じじぃの「人類の未来」

地球史のオーダーで環境問題を読み解く WEB講義 環境goo
松井孝典 (東京大学大学院教授:3月で退官)
人間と環境の関係を100万年オーダーのタイムスケールで眺めてみよう。環境破壊の歴史は、人類が生物圏から分化し、「人間圏」を創造したときに始まった。地球の誕生から今日までの歴史を「火の玉」から「文明」の5段階に分け、構成する諸要素の関係によって地球の歴史を捉え直そうと説く松井先生の壮大な時空スケールのお話をうかがうと、私たちの文明が抱える問題が別の角度から見えてくる。
http://eco.goo.ne.jp/business/csr/lesson/nov00.html
環境考古学 WEB講義 環境goo
安田喜憲 (国際日本文化研究センター教授)
「環境」と「考古学」、この2つの言葉をひとつにした「環境考古学」という学問が、いま、注目されている。カリキュラムにいれる大学も出はじめた。簡単にいえば、気候や地理的条件などの環境が、人間の生活や文明にどんな影響を与えたのかを考えようとする、スケールの大きな新しい学問だ。環境考古学の視点から文明を見なおすと、これまで常識と思われていた説がくつがえって、新しい文明像が浮かび上がってくる。わが国の環境考古学の提唱者である安田先生に、新しい学問の魅力を語っていただいた
http://eco.goo.ne.jp/business/csr/lesson/feb02.html
『プライムニュース』「われわれはいかに生きるべきか〜 "地球"から見た人類の未来」 8月10日 BSフジ
【キャスター】八木亜希子、反町理、小林解説委員 【ゲスト】千葉工業大学惑星探査研究センター所長 松井孝典国際日本文化研究センター教授 安田善憲
http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d090811_0
どうでもいい、じじぃの日記。
8月10日、BSフジ プライムニュース「"地球"から見た人類の未来」を観た。
地球温暖化などで将来どうなっていくんだろうと気になって観た。大体、こんなことを言っていた。
八木 (松井さんに)人類について欠かせないキーワード「地球システム」、「人間圏」とは。
松井 地球を宇宙から見て、構成するものを一体化してみた場合、それをどう表現するか。それを地球システムと言っている。地球システムは構成要素、駆動力、構成要素間の関係性の3つからなる。「人間圏」とは「生物圏」の種の一種として生きているわけではなく、地球システムの中に「人間圏」が別にある。1万5千年に狩猟採集していた人間が農耕・牧畜に変わってから地球システムが変わり「人間圏」が生まれた。
安田 農耕・牧畜が始まったときが地球に対して大きな定義つけになった。
松井 「生物圏」では子供が産めなくなると女性は死んだが、「人間圏」では子供が産めなくなった女性はおばあさんになった。そのおばあさんが文化を伝えるようになった。
安田 福井県の湖底の堆積物の年縞を利用することで1年単位で気候変動が調べられる。堆積物の層の年縞の中の花粉を調べることによって1万5千年前に地球に激変が起こった。マンモスなどが絶滅した。それまでマンモスなど殺して食べたのが、いなくなってしまったので人間は定住化することで植物を栽培するようになった。
小林 (年代と世界の人口をグラフにしたパネルを出して)人口がイギリスの産業革命から一気に増えたことが分かりますね。
松井 産業革命で駆動力として化石燃料を使った。、「人間圏」の形成以前は自然のエネルギーの流れの中で生活する「フロー依存型」で長いスパンで生活するのに対して、化石燃料などを用いる「ストック依存型」に変わった。我々が100年生きることは地球で1千万年生きることに相当する変化を起こしている。
安田 地球に64億のゾウがいると思えば分かりやすい。
反町 環境をどういうスタンスで考えればいいのか。
松井 欲望を抑制した生活をする。太陽の光を利用するとか。化石燃料は有限だから、そのうち無くなる。
反町 生活レベルを落とせということか。
松井 右肩上がりの生活を考え直す。
安田 伊勢神宮の社は20年ごとに社殿をそっくりそのまま建て替える。1300年前に天武天皇が命じた。20年ごとに親が子にと受け継がれて同じことをしている。
松井 「人間圏」に溜まっているゴミを再利用する。「人間圏」で循環型で利用する。
安田 リン鉱石を使わないと土地が痩せるが、東京湾のヘドロに溜まっているものを再利用する。
松井 欲望を解放して生きる。所有するという概念を考え直す。レンタルの思想を持つ。自分の体も自然から借りている。我々が生きるときに身体という物が重要なんじゃなくて、それぞれの臓器が重要なのだ。臓器は人体というシステムを構成する構成要素だが、その臓器が自然からの借り物だ。
八木 図書館とか、カーシェアリングなどと思っていいのか。
松井 家を持ちたいとか、自動車を持ちたいではなく、借りて使う。お金があっても、将来ものが無くなるときがやってくるのでお金で何でも買えるというのは幻想だ。21世紀の有効なのが言語。その言語能力を通して、脳の中に内部モデルを作るのに有効だ。江戸時代、そのものがレンタル社会だ。そのころは、もともと所有なんて概念はない。マルクス資本論を書いたのはダーウィンの時代だ。マルクスが進化論を発展させて資本論を書いたのだが、今とは情報量が全く異なる。市場原理主義じゃない新マルクスの理論が必要だ。
反町 具体的には、世界が狭くなるような気がするが。
松井 グローバル社会から分派させた新たな「人間圏」を作る。
安田 お米を作るのはレンタルの考え方だ。水は借りもので、使った水を他の人も使えないといけない。他の人の幸せも考えた社会だ。
ここでメールの紹介。
メールからの質問 政治は利益主導なので、レンタルという考えとは合わないのではないか。
松井 納得するシステムを政治が作るのは容易ではない。
安田 中谷巌さんは『懺悔の書』を書いて、講演を行った。聴衆はこの本があって納得した。日本人が心から納得するということが欠落している。
松井 ロングレンジで考える。「ストック依存型」を変えないといけない。今我々は、地球維新の時を迎えている。21世紀で一番大切なのは環境、エネルギーだ。地球省を作る。口で言うのは簡単だが。
八木 選挙で言われている道州制をどう思うか。
安田 ユニットをどうするかということでしょ。将来、国をどういう方向の持っていくかが無いのにユニットだけを言っている。
松井 火星から地球を見た視点が必要だ。地球を俯瞰してみるという姿勢が必要だ。
【提言】
松井 「足るを知る」 お金があっても買うことができなくなる時がくる。何のために生きるのか。もう一度考え直す。
安田 「真摯(しんし)に生きる」 ウソをつかないで正直に、他者の幸せを考えて生きる。