じじぃの「腫瘍内科・余命3ヵ月の患者・原発性腹膜がんとは?ドクターG」

腫瘍内科 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=DPtOOsak-kY
総合診療医 ドクターG 「おなかが張って苦しい」 2017年6月14日 NHK
【司会】浅草キッド 【専門科】勝俣範之(日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科 医師)
ドクターGが実際に経験した症例に研修医たちが挑む病名推理番組。
患者は58歳の女性。最近「おなかが張って苦しい」と病院に行ったところ、ステージⅣのがん。余命3ヵ月で、もう治療法がないと言われた。しかし、医師の判断には見落としがあった。
原発巣」が見つからない原発不明がん。最終診断は「原発性腹膜がん」だった。
http://www4.nhk.or.jp/doctorg/x/2017-06-14/21/27826/2279119/
『がんになったらすぐ読む本』 渡辺亨 朝日文庫 2009年発行
がん難民」はこうして生まれる (一部抜粋しています)
日本の内科や外科は、消化器科、呼吸器科、循環器科、整形外科というように「臓器縦割り」になっています。内科の中には、アレルギー・リウマチ科とか感染症科のような、病気の原因別の分野で成り立っている領域もあり、腫瘍内科も臓器縦割りではなく、そのような「腫瘍」という共通項で医療を行う必要性があることから生まれたわけです。
乳がんを例に分かりやすく説明しましょう。乳がんの手術を受けた患者さんが、何年かあとに転移が出たとします。胸に転移すれば呼吸器科、肝臓に転移が出れば消化器科、骨に転移すれば整形外科……というふうに、院内をたらい回しにされる場合があります。一般の方はよく誤解していますが、乳がんは肺に転移しても肝臓に転移しても乳がんなのです。ですから、腫瘍科としての枠組みで一貫した診療にあたる必要があります。
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がんが最初にできる部位を原発といいますが、肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん卵巣がんなどの固形がんは、原発臓器で発生し、腫瘤の直径が1、2センチになると、レントゲン写真や、体表からさわっても分かるようになります。この状態を放っておくと、他の臓器に転移するので、「早めに見つけて早めに手術しましょう」というのが、早期発見・早期手術の考え方です。この考え方にはいくつかの落とし穴があるのですが、ここでは「がん難民」を生み出す要因となる例だけをあげてみましょう。
がんが恐れられるのは、他の臓器に転移するからですが、その転移は、いままで考えられていたよりもっと早い時期、つまり原発臓器にがんができるのと並行して起きている可能性があるのです。この考え方は乳がんなどではむしろ主流になってきています。
乳房にがんができるのと同時に、全身にタンポポの種のような、目には見えない微小転移が散布されている場合があるのです。微小転移が数年、あるいは十数年の間に転移先で増殖し、それがレントゲンで写るくらいの大きさになったり、また何らかの症状を起こすようになって、初めて「転移」と診断されるわけです。
となると、これは全身疾患であり、外科手術だけで乳房のがんを切除しても、いずれ再発転移するのは明らかです。当初からの前身両方を行うことが必要になるわけです。

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どうでもいい、じじぃの日記。
暇なもので、病気に関する本やテレビをよく見ている。
6月14日、NHK 総合診療医 ドクターG 「おなかが張って苦しい」を観た。
こんなことを言っていた。
最近、「おなかが張って苦しい」と小野やよいさん(58歳)。病院に行ったところ、ステージⅣのがんで、余命3ヵ月と言われた。
がんは、最初に発生した場所(原発巣)によって、肺がん、胃がんのように診断されるが、まれに転移したがん(転移巣)はあるものの、どのような検査をしても原発巣が見つからないことがある。これを「原発不明がん」という。
腫瘍マーカーは40種類以上あり、がんの「原発巣」の違いによってマーカーも違ってくる。
小野やよいさんの検査値
CEA    3.2
CA19-9  71.9  (基準値37.0u/mLより高い)
CA125   1369   (基準値35.0u/mLより高い)
やよいさんの腫瘍マーカーCA125が特に高い数値だ。
CA125の値が上がるのは肺がん、乳がん、すい臓がん、卵巣がん
卵巣がんができると、腹膜に転移して腹水がたまる。しかし、卵巣がんの場合は治療効果が高い抗がん剤がある。
卵巣がんからの腹膜転移だけではステージⅣにならない。抗がん剤で治る可能性が高い。
やよいさんは婦人科も受診していたが、異常なしと診断されていた。
おそらく、異常なしと診断したのは自分の専門分野だけで考えて、ステージⅣと判断したのだろう。
最終診断は「原発性腹膜がん」だった。
日本場合、消化器科、呼吸器科、循環器科、整形外科というように「臓器縦割り」になっている。
「腫瘍内科」という総合的にがん診断をする「科」が求められる。
やよいさんは卵巣がん抗がん剤治療を受け続けている。余命3ヵ月からすでに5年経過している。