じじぃの「人の死にざま_1761_ヘレン ミアーズ(アメリカの鏡・日本)」

"アメリカの鏡・日本" に学ぶ、帝国主義日本の誕生 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=Krntk6vI6GA
日本国憲法誕生 全編 動画 Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=L4xiKi2pHLM


アメリカの鏡・日本 (新版) ミアーズ・ヘレン【著】〈Mears Helen〉/伊藤延司【訳】 紀伊國屋書店
ミアーズ・ヘレン [Mears Helen]。
1900年生まれ(1898年の説もあり)。1920年代から日米が開戦する直前まで二度にわたって中国と日本を訪れ、東洋学を研究。
戦争中はミシガン大学ノースウェスタン大学などで日本社会について講義していた。1946年に連合国最高司令官総司令部の諮問機関「労働政策11人委員会」のメンバーとして来日、戦後日本の労働基本法の策定にたずさわった。1989年、没。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784046519689
夕刊フジ 2017年5月4日号
ニッポンの新常識 ケント・ギルバート フェアな視点、当時としては異例 ヘレン ミアーズ『アメリカの鏡・日本』 より
日本に関する女性研究者といえば、1946年に『菊と刀』を書いた文化人類学者、ルース・ベネディクトが有名である。私も昔、この本は読んだが、ベネディクトに来日経験は一度もなく、『菊と刀』の日本人論は今から考えるば、戦勝国史観に基づいた机上の分析ともいえる。
一方、1900(明治33)年生まれのミアーズは、20年代から日米両国が開戦する直前まで、「東洋史地政学」を研究していた。中国本土と日本を2度にわたり訪れて、フィールドワークを行った経験もある、当時の極東研究に関する第一人者だったといえる。
大戦中のミアーズは、ミシガン大学ノースウェスタン大学などで「日本社会」について講義をしていた。戦後はGHQの諮問機関「労働政策11人会」のメンバーとして3度目の来日を果たし、戦後の労働基本法の策定に関わっている。
しかし、占領継続中の48(昭和23)年に帰米し、米国で『Mirror for Americans:JAPAN』を出版した。角川ソフィア文庫の邦題は『アメリカの鏡・日本』である。
ミアーズが69年前、私が生まれる4年前に書いたこの本には、「日米が戦争に至った経緯」や、「米国のプロパガンダ」「原爆投下の真実」「東京裁判の偽善」「占領政策の問題点」など、ここ数年で私が知った事実のほとんどすべてが網羅されていた」
ちなみにマッカーサー元帥は、同署の日本語版の出版申請を早々に却下している。読めば分かるが、プレスコード違反のオンパレードなのだ。
当時これほどフェアな視点から日本と米国を冷静に分析し、祖国である米国の占領政策の問題点に切り込んだヘレン ミアーズという先人がいたことを私は誇りに思う。
占領終了翌年の53年、文芸春秋新社から『アメリカの反省』の邦題で出版された最初の和訳本は、ほとんど話題にならなかったという。大手メディアが黙殺したのだろう。
私を「歴史修正主義者」と呼んでツイッターなどで絡んでくるお花畑論者や、戦勝国史観に凝り固まった米国人にこそ、読んでほしい1冊である。