じじぃの「未解決ファイル_88_絞め殺し植物」

Cuscuta 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=dcqpW4_X5Os&feature=related
絞め殺しの木 フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
絞め殺しの木とは、熱帯に分布するイチジク属や一部のつる植物などの俗称である。絞め殺し植物や絞め殺しのイチジクなどとも呼ばれる。他の植物や岩などの基質に巻きついて絞め殺すように(あるいは実際に殺して)成長するためにこの名前が付いている。代表例として以下の植物がある。
【イチジク属】
・Ficus aurea
その他
・Metrosideros robusta:ニュージーランドの温帯雨林に生育するフトモモ科の木本。
これらの木は宿主植物を絞め殺すという共通の特徴を備えており、イチジク属のものを中心に多くの熱帯雨林に見られる。この特性は、太陽光を巡る競争が苛烈な暗い森林の環境に適応した結果、獲得されたものである。絞め殺しの木は着生植物として成長を始める。多くの場合種子は鳥によって散布され、宿主となる植物の樹上の幹の表皮の割れ目などに落ちて発芽する。種子が発芽すると、その苗は地面へと根(気根)を伸ばして地表に達すると幹として太くなり、さらに多くの根が宿主の表面を覆うようになる。その一方、枝は上方へと成長して宿主の樹冠を超え、日光を得る。
「絞め殺し」の結果として宿主側の植物が枯死した場合には、絞め殺しの木の中心部分(宿主植物があった部分)が円筒形の空間となり、しばしば空いたまま残る("columnar tree")。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%9E%E3%82%81%E6%AE%BA%E3%81%97%E3%81%AE%E6%9C%A8
ネナシカズラ属】
ネナシカズラ属(Cuscuta)はつる性の寄生植物からなる属。クロンキスト体系では単独でネナシカズラ科 (Cuscutaceae) としているが、ヒルガオ科に含めることも多い(分子遺伝学的にもヒルガオ科の系統に属すとされるので、APG植物分類体系でもヒルガオ科とする)。
多くの種は全寄生植物で葉緑素がなく、その代わり黄色、橙色、赤などに着色する。つるが分岐しながら伸びて寄主植物や地面を覆い、「ラーメン」・「網」あるいは「太い髪の毛」のように見えたりする。

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絞め殺しの木の育ち方: シンガポール熱帯植物だより+あるふぁ
http://tropicalplant.air-nifty.com/top/2006/10/post_493c.html
『「植物」という不思議な生き方』 蓮実香佑/著 PHP研究所 2005年発行
どこまでも上りゆけ つる植物の戦略 (一部抜粋しています)
まるでスパイバーマンのように垂直の壁を登ってしまう植物もある。ツタである。ツタは甲子園球場でおなじみのように、家や塀につるを這わせて、おしゃれな外観を演出してくれる。しかし、どうしてつかむところもない壁をよじ登っていくことができるのだろう。実はツタは巻きひげの先端に吸盤を持っている。この吸盤を使いながら垂直な壁も這い上がっていくのである。この方法であれば、つるや巻きひげが巻きつけないような太い大木にも上っていくことができるのだ。
つるの伸び方はさまざまだが、いずれもつるによって生長を早め、相手の植物を踏み台にして伸びていくことに変わりはない。そしてときには、お世話になった木を覆い尽くさんばかりに生い茂る。まったく図々しい限りである。
「他人に頼れば、苦労せずに早く大きくなれる」
このつる植物のアイデアは、一部の植物によからぬたくらみを抱かせた。その名も「絞め殺し植物」と呼ばれる植物は、頼った相手を亡き者にして、財産を奪うことを思いついたのである。
絞め殺し植物の種子は、大木から飛び立った鳥の糞にまぎれて大木の枝に着床する。大木が生い茂る熱帯のジャングルでは、たくさんのか弱き植物が木の上に住みかを借りてひっそりと暮らしている。観賞用の着生ランやエアープランツも、もともとは大木に身を寄せて生きている植物なのだ。絞め殺し植物も、他の植物と同じように小さな芽を出して、ひっそりと住みかを構える。しかし、絞め殺し植物にはひそかなたくらみがある。絞め殺し植物は人知れず木の上から地面に向けて根を伸ばし始める。
まるで高級マンションを狙う強盗が屋上から階下の部屋へロープを垂らすように、ゆっくりゆっくりと、しかし確実にその根は下へと降りていく。やがて根はツタのように絡まり合いながら大木を這っていく。その様子は他のつる植物と変わりはない。ただし、違う点がある。ふつうのつる植物は下から上へと木を這い上がるのに対し、絞め殺し植物は上から下へと伸びていくのだ。しかしこの些細な違いに当の大木が気がつくはずもない。
ついにそのときが訪れた。根のうちの一本が地面にたどりついたのである。この瞬間、絞め殺し植物は豹変し、殺人鬼の正体を現すのだ。土から栄養分を得るようになった根は、一気に生長を始める。木の幹に張り巡らされた細い根は、太く頑丈になり、さらにロープでがんじがらめにするかのように、多くの根が次第に大木を包み込んでいく。そして、元の木が見えなくなるくらいまで、覆い隠してしまうのだ。
傍若無人に張り巡らされた絞め殺し植物の太い根の中で、大木の意識は薄らいでいく。そうして、立派だった巨木もついには枯れ果ててしまうのだ。その様子はまるで、大蛇が巻きつくかのように、絞め殺してしまったかに見える。「絞め殺し植物」と言われる所以だ。ただし、正確には絞め殺しているわけではない。土の栄養分を奪った上に、木を覆いつくして太陽の光を遮り、餓死させてしまうのである。まあ、死因はどうあれ、どっちみち死んでしまうのだから、被害にあった巨木にとってはどちらでも同じことだ。
包み込んだ木が朽ちてなくなってしまっても、絞め殺し植物は倒れることはない。その頃には太い根がしっかりと大地をとらえ、自分の力で立つことができるようになっているのである。
巨木がひしめく森である。自分の力で地面から伸びていこうとすれば、これだけの成功はあり得なかっただろう。巨木を乗っ取り、その跡目を我が物にする。このたくらみによって、絞め殺し植物は今日も森の大木の一員として君臨しているのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。
アマゾンなんかに生息している「カンディル」という魚がいる。
カンディルはエラなどのアンモニアに反応し、大型の魚の場合には体内へ侵入し内側から食い散らかすのだそうだ。女性のあそこから侵入して膀胱の中に入り込むことがある。
なんと、恐ろしい魚がいるものだと驚いた。
今度は、植物だ。
それも、名前はよく聞く「イチジク」が「絞め殺しの木」なのだという。
おいしい実で鳥を誘い、食べた鳥が木の上にウンチをする。木の上で発芽したイチジクはその根っこをロープのようにずんずん下に下ろしていく。地面に着いた根っこは・・・・。
「傍若無人に張り巡らされた絞め殺し植物の太い根の中で、大木の意識は薄らいでいく」
なんとも、おっかない話である。
だけと、じわじわと絞め殺しされる快感というのもあるかもしれない。
吸血鬼に血を吸われる快感。
男のあそこを絞め殺されるような快感。