じじぃの「人の死にざま_1086_木下・恵介」

浜辺の歌 二十四の瞳 高峰秀子 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=pWMgur5te8M
喜びも悲しみも幾歳月-若山彰.mpg 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=xJjWPfmoF78
木下惠介生誕100年 松竹株式会社
http://www.shochiku.co.jp/kinoshita/
木下恵介 再評価の機運 2012年8月17日 YOMIURI ONLINE
木下監督は作品的評価も高いヒット作を数多く手がけた。ただ、特に海外では知名度が低く、作家的評価も進んでいない。よく指摘される理由は、多芸多才であるがゆえ、「これが木下」という映像スタイルが挙げにくいことだ。
今年はデジタル修復版制作を機に三大映画祭での上映も実現。「楢山節考」修復版は、5月のカンヌ国際映画祭で世界初上映され、その際には映画史家のウルリッヒ・グレゴール氏が、「木下恵介は疑うことなく、小津、黒沢、溝口に並ぶ偉大な日本の監督。再発見に値する」と紹介。「カルメン――」修復版も、8月末からのベネチア国際映画祭での上映が決まり、反応が注目される。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/cnews/20120814-OYT8T00876.htm
クローズアップ現代 「弱く、美しき者たちへ〜 今、世界が注目 映画監督・木下恵介 2013年1月17日 NHK
【キャスター】国谷裕子 【ゲスト】山田太一(脚本家)
二十四の瞳」で知られる映画監督・木下恵介が世界中で再評価されている。戦争・差別・貧困などに踏みにじられる人々への圧倒的な共感。今、多くの人の心をつかむ理由を探る。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3295.html
木下惠介 ウィキペディアWikipedia)より
木下惠介(きのしたけいすけ、新字体:恵介、本名:木下正吉、1912年(大正元年)12月5日 - 1998年(平成10年)12月30日)は、日本の映画監督、脚本家。
【略歴】
静岡県浜松市(現在の浜松市中区)伝馬町で食料品店 (漬物製造) を営む父・周吉、母・たまの8人兄弟の四男として生まれる。
1951年(昭和26年)に『カルメン故郷に帰る』で戦後初の長編カラー映画を発表する。同作は、NHK映画ベストテン第1位、日本映画文化賞を受賞する。1954年(昭和29年)『二十四の瞳』で、ブルーリボン賞ゴールデングローブ賞外国語映画賞などを受賞。同年の「キネマ旬報ベストテン」では同作と『女の園』が黒澤明の『七人の侍』を抑えて1位・2位を独占する。その後、『戦場の固き約束』などが、興行上の採算性に対する疑義で松竹側からお蔵入りにされるなどの不遇に遭い、撮影所の不正経理を指弾したことなどから会社との関係が悪化する。1964年(昭和39年)に松竹を退社し、テレビ界にも進出してテレビドラマも製作した。
1964年に木下恵介プロダクション(現在のドリマックス・テレビジョン)を設立する。TBSに『木下恵介アワー』『木下恵介・人間の歌シリーズ』などの固定枠を提供されて多くのテレビドラマを制作、一部は脚本や演出を手がけた。また、1969年には黒澤明市川崑小林正樹と共同プロダクション「四騎の会」を設立した。4大巨匠揃い踏みということで注目を集めたが、当初発表された4人共同監督による映画は結局実現しなかった。
作品でも、小津安二郎と同様にほとんど性描写をしない演出が特徴的である。
生誕100年となる2012年には、「木下恵介生誕100年プロジェクト」が立ち上げられ、記念上映やDVDの発売、戦中のエピソードを基とした木下の伝記映画『はじまりのみち』が2013年に公開される予定である。

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『作家の四季』 池波正太郎/著 講談社 2003年発行
池波正太郎のシネマ通信 (一部抜粋しています)
4月の末から5月にかけて、おもいもかけぬ取り組み事がつづき、おもうように試写を観られなかった。あと一息、6月に入れば、もっと映画も芝居も観られようかとおもう。
今日は五月(さつき)晴れの好日で、仕事は詰まっていたが、おもいきって外へ飛び出す。
先ず、ヘラルドで<蜘蛛女のキス>の試写。
この映画でホモ男を演じたウイリアム・ハートは米アカデミーをふくめた3種の主演男優賞を得た。どうも、ハートは性的に屈折した役柄を好むようだ。南米の刑務所、その監房の中に押し込められたW・ハートと政治犯を演じるラウル・ジュリアの両二枚目が、吐瀉物と排泄物にまみれて熱演する。そして両人は<愛>にむすばれて熱烈なキスをかわす。
ホモの哀しみをたたえたハートの力演が高く評価されたのだろうが、映画の夢物語(わざと古色蒼然たる演出にしてある)をまじえた前半は、いささか退屈する。しかし後半はドラマが盛りあがって、なかなかよかった。
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今回は日本映画の老匠ふたりが気を吐いた。
1本は市川昆監督の<鹿鳴館>で、原作戯曲の味わいを生かしつつ、円熟の演出技法をもって、厚味のある映像を打ち出し、その演出の呼吸を、さらに生彩あらしめた音楽(山本純ノ介谷川賢作)も実によかった。
各役がわたり合う台詞が、みっしりと詰まっているから、俳優たちも大変だったろうが、いずれも明晰な口跡(こうせき)でこころよく、監督の期待にこたえている。ただし朝丘ルリコのヒロインはミスキャストだ。演技がそうなのではない。彼女の容貌が、この役には向いていないのである。
つぎは、74歳木下恵介監督の<新・喜びも悲しみも幾歳月>で、この題の古めかしさに先ず食欲を殺(そ)がれ、映写が始まってからも、
(何ということもないな……)
と、観ているうち、この灯台勤務の杉本一家に植木等が演じる老人が登場し、ドラマは、この老父と主人公一家の家族ドラマの様相を呈するに至って、木下監督の意図が明確となり、あくまでも明るいトーンの中に、人間の生死と家族との主題が提起されはじめる。
筆者は、20年ほど前に、ある若い純文学の作家から、
「これからは、身を落してメロドラマを書きまくるつもりでいます」
という、不遜きわまる言葉を聞いて、おもわず、
「あなた、本物のメロドラマはむずかしいのですよ」
たしなめたことがある。
メロドラマにもピンからキリまである。木下監督は、堂々とメロドラマの真髄に徹し、老若男女、あらゆる人びとの共感を得させ、その上で自分の主張をのべる。しかも、それは、どこまでも肯定的なものであって、植木等の好演は、この映画の要(かなめ)となった。

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