じじぃの「人の生きざま_243_佐藤・勝彦」

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世界初「重力波」望遠鏡、地下空間が完成 動画 YouTube
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茂木健一郎×佐藤勝彦 動画 YouTube
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佐藤勝彦

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宇宙誕生直後の「時空の揺れ痕跡」初観測  2014.3.18 NHKニュース
およそ140億年前、宇宙が誕生した直後に急激に膨張したという説を裏付ける、時空の揺れの痕跡を世界で初めて観測したと、アメリカの大学などの研究チームが発表し、宇宙の始まりを解き明かすうえで重要な成果と注目されています。
宇宙は、誕生した直後、急激に膨張したと考えられており、その際「重力波」と呼ばれる空間や時間の揺れが波のように広がる現象が起きたと言われています。
アメリカのハーバード大学や、スタンフォード大学などの研究チームは、この現象の解明のため、宇宙の誕生直後に発生した光の名残である特定の電波に着目し、南極に設置した望遠鏡で3年以上にわたってこの電波を観測し、データを解析してきました。
その結果、この電波が「重力波」の発生を示す特殊な波形を描いていることを、世界で初めて確認したということです。
研究チームでは、この波形の観測は宇宙が誕生直後に急激に膨張したというこれまでの説を裏付けるものだとしています。
研究チームは、今回の成果をより確かなものにするためには、ほかの研究機関による検証が必要だとしたうえで、「この現象を捉えることは、現在の宇宙論の重要なゴールの1つだ」としており、宇宙の始まりを解き明かすうえで重要な成果と注目されています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140318/k10013051871000.html
佐藤勝彦 (物理学者) ウィキペディアWikipedia)より
佐藤勝彦(1945年8月30日 - )は、日本の宇宙物理学者。専門は、宇宙論。インフレーション宇宙論の提唱者として知られる。東京大学名誉教授。
香川県坂出市出身。香川大学教育学部附属坂出中学校、香川県立丸亀高等学校を卒業後京都大学理学部に入学し、物理学科天体核物理学研究室で林忠四郎に師事した。2010年現在、大学共同利用機関法人自然科学研究機構長、明星大学理工学部客員教授
佐藤と同じく林忠四郎門下の東京工業大学特任教授・中澤清は坂出市出身で同郷にあたる。
【業績】
京都大学大学院在学中より、師である林忠四郎の薦めに従い、超新星に関する研究を行ってきた。とりわけ超新星におけるニュートリノの影響に関する研究を行った。
・1981年にアラン・ハーヴェイ・グースとほぼ同時期に、インフレーション宇宙論を提唱した。この理論の最初の論文投稿者は佐藤であるが、グースは1980年1月に佐藤と同様のインフレーションモデルをスタンフォード大学セミナーで発表している。また、Alexei Starobinskyも1979年に同様のモデルについてのアイデアを示し、1980年に論文を発表している。なお、“インフレーション”という言葉を最初に用いたのはグースである。
・2つのCOEの責任者を勤めるなど、理論物理学及び理論天文学分野では、海外でも評価の高い研究者である。
主として、理論物理学の標準理論の研究を天文学分野に応用した研究を推進してきた。

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ヒッグス粒子とはなにか? 素粒子物理とヒッグス粒子の世界を追う』 ハインツ・ホライス、矢沢潔/著 サイエンス・アイ新書 2013年発行
宇宙のインフレーション (一部抜粋しています)
ヒッグス粒子を取り巻く素粒子物理の世界はビッグバン宇宙論とどんな関係にあるのか?
この2つの理論は宇宙の2つの顔について説明しようとしている。素粒子物理は宇宙をつくっている物質についての理論であり、宇宙論は宇宙の誕生と進化を説明する理論である。両者はいわば宇宙の表裏をなしている。
したがってこれら2つの理論は、いつの日か矛盾なく重なり合わなくてはならない。それが物理学の最終目的地である。もしどこまで行っても2つの理論の整合性が生まれないとしたら、どちらかまたは両方に誤りが含まれているということになる。
     ・
現在のビッグバン宇宙論の最初期を説明するインフレーション理論では、宇宙誕生の瞬間をゼロ時間(t = 0)とすると、宇宙は誕生直後のT = 10のマイナス36乗秒後から10マイナス34乗秒後までの間に途方もない勢いで、つまり指数関数的な速さで膨張した。
この時間は厳密には明らかではない。10マイナス30乗秒後のころといっても間違いではない。というのも、インフレーション理論はただ1つの特定な理論ではなく、さまざまな変数とさまざまな数値でつくられた理論の集合状態だからである。今後より多くの具体的データが集まってくれば、どの理論が正しいか、そもそもこの理論自体が正しいかどうかなどが明らかになるかもしれない。
ともかくインフレーションと呼ばれるこの特異な膨張が引き起こされたのは、1個の陽子よりもはるかに小さかったそれまでの宇宙が、エネルギーの高い真空からエネルギーの低い真空へと――宇宙論学者の表現を用いるなら”偽の真空”から”真の真空”へと――相転移したためだ。
宇宙の相転移とは、ちょうど水がある温度を境に気化した水蒸気になったり、あるいは固化して氷になったりするように、宇宙の相(フェーズ)、つまり物理的性質や有り様がまったく別の相へと一変(転移)することをいう。
この相転移によって宇宙の体積は一気に10の50乗バイないし78乗倍に膨張した。後者をくだいて表現するなら、1兆倍の1兆倍の1兆倍の1兆倍の1兆倍の1兆倍の100万倍である。
文字どおり指数関数的なこの膨張はあまりにも急激で、われわれにはそのときの宇宙の変化の様子はどんな想像力をもってしても見当もつかない。
だがこれは、そもそもの宇宙が体積ゼロに近い状態から出発して膨張したからである。これも平易にいうなら、針で打った点よりはるかに小さい宇宙がグレープフルーツか、ないしは直径1メートルの風船ほどにふくれあがったということである。
宇宙誕生後のこの急速膨張を説明するインフレーション理論は、ビッグバン宇宙論が抱えていたさまざまな矛盾、なかでもとりわけ深刻な「宇宙の平坦性問題」や「宇宙の地平線問題」などをたちまち解決することになった。というよりこの理論はそのために導入されたのである。
1980年代始めにこのインフレーション理論を提唱したのは、アメリカのアラン・グース、東京大学宇宙論学者佐藤勝彦らである。彼らが着想したインフレーション理論は、同じ宇宙論ではあるものの、ビッグバン理論とは起源が異なっている。
ビッグバン理論は宇宙膨張の天文学的観測から生まれた。アメリカの天文学者ヴェスト・スライファーが1912年、渦巻銀河(当時は星雲と呼ばれていた)が地球から遠ざかっていることを観測で明らかにし、初めて「宇宙は膨張している」とする見方が生まれた。そこにのちの物理学者や宇宙論学者が理論的考察を加えて誕生したのが、ビッグバンによって誕生しいまも膨張し続ける宇宙という現在の宇宙論の骨格である。
他方、インフレーション理論は、宇宙観測とは無関係に考えだされた。これは素粒子物理の「 大統一理論(Grand Unified Theories:GUT)」と、やはり素粒子の理論である量子論を用いて生みだされた純粋理論である。
そこで、インフレーション理論がビッグバン宇宙論と合体すれば、それはすなわち宇宙論素粒子物理の融合である。インフレーション理論はビッグバン理論の弱点を補い、かつ発展させるきわめて重要な役割を担ったということになる。