じじぃの「神話伝説_31_イザヤ(預言者)」

NHK 100分 de 名著 : 旧約聖書 3/4 : 聖書の成立 動画 dailymotion
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The Bible's Buried Secrets 動画 YouTube
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預言者 「イザヤ」

イザヤ書 ウィキペディアWikipedia)より
イザヤ書』は、旧約聖書の一書で、3大預言書(『イザヤ書』、『エレミヤ書』、『エゼキエル書』)の1つ。聖書自身の自己証言と伝承では紀元前8世紀の預言者イザヤに帰される。プロテスタント教会の一般的な配列では旧約聖書の23番目の書にあたる
イザヤ書は66章からなる。1-39章までを第1イザヤ、40章以下の第2イザヤ、56章以下の第3イザヤとする説が高等批評を受け入れる学者の立場である。一方、死海写本の発見に基づいて、『イザヤ書』が一巻の巻物として統一されていたなどの理由をもって、後半も前8世紀のイザヤのものとする立場をとる学者もいる。
イスラエルの回復 ウィキペディアWikipedia)より
イスラエルの回復とは、ローマの信徒への手紙11章などを根拠として、聖書がイスラエルの回復を告げているとする教理。メシアニック・ジュダイズムは、聖書が単にイスラエルの地上の領土だけでなく、霊的にもイスラエルを回復すると語っていると信じており、イエシュアが約束されたイスラエルのメシアであると告白するメシアニック・ジューの存在とリバイバルイスラエルの霊的回復であるとする。
新共同訳聖書の小見出しイスラエルの再興となっている。救済史における「イスラエル」の位置付けを意味する。
国家としてのイスラエルの建国を聖書が告げていると解釈するこのような見解は、様々な立場・教派から提起されてきているが、必ずしもキリスト教において多数派の採用するものとはなっていない。
ルーテル教会内にマリア福音姉妹会を創立したマザー・バジレア・シュリンクは、イスラエルの帰還と国家再建はイスラエルの救済史の第一次段階であり、その第二段階はイスラエル人たちがイエス・キリストを信じることだとしている。カナンの地はイスラエルの永遠の所有地であるとし、その根拠聖句としてエレミヤ12:15、イザヤ61:7、エレミヤ3:19をあげている。

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ユダヤ教の本―旧約聖書が告げるメシア登場の日』 学習研究社 1995年発行
イザヤ (一部抜粋しています)
旧約聖書のなかで(モーセ)5書に次いで、イザヤ書ほど、その文体・思想・歴史的背景・提起している問題・謎等々について、古来多くの研究者がこれに立ち向かい挑んできた書巻はない」(『続・預言者の世界』高橋正男著)。
こういわれる理由の1つは、この書物が1人の「預言書」によるものではなく、3人のイザヤの言行を編集しているところにある。一般に1〜39章を第1、40〜55章を第2、56〜66章を第3イザヤと呼んでいるが、単にイザヤといった場合には、第1を指す。
その名が「ヤハウェの救い」を意味するイザヤ(第1)だが、出目はよくわからない。ユダヤ教の伝承の1つによれば「ユダヤ王の一族に属する」そうだが確認はない。
預言者としての彼の活躍は、紀元前8世紀中ごろのウジヤ王の死後から、ヨタム、アハズ、ホゼキヤの治世にわたる約50年間である。
ユダに豊かな富を与えたウジヤ王が死んだ年にイザヤは神から召命(しょうめい)を受ける。彼は、神が高い点の御座(みざ)にいるのを見て大いに驚く。そして、天から降ってきたセラフィム(炎を意味する天使)により浄化された後、預言者という重責を担うのである。彼は、いつまで働けばいいのかを主に尋ねる。主は答えた。
「町々が崩れ去って、住む者もなく、家家には人影もなく、大地が荒廃して崩れ去るときまで」(イザヤ書/6・11)。
そして、人々は遠くへ移され、国も見捨てられることも告げられる。つまり、王国の滅亡と民の捕囚を神の口から申し渡されたのである。その原因は、神との契約の無視と人々の悪行から生まれた罪によるとされている。あまりにも過酷で無慈悲にも感じられる神の仕打ちだが、一神教の神への契約はここまでの完璧性を要求されるのである。
使命を受けたイザヤは、ヤハウェの聖性に基づく徹底した宗教批判と社会批判を開始する。正義と公正を強く求めて国と民とに語りかけたが、ついにその声は容(い)れられることがなかった。
絶望に陥ったイザヤだったが、そのような状況の中で、新たな救世主(メシア)の出現と栄光の回復を預言する。そして、周辺諸国への神の審判による滅亡を語り、最後には救われると説き続けたのである。しかし迫害は増し、後代のユダヤ教の伝承(『イザヤの殉教』)によれば、マナセ王の治世にノコギリ引きで殺されたという。
苦難に見舞われても預言行為を持続し、その結果非業の死を遂げるところに後のユダヤの人々は称賛した。ユダヤ教の固い結束と直進性は、このような悲劇を背景として醸成されていったのである。