じじぃの「ヒアリ・DNAメチル化で女王アリと働きアリに分化?分子生物学」

Fire Ants Queens and Colonies 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=0XOCiyda01U
女王アリと働きアリ

DNAメチル化とは? 国立がん研究センター 研究所
DNAメチル化は、ヒトのように複雑な生物の体を正確に形づくるために必須の仕組みである。
細胞の種類を決めることのみならず、遺伝子が父親由来か母親由来かによって使われ方が異なるという現象(ゲノムインプリンティング)や、女性が持っている2つのX染色体のうち1つが不活性化されるという現象(X染色体不活性化)などにも深く関わっている。更に、がんなどの疾患では、DNAメチル化のパターンが異常になっている。
https://www.nccri.ncc.go.jp/s008/010/010/020/20151209093306.html
『図解入門 よくわかる分子生物学の基本としくみ』 井出利憲/著 秀和システム 2015年発行
女王蜂の発育もDNAメチル化が関係する より
受精卵からスタートする発生・分化のプロセスは、細胞のもっている内在的なプログラムによって進行します。発生の途中の特定の器官が形成される時期に、外部からの影響を受けると、器官形成に重大な影響を受けます。したがって、正常な発生プロセス進行のためには、外部からの余計な影響をできるだけ避けなければなりません。しかし、外来からのエビジェネティクスへの影響が、積極的な役割を持つ例があることがわかりました。
女王蜂は、遺伝的に特別な卵として生まれるわけではありません。働き蜂は基本的には雌ですが、DNAのメチル化によって生殖腺の発育が抑制されています。ところが、働き蜂の幼虫がローヤルゼリーで飼育されると、この抑制が外れて、生殖器が発育した個体になり、女王蜂へとなって誕生するのです。
これに関わる一連の実験の中で、働き蜂の幼虫に対して、ローヤルゼリーを与える代わりに、メチル化酵素の発現を抑制して育てたところ、女王蜂がぞろぞろ誕生してしまいました。ローヤルゼリーは、生殖器を作り出すマスター遺伝子に働いて、メチル化による発現抑制を外したものと思われます。
ローヤルゼリーは、一部の人たちにはサプリメントとして愛用されているようですが、女王になれるわけではないようですし、ヒトに対してエビジェネティクな効果があるのかどうか、私は知りません。

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どうでもいい、じじぃの日記。
アリは、昆虫界きっての最強ハンターなのだという。
1匹は小さくても、集団で相手に向っていく。
アリの社会は女王アリを頂点とするカースト制で、繁殖を担当する女王アリとオスアリとメスの働きアリから成り立っている。
一説によると、働きアリは自分を犠牲にして集団のために利他的行動をとるらしい。
生物学的には、DNAメチル化の結果で、女王アリと働きアリに分かれるのだとか。
アリとハチ(蜂)の場合、似たような生態らしい。