Neanderthals were inbred, infertile, carried disease genes and 40% lower fitness 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=LhyhmJuFa5g
ネアンデルタール人は近親交配をしていた?

【衝撃】近親相姦タブーがホモサピエンスを救っていたことが判明! 近親相姦にまつわる3万4000年の歴史が深すぎる! 2017年10月16日 エキサイトニュース
初期の人類はこれにならい、ある時点でカップリングに関わるルールを変更したと考えられるという。
こうしたルールがすでに3万4000年前にはあったというのは驚くべきことだろう。そうしてこうしたルールを設けず、近親交配を行っていたネアンデルタール人は、それが原因で弱体化し絶滅したのではないかと考えられるという。人類が今日も栄えているのは、この時代の婚姻にルールを設けて近親交配を回避したことが最も大きな要因かもしれないのである。
https://www.excite.co.jp/News/odd/Tocana_201710_post_14738.html?_p=3
『ヒト―異端のサルの1億年』 島泰三/著 中公新書 2016年発行
格闘者ネアンデルタール より
ネアンデルタールの生活は厳しい。ほとんどすべての成人の骨にケガや病気のあとが残されている。ネアンデルタールの骨折部位は、ロデオ・ライダーの骨折部位とまったく同じなのだ。骨折は彼らがノウマ、アカシカ、トナカイなどの中・小型の群居性の獣を接近戦で仕留めていたことを示している。野生のロバの頚椎に1センチメートルのルヴァロア・ポイントが突き刺さっていた証拠があるが、「ナイフを持ったオオカミ」と形容されたように、ネアンデルタールはポイント石器を握って獲物に突き立てていたのである。
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ネアンデルタールはたとえ家を持っていても、それを環境変化にあわせて変えていくような器用さ、いってみれば人間らしさ(ホモ・サピエンスらしさ)を持っていなかった。それは気候が変わらないかぎり問題ではなかった。毛皮は彼らの生存を保証していた。
同じことは、20万年前まで南アフリカから中近東に分布していた、古代型の人類(ホモ・エレクトゥス類)についてもいえる。彼らはネアンデルタールのヨーロッパノウサギに対するケープノウサギであって、同族のヨーロッパ種に対してアフリカからアジアにかけて分布していた直立二足歩行型類人猿である。彼らの文化がネアンデルタールとほとんど変わらなかったことは、彼らもまたネアンデルタールと同じように野性の動物だったことを物語っている。同じことは3万〜5万年前までシベリアに生きていたデニソヴァ人についてもいえる。
環境悪化が起ったとき、ネアンデルタールはヨーロッパの北部から南部へ撤退しようとしても、そこにはすでにほかの集団がいるために、その場で絶滅する以外にはなかっただろう。北方のネアンデルタールが氷河期に南方に移動した証拠はない。
ネアンデルタールの生態系最上位者としての地位のために、その個体数がことさら少なかったことは、環境悪化のときに彼らが絶滅した理由のひとつである。
ホモ・サピエンスと比べてさえ、ネアンデルタール遺伝的多様性は低い。最近発見されたオクラディノコヴ(南シベリア)の個体は、もっとも東方のネアンデルタールであり、その次がウズベキスタンのテシックタシュである。しかし、そのミトコンドリアDNAの研究では、南シベリアよりもベルギーとの類縁が低い。
この例は、もっとも東方のネアンデルタールはその場で絶滅したということを示している。
また、ヨーロッパの哺乳類の遺伝的な多様性の研究からも、多くの食肉類が氷河期に絶滅したために遺伝的多様性を失っていることが明らかになっている。