じじぃの「ボリュームゾーン」考

8月1日 NHK 『経済ワイド ビジョンe』 今週の経済ニュース「“ボリュームゾーン” 魅力と課題」
【キャスター】野田稔小林千恵鹿沼健介 【NHK解説委員】関口博之 【ゲストコメンテーター】早稲田大学大学院教授 野口悠紀雄シンクタンク・ソフィアバンク副代表 藤沢久美岡野工業株式会社 代表社員 岡野雅行
リーマンショック以降、先進国で高機能・高価格なモノが売れなくなり、厳しい経営環境に直面する日本企業。今、各社が熱いまなざしを送るのが「ボリュームゾーン」。中国やインドなど新興国の中間所得者をターゲットにした市場です。経済成長に伴って、急激な拡大が見込まれているこの市場、参入するには価格を抑えた商品開発が欠かせません。これまで、新興国でもどちらかというと富裕層向けの製品で勝負してきた日本企業。ボリュームゾーンに進出するためには、今までの発想を転換しなくてはなりません。日本企業がボリュームゾーンで生きて残っていくにはどうすればいいのか。多彩なゲストと議論します。

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【日曜経済講座】論説委員・岩崎慶市 「ボリュームゾーン」は救世主か 2009.7.26 MSN産経ニュース (一部抜粋しています)
◆中、印だけで6.5億人
中国、インドなどの新興国経済はいち早く立ち直りつつある。形成された巨大で旺盛な消費市場は間違いなく今後の世界経済を引っ張る。この中間所得層を狙えというわけだ。
白書によると、世帯可処分所得が5001〜3万5000ドルの中間層は昨年、日本を除くアジアで8.8億人と1990年の6.2倍に達した。とりわけ、4.4億の中国と2.1億のインドだけで6.5億人にのぼり、かつ伸びも急だ。ところが、これら市場の輸入先をみると、日本は中国で米、韓と並ぶにすぎず、インドでは中、米、独に大きく水を開けられ、先進国市場に比べてはるかに存在感が薄い。日本製品は品質も価格も新興国市場にとって高すぎるからだ。
◆プロデューサー人材を
日本は今後どうするか。先進国経済もそのうち回復するから、日本的強みである「擦り合わせ型」を捨てるわけにはいかない。だが、藤本教授も「中長期的に組み合わせ型への対応力も磨く両面作戦が必要」と指摘する。 ただ、そのためには設計・生産現場のリーダーより、全体の構想力を備えたプロデューサーが必要だという。たとえて言うなら日本映画の優秀な監督より、ハリウッドのプロデューサーだろうか。これも日本人は不得手だ。経営資源の配分問題もある。
それでも一部日本メーカーは果敢に挑戦を開始した。上部中間層対象の「マルチ」でインド乗用車市場の半分のシェアを握ってきたスズキは新型の小型車を投入した。パナソニックは中国で4年前に設立した研究センターで現地向けに開発した製品で攻勢をかけるという。
その成否は指摘したハードルをどこまでクリアできるかだろうが、よく考えてみればボリュームゾーン製品とは、多くの人に良いものを安くという松下幸之助水道哲学豊田佐吉実用主義にどこか通底している。膨張する国内の中高老年市場でも、技術者の独り善がり機能にうんざりしている人が多いことをお忘れなく。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090726/fnc0907260752000-n1.htm
国際発展ディレクトリ -低価格家電 開発強化の動き
【価格家電 開発強化の動き】
世界的な景気の悪化で業績が落ち込んでいる電機メーカーの間では、販売の拡大が見込める新興国の中間所得層向けに、低価格の家電の開発を強化する動きが出ています。
このうち、エアコン大手の「ダイキン工業」は、中国の家電大手と提携し、省エネ機能の高いエアコンを共同で 開発することを決めました。部品を共同購入したり、中国メーカーの金型を活用したりすることで、製造コストを大幅に減らして低価格を実現し、来年1月にも 投入することにしています。また、「パナソニック」は、来年度の商品開発にあたって、新興国の中間所得層いわゆる「ボリュームゾーン」の開拓が必要だとし て、従来よりも価格を抑えた冷蔵庫や洗濯機などの開発に本格的に乗り出す方針です。電機メーカー各社は、新興国市場では、高機能の商品で主に富裕層向けの 販売に力を入れてきただけに、ボリュームゾーンの開拓には大胆な戦略の転換が必要になりそうです。大和総研の三浦和晴シニアアナリストは「人件費が比較的 安い海外に商品設計を任せ、これまでのように高品質にこだわらないという新たな発想が必要だ」と話しています。
http://dp.chinagate.cn/jp/market/fc9181e921afdb620121bdaba111010e.html
どうでもいい、じじぃの日記。
8/1、NHK 『経済ワイド ビジョンe』「“ボリュームゾーン” 魅力と課題」を観た。
株価が1万円台を回復、2009年で最高値を記録した。日本経済も底から脱出しつつある。
経済急成長に伴い中国やインドなど新興国の中間所得層である「ボリュームゾーン」市場では急激な拡大が見込まれている。
中国やインドの年間所得45〜315万円の中間層の人が急に増加している。
価格を抑えた低価格商品を作るにはどうしたらいいのか。
資生堂はブランド製品の他に、「ボリュームゾーン」向けに価格を抑えた製品開発を行っている。
ダイキンは「ボリュームゾーン」向けに価格を抑えた製品開発を行うために中国企業と提携した。
中国企業と提携することで、日本の技術が中国に流れてしまうのではないか。
部品を低価格化することで充分な強度がなくなってしまう。日本は低価格化しても品質を保証したものを作らないといけない。
野口 中国で作ることで最終製品が日本でなくなってしまう。日本の雇用に結びつかない。
藤沢 「ボリュームゾーン」で買ってもらって、やがて高品質なものを買ってもらうという戦略が必要だ。
岡野 安いということはどっかで手を抜くということだ。日本には春夏秋冬がある。製品にキメの細かさがある。向こうは暑いだけでしょう!
じじぃの印象。
ボリュームゾーン」というとどっかでバカにしたイメージがあるが、バカにすると足元をすくわれるような気がする。
岡野さんが言っていた「日本には春夏秋冬がある」が一つのヒントになるのかもしれない。