じじぃの「未解決ファイル_11_人の体毛」

Desmond Morris on the Aquatic Ape Hypothesis 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=mFRYtPQfyCk
Gorilla Walks Like a Man and dances and wades 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=X_129vJsx9c&feature=related
水生類人猿説 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
水生類人猿説(アクア説、Aquatic Ape Hypothesis: AAH, Aquatic Ape Theory: AAT)とは、ヒトがチンパンジー等の類人猿と共通の祖先から進化する過程で、水生生活に一時期適応することによって直立歩行、薄い体毛、厚い皮下脂肪、意識的に呼吸をコントロールする能力といった他の霊長類には見られない特徴を獲得したとする仮説。この仮説は古人類学の主流派からはほぼ黙殺されている。島泰三は説のあり方そのものを批判し、河合信和はトンデモ説、すなわち、科学的な仮説ですらないとしている。

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『迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか』 シャロン モアレム、ジョナサン プリンス 翻訳 矢野真千子 NHK出版 2007年発行
第8章 あなたとiPodは壊れるようにできている (一部抜粋しています)
四足歩行から二足歩行へ移行した理由について一般的に知られている考え方は「サバンナ説」だ。この理論によると、サルもどきの僕たちの祖先はアフリカの暗黒の森を出て、草で覆われた平原に移住した。
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サバンナ説は、モーガンが疑いはじめたころには科学界にすっかり定着していて、それに疑問を唱える人が出てきても無視されるか嘲笑されるかのどちらかだった。しかし、そんなことでエレイン・モーガンは遠慮したりはしなかった。男だけに都合のいい進化論など筋が通らないと確信していたモーガンは、サバンナ説のおかしな点を突く本を書いた。この本はいわゆる科学書ではない。科学的に分析したり論理的に検証したりするのではなく、常識を武器にサバンナ説を攻撃したのだ。
モーガンの著書『女の由来』(邦訳 どうぶつ社、1997年)は1992年に出版され、男の行動が人類の進化の原動力になったという考え方をあらゆる角度から叩いた。四本足より二本足のほうが食料のある場所と水のある場所の距離を「速く」移動できる? まあ、チーターと競争することはないっていうんなら、それでもいいかもね。でも二本足でどんなに速く走ったって、四足動物に追いかけられたら逃げられないじゃない。男は狩りで動物を追うとき、毛があると体が熱くなりすぎるから体毛を減らした? じゃあ、なぜ女のほうが男より毛が薄いの? そもそもサバンナを走り回っている動物は、みんな毛を生やしているじゃない。ああ、そういえば毛のない哺乳類もいたっけ。水生動物とか、少なくとも泥の中で遊んでいる動物がそうね。サイとか、ゾウとか、イボイノシシとか。でも毛のない霊長類は人間以外にいないわよね。
モーガンは本を書くにあたって調査をしているときに、アリスター・ハーディという海洋生物学者のことを知った。ハーディは1960年に、人類が他の霊長類と別の進化の道をたどったことについて、これまでとはまったくちがう説を提唱していた。森の住民だった類人猿の一群が、現在のエチオピアあたりにあった大きな島に隔離されて、そこで日常的に水につかったり泳いだり食料を探したりしているうちに、水に適応するようになったという説だ。ハーディはこの説を、その30年も前にウッド・ジョンズ著『哺乳類の中の人類の位置づけ』を読んでいたとき思いついた。その本の中にあった、「陸生の大型哺乳類の中で皮膚の下に脂肪を蓄えているのは人類だけだ」という記述に、海洋生物学者のハーディはピンと来た。人類と水生哺乳動物の共通点。カバもアシカもクジラも人間も、みんな皮膚の下に脂肪がある。水生哺乳動物に特徴的な特性を人類が共有している理由はただひとつ、人類には水生生活またはそれに近い過去があるからだ、と彼は思った。
水生類人猿説(アクア説)の誕生だ。
ハーディの説をまともに受け止める人はいなかった。まともに反論しようという人さえ出てこなかった。エレイン・モーガンが取り上げるまでは。モーガンはこの説を真面目に受け止め、そのことをこれまでに5冊の本に書いた。
モーガンが紹介しなおしたアクア説には強い説得力があった。その概要はこうだ。昔々のそのまた昔、人類の祖先は水中や水辺で暮らしていた。魚を獲って食料にし、水にもぐって長時間息を抑えることをおぼえた。陸上でも水中でも暮らしていける能力は、陸でしか暮らせない類人猿の親戚に比べて2倍有利だった。ヒョウなどの肉食動物に追いかけられたら水に飛びこめばいい。ワニに追いかけられたら森に逃げこめばいい。水中で過ごす時間の長かった人類の祖先は、自然に二足歩行へと進化した。まっすぐに立てれば水深のあるところへ入っていっても息ができる。また、水が上半身を支えてくれるから、二本足で立っても倒れない。
アクア説は、人間に体毛がないことの理由を水の中で動きやすくするためだとしている。水生哺乳動物に毛がないのもおなじ理由だろう。人間の鼻が高く、また鼻の穴が下向きなのも、水にもぐるときに都合がいいからだ。他の類人猿の中にも唯一、鼻の高いサルがいる。テングザルだ。このサルも、水中を二本足で歩いたり、泳いだりしている。
そしてアクア説は、人間に皮下脂肪があることの説明になる。イルカやアザラシなどの水生哺乳動物同様、皮下脂肪があると少ないエネルギーで水の中をスムーズに泳げる。人間の赤ん坊はチンパンジーやサルの赤ん坊よりたくさん脂肪をつけて生まれてくる。胎児に脂肪がつくことは母体にとって重荷になるはずなのに、それがついているということは何か利点があったにちがいない。科学者たちはそれを、赤ん坊の体温を保つためだと思っている。エレイン・モーガンは脂肪が赤ん坊を温めると同時に、水に浮きやすくしているのではと考えている。脂肪は筋肉より密度が低いため、体脂肪率が高い人ほど浮力がある。

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どうでもいい、じじぃの日記。
人はジャングルからサバンナに出て生活するようになり、直立二足歩行するようになったと言われている。しかし、人に体毛がほとんど無いのはなぜなんだろう。
『迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか』を読んだ。
この本の中に「水生類人猿説」というのがある。この本を読んだとき、昔読んだ、手塚治虫の漫画『三つ目がとおる』にも同じようなことが描かれていたのを思い出した。人は水中に潜り、魚をとって暮らしていた。そして、水の中に入っている人は直立二足歩行していた。
なぜ、「水生類人猿説」は支持されないんだろう。科学的な仮説ですらないという。
子供の頃から『鉄腕アトム』を読んで育ったものとして、手塚治虫が描いているんだから、それほどおかしい説でもないような気がするのだが。
先日、中国で「ウイグル騒動」があった。
NHKのテレビで観ていたんだが、漢族の女の子が「ウイグル人は毛むくじゃらで気持ちが悪い」とか言っていた。
ウイグル人でもトルコ系の人は我々、東洋人と比べ毛深いようだ。
どこかの本に「毛がなくて肌が露出している方が配偶者として好まれる」というようなことが書かれていた。
アフリカの水辺のあるどっかで、毛の無い猿がひょっこり生まれた。それはかわいいオス猿だった。メスの猿はこの「毛の無い猿」をボスとして選んだ。そして「毛の無い猿」ばかりになった。
適者生存の法則に乗っかっている説だ。
こんなのどお。