じじぃの「水素結合・水分子のパラドックス!逆説の雑学」

【どういうもの!?何を覚えればいいの!?】電気陰性度(極性・無極性)・分子間力・分子結晶・水素結合〔現役塾講師解説、高校化学、化学基礎、2022年度版〕

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=KzBqRPVNKrM

水の共有結合


いまだ謎多き水分子の世界  -その意外な構造と運動様態の秘密に迫る-

SPring-8 Web Site
●水分子に特有な水素結合とは?
酸素原子の外側の電子軌道には6個の電子が、また、水素原子の電子軌道には1個の電子が入っています。酸素原子1個に水素原子2個が結合し水分子H2Oをつくる場合、それぞれの水素原子は、なけなしの電子1個を酸素の電子軌道に供与するかわりに、酸素からも自分の電子軌道に電子1個を供与してもらい、互いにしっかりと結び付きます。
水素原子はその電子軌道に2個、酸素原子は外側の軌道に8個の電子が入った状態になると安定する特別な性質があるため、「共有結合」と呼ばれる水素2個と酸素1個の強い結び付きが起こるのです。相互に電子を貸し借りし、帳尻の合う密な関係を形成しているわけです。
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_54/

『あっと驚く科学の数字』

数から科学を読む研究会/著 ブルーバックス 2015年発行

化学 0.38ナノメートル→水分子の大きさ。ありふれた物資の謎に満ちた驚くべき性質とは? より

ありふれた物質の特異な性質
水素結合によるクラスターをつくっていることが、水にほかの物質には見られない独特の性質をもたらしている。

水の際だった特徴のひとつは、4℃で密度が最も大きくなり、凍って固体になるとむしろ密度が小さくなることだろう。ほかの物質では、固体になれば液体のときよりも密度が大きくなるのが一般的だ。水と氷のこの性質のために、固い氷が張った湖でも氷の下には0℃より温かい水が存在し、生物が生活できる。凍結した湖でワカサギ釣りが楽しめるのもこの密度差のおかげだ。
もし、水がほかの多くの物質のように液体のときよりも固体のときのほうが密度が大きかったら、湖は底から表面に向かって凍結し、冬のあいだ湖に生物が生存することは難しくなる。

固体結晶である氷はどんな構造をしているのだろう。エックス線回析などの方法で調べると、酸素原子を中心に置いた正四面体の4頂点に、それぞれ別の水分子が結合した基本構造を持ち、それが規則的に連なった美しい六方晶系の結晶であることがわかる。水素結合でつながった水分子が整列しているので、原子が密につまった結晶体とは違って隙間だらけだ。充填率は32%しかない。

興味深いことに、氷の構造はこの1種類だけではなく、超高圧や局低温下では条件によって微妙に違った構造に変化することが知られている。これまでに報告されている構造は2013年までに16種類に及び、それぞれローマ数字とアルファベットで名前をつけて区別している。普通の氷を氷1h(hは六方晶系=ヘキサゴナルの頭文字)と呼ばれる。

太陽系には氷の粒が広く分布しているが、環境条件から考えて特別な構造をもつ氷であるに違いない。たとえば、マイナス200℃の低温では酸素元素と水素原子の位置が変化して、表面が電気を帯びる強誘電体氷ができる。もし太陽系の氷がこんな構造なら、宇宙塵などを結合しやすく、惑星誕生に何らかのきっかけを与えた可能性がある。数十万気圧という超高圧では、融点が100℃をはるかに超える暑い氷が存在することもわかってきた。

普通の氷についても表面構造には変わった現象が見られる。隙間の多い構造のため、氷の表面に圧力がかかると水素結合がこわれて無秩序化し、融点以下であっても液体に近い状態が生じる。氷上の華麗なフィギュアスケートが見られるのも、スピードスケート競技が楽しめるのも、スケート靴のブレードに圧力が集中して氷表面を部分的に近い状態にしているためだ。こうした状態の氷表面は摩擦係数が小さく、スケート選手の見事な演技は氷のこんな物性に助けられている。
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さらに表面張力が大きい。比熱容量が大きい、気化熱や融解熱が大きいなど水が示すさまざまな性質も、水分子が水素結合によってクラスターをつくることに起因している。

まだまだ謎だらけの水と氷
あまりにも身近な存在でよく知っているつもりなのに、よくわかっていないことがまだたくさんある水や氷は、科学者の研究対象としてはけっして当たり前の存在ではなく、いまだ謎いっぱいの奥の深い物質だ。最新の分析装置やコンピュータシミュレーションを利用して、水や氷の構造をより深く知ろうとする基礎研究が国内外で活発におこなわれている。

水にさまざまな物質が溶解するしくみ、化学反応における水の役割、生物の細胞内での水の動態などを明らかにするには、水の構造を知るこうした地道な研究が欠かせない。

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じじぃの日記。

少し古い本だが、ブルーバックス『あっと驚く科学の数字』に、「まだまだ謎だらけの水と氷」があった。

「まだまだ謎だらけの水と氷」

今年も暑い日が続くと思われます。
毎日、コップに氷を入れてアイスコーヒーを飲むことでしょう。

実は、コップの中の水は、ほとんど全部水素結合を通じてつながっているのです。

水は分子が互いに強く結合しているために、生命維持に欠かせません。
体の中の炭素は、水素や酸素、窒素などと共有結合して安定な有機化合物を形成しています。

水のパラドックス

水は、生命にとって欠かすことのできない物質である半面、DNAやその他の重要な分子を分解してしまうのです。