じじぃの「裁判員裁判・死刑求刑?知りたがり」

裁判員制度スタート 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=f82uR92mn3M&feature=related
死刑か無期か 裁判員が共有した裁く難しさ (追加) 2010年11月3日 YOMIURI ONLINE
死刑を選択すべきか。それとも無期懲役か。裁判員はぎりぎりまで悩んだに違いない。
検察が裁判員裁判で初めて死刑を求刑した事件で、東京地裁は被告の42歳の男に無期懲役の判決を言い渡した。
昨年8月、耳かきサービス店の女性従業員とその祖母が殺害された事件だ。被告に前科はなく、更生の余地も否定できないことから、死刑と無期懲役の境界線上にある事件とされた。
「徹底的に議論したが、極刑がやむを得ないと認められる場合には当たらない」。これが男性2人、女性4人の裁判員と3人の裁判官で評議した末の結論だった。
女性が勤める店に通い詰めていた被告は、来店を断られたことに絶望し、殺害に及んだ。こう認定した判決は、「残虐な人格ゆえの犯行ではなく、思い悩んだ末に起こした事件」と指摘した。
反省の態度を示していることなども考慮した。2人殺害の重大性を指弾しつつも、被告に有利な情状を酌み取り、生きて罪を償わせようという裁判員の意思が反映されたといえよう。
この判決は、今後の裁判員裁判の一つの指標となるだろう。
判決後、記者会見した男性の裁判員は「自分の意見、気持ちを大事にして判断した」と語った。
公判は2週間に及び、判決内容を決める評議に4日間を割いた。これだけでも異例のことだが、当初は1日午前に予定されていた判決の言い渡しを午後に延ばし、詰めの評議も行った。
裁判員がいかに苦悩したかがうかがえる。女性の裁判員は「2週間、事件を忘れることはなく、ふとした時に遺族や被告の顔が浮かんで、心が安らぐことはなかった」と振り返った。
死刑を適用すべきかどうかを決める際の精神的重圧は、どれほどのものであろうか。
裁判員には守秘義務が課せられているため、評議の内容を将来にわたって口外することは許されない。これも大きな心理的負担になるだろう。
今後も、死刑の適用を巡り、裁判員が難しい判断を迫られる裁判が各地で予定されている。
最高裁は、裁判員経験者らを対象に、臨床心理士などが応対する相談窓口を設けている。これを有効に機能させ、精神的ケアを充実させていくことが肝要だ。
とことんまで議論する一方で、裁判員の負担が軽減するよう配慮する。制度を運用する裁判所が負う責任は極めて重い。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20101102-OYT1T01205.htm
【耳かき殺人 死刑求刑】「死刑」「無期懲役」分かれ目は? 「残忍で悪質」重視 2010.10.25 MSN産経ニュース
無期懲役求刑もあり得る「被害者2人」の殺人事件で、検察側の選択は「死刑」だった。法廷で反省の態度を示した林貢二被告だったが、落ち度のない2人を残忍な方法で、殺害するという犯行内容の悪質さが極刑求刑の決め手となった。
「誰が見ても死刑という事件ではない」。検察幹部は公判後、難しい求刑だったと振り返った。
死刑適用の基準とされるのは、連続4人射殺事件で当時18歳だった永山則夫元死刑囚の判決(昭和58年)で最高裁が示した「永山基準」だ。 (1)犯罪の性質 (2)動機 (3)殺害方法の残虐性−など9項目を考慮し、やむを得ない場合には死刑選択も許されるとした。
とりわけ重視されるのは被害者の数。検察側は通例では、複数の死者が出た場合「死刑」を視野に入れてきた。
ただ今年3月、鳥取地裁で審理された2人が殺害された強盗殺人事件の求刑は無期懲役。被告が借金を肩代わりしていた事情や、「死刑を望まない」と証言した遺族がいたことを検察側が考慮した。
今回、死刑選択の決め手は犯行の悪質さだった。被害者2人は落ち度がないうえ、犯行はハンマーで殴りナイフで首を刺すという残忍なもの。
動機も「耳かき店を来店禁止にした理由を教えてくれず絶望した」と身勝手で、遺族も厳しい処罰感情を抱いていた。
検察幹部は「裁判員裁判であることは影響しなかった。(求刑は)内部でよく検討した結果だ」としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/101025/trl1010252250023-n1.htm
永山則夫(1949年6月27日-1997年8月1日)は、1968年から1969年にかけて連続ピストル射殺事件(警察庁広域重要指定108号事件)を引き起こした元死刑囚である。
1969年の逮捕から1997年の死刑執行までの間、獄中で創作活動を続けた小説家でもあった。1983年、小説『木橋(きはし)』で第19回新日本文学賞を受賞。
                          −−ウィキペディアWikipedia)より
『知りたがり!』 フジテレビ 2010年10月26日
【レギュラー出演】伊藤利尋渡辺和洋
【ゲスト】千秋 、桐島かれん佐伯チズ 【コメンテーター】弁護士(慶應義塾大学大学院法務研究科教授) 安富潔
逸見晴恵さん(61)死去
裁判員裁判で死刑求刑 刑はどうやって決める?
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/shiritagari/index.html
どうでもいい、じじぃの日記。
10/26、フジテレビ 『知りたがり!』の番組で「裁判員裁判で死刑求刑 刑はどうやって決める?」を観た。
大体、こんなことを言っていた。(かなり手抜きしている)
秋葉原の耳かき専門店で働く女性とその祖母が客の男、林貢二被告(42歳)に殺害された事件で、検察側は裁判員裁判として初の死刑を求刑した。
キャスターの伊藤さんが説明する。
裁判員裁判は去年5月にスタートしたのですけど、初めての"死刑求刑"が検察側により求刑されました。
検察側 執拗で極めて残虐な犯行、計画性が認められる
弁護側 謝罪し反省している、死刑は回避すべき
被告は起訴事実は認めているわけですけど、死刑か否かを裁判官、裁判員が判断しないといけない。
佐伯 私たちがいつ、こういう裁判に立ち会うかもしれないということを踏まえて、この方たちの判断について理解しないといけないと思う。「罪を憎んで人を憎まず」という言葉があるが、亡くなった家族の心情を思えば、ということがある。いつこういう立場に立って正しい判断ができるか、心構えをきちんとしていかないといけない。
亡くなった江尻(娘)さんの父親の言葉、「遺族に対する謝罪の気持ちもまったく伝わってきませんでした。どうか犯人を死刑にしてください」
これに対して林貢二被告の言葉、「命で償うしかないと思う一方、生きて自分のしたことと向き合って自分に問い続けなければならない」
「刑はどうやって決めるのか」
女性裁判員、「血やナイフの感触を思い出しますか」
林貢二被告、「はい」
男性裁判員、「人間に急所があることは知っていますか」
林貢二被告、「どこかは知りませんが」
男性裁判員、「首は急所ではないのでしょうか」
林貢二被告、「ないとは言っていません」
「来月1日に言いわたされる判決までに、裁判員たちはどうやって判決を決めるのか」
今回の裁判員裁判
今月19日 第1回公判  起訴内容を認める
         ・
きのう   第5回公判  検察側は「死刑求刑」
きょう(26日から)4日間の評議
来月1日 判決
弁護士(慶應義塾大学大学院法務研究科教授)の安富潔氏が伊藤さんの説明に解説を行う。
伊藤 死刑か懲役刑か別れる判決です。
安富 難しいですね。今回の事件は死刑、無期懲役、有期懲役の3つが考えられる。
伊藤 あらためて、どこで線を引くのか。
死刑を求刑する基準
・犯罪の性質
・犯行の動機
・犯行態様、特に殺害方法の執拗性、残虐性
・結果の重大性、特に殺害された被害者数
・遺族の被害感情
・社会的影響
・犯人の年齢
・前科
・犯行後の情状
「死刑を求刑する基準」というのがあります。1983年、永山則夫元死刑囚の第一次上告審で最高裁が明らかにした9項目です。
1968年、永山則夫元死刑囚(当時19歳)が連続で4人を射殺した事件で、1997年に死刑執行された。
安富 この事件で初めて死刑にするか、懲役にするかを決める基準を最高裁が示したということで注目されているわけです。
伊藤 この9項目を総合的に判断するということが最高裁の出した基準ということですね。
         ・
伊藤 「犯行後の情状」で検察側は「真摯な反省はみられない」と言っているのに、弁護側は「反省している」と言っていますね。この解釈は。
安富 被告は一応手紙を書いて、自分の気持ちを伝えているわけですけど、それが本当に自分の気持ちで書いているのか、ここを見極めるのが本当に難しいです。
伊藤 今回の裁判はプロでも判断が分かれると言われていますが。
安富 我々の中でも、これは間違いなく死刑だと言えないところがある。金銭を奪ったとか、性的なことをしたわけではなかった。被告は必ずしも計画性があったわけではないのかもしれない。
今回の判決は3人の裁判官と6人の裁判員の計9人で行われ、基本は多数決によって決められる。被告にとって不利(死刑)な判断になった場合は多数派の中に1人は裁判官がいないといけない。
裁判員のみで被告人に不利な判断はできない」
桐島 「多数決で決まらなければ、不利な判断になった場合は多数派の中に1人は裁判官がいないといけない」というが、全員一致でなければ死刑は無いという考え方もありますね。
安富 アメリカにあります。評決は原則として全員一致です。しかし、アメリカの陪審制度で陪審員は一般には量刑に関与しません。量刑は裁判官が決めます。
じじぃの感想
この前、送られてきた裁判員候補者名簿に登録手続きをした。
過去に、無罪なのに死刑になっていることがあった。理屈の上では「死刑廃止」なのだが。