じじぃの「ウイグル暴動」考

NHK クローズアップ現代 ウイグル暴動 〜中国の“誤算”〜 7月16日
【キャスター】国谷裕子NHK解説委員】加藤青延
1000人以上の死傷者を出した中国・新疆ウイグル自治区での暴動。サミットに出席するためイタリアを訪れていた胡錦涛主席が急遽帰国するなど、暴動は建国60周年を前に引き締めを強化していた中国政府に大きな衝撃を与えた。暴動はなぜ起きたのか。背景にあるのは、国策によって移住を進めてきた漢族に対するウイグル族の反発だ。自治区の発展が漢族主導で進む中、経済格差と差別の実態にウイグル族の不満は膨らみ続けた。一方、今回の暴動では、中国メディアが漢族側の受けた被害を一斉に報道。当局も海外メディア向けにプレスセンターをいち早く設置するなど、鎮圧行動の正当性を国際社会にアピールしようと積極的なメディア戦略を展開した。分離独立をめぐって対立の歴史を繰り返してきたウイグル族と漢族。中国の"アキレス腱"とも呼ばれる少数民族問題の深層に迫る。
http://www.dailymotion.com/video/x9y06q_22_news
ウイグル暴動】ラビア・カーディル氏、「扇動」を否定 2009.7.8 MSN産経ニュース
【ワシントン=山本秀也ウイグル暴動を扇動したと中国当局から非難されている海外組織「世界ウイグル会議」(本部ドイツ・ミュンヘン)のラビア・カーディル議長(62)は6日、ワシントン市内で産経新聞などと会見し、「私が抗議を組織したり、呼びかけたりした事実はない」と反論し、「中国当局ウイグル人への暴力をただちに停止すべきだ」と訴えた。
今回の抗議行動についてカーディル氏は、広東省内の玩具工場で6月下旬、ウイグル人労働者が暴行を受けて死亡したことが原因だと指摘。中国当局がこの事案を公正に調べていれば、「抗議デモは回避できた」との見方を示した。
その上で、カーディル氏は、「デモ隊はあえて中国国旗を掲げて街頭に出るなど、きわめて平和的な請願活動だった」と述べ、「分離・独立勢力などによる組織的な破壊活動」とする中国当局の非難に反論した。
事態の背景について、カーディル氏ら在外ウイグル人組織の関係者は、中国当局の強権的な支配と、ウイグル人に対する差別的な処遇があると指摘する。
中国の女性実業家だったカーディル氏は現在、米国を拠点にウイグル人の人権擁護を求めている。中国当局は、同氏を分離・独立勢力の主要人物とみており、現在も実子2人が中国国内で投獄中だ。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090708/amr0907080030000-n1.htm
中国のネット検閲 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
"中国のインターネット検閲"とは様々な法や条例上の規定である。これらの法に従って60以上の条例が中国政府によって作られ、地方の国有ISPsの一部や、中国政府、商社、団体による検閲制度は活発に施行されている。ほとんどの中国の国内法令は特別自治区の香港やマカオに当てはまらない。中国本土内での中国当局により重大な政治的、信条的コンテンツが検閲されている事はあまり知られていない。
インスタントメッセージングサービス、チャットルーム、テキストメッセージをつかった組織化もしくは公表化された大きなアンチ日本、アンチ汚職、アンチ不正のシリーズに続く批評的なオンラインオピニオンを中性化する政府の努力は深刻化している。インターネットポリスは30,000人以上だと見積もられており、インターネットフォーラムやブログ、SohuやSina.comといったメジャーなポータルの批判的なコメントが現れると通常、数分で消される。
中国のインターネット抑圧の装置は世界のいかなる他の国よりもさらに大規模であって、高度であると考えられている。政権はウェブサイト内容を妨げるだけではなく、個人のインターネットアクセスをもモニターされる。アムネスティインターナショナルは中国が投獄されているジャーナリストと反政府活動家が世界で一番多く、留意すべきであると言っている。海外のグループとのコミュニケート、法輪功の迫害に反対、インターネット上の嘆願にサイン、不正の改革と終わりの要請は軽犯罪で起訴される。

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新疆ウイグル自治区 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
新疆ウイグル自治区中華人民共和国の西端にある自治区ウイグル族の民族自治区であり、その領域は、一般に、東アジアの一部として定義されるが、場合によっては中央アジアトルキスタン地域東部(東トルキスタン)とみなされることもある。
ウイグル族のほか、漢族、カザフ族、キルギス族、モンゴル族(本来はオイラト族である)などさまざまな民族が居住する多民族地域であり、自治州、自治県など、様々なレベルの民族自治区画が置かれている。なお、中国国内には北京の経度を基準に標準時を1通りしか公式に認めないため時差は存在しえないが、新疆では非公式に北京時間(UTC+8)より2時間遅れの新疆時間(UTC+6)が使われている。
歴史
文化大革命終結し、言論統制の緩和がなされた1980年代には、ウイグル人住民の中で、新疆における民族自治の拡大や、中華人民共和国からの独立を唱える動きが見られたが、1989年の天安門事件中国共産党による自国民虐殺以降、こうした動きは当局の厳しい監視・取り締まりの対象とされている。
中国共産党政府はウイグル人の暮らすウイグル地区のロプノルで、1964年から1996年にかけて、地表、空中、地下で延べ46回、総爆発エネルギー20メガトンの核爆発実験を行っている。
2009年にはウイグル人漢民族の対立が激化し、ウイグル騒乱が発生。武装警察の介入もあって、世界ウイグル会議によると死者800人、中国当局によると死者156人となる惨事となった。これにより中国は報道規制をし、また主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)に参加するためにイタリアを訪問していた胡錦濤(中国国家主席)が「新疆ウイグル自治区の情勢」を理由にサミットをキャンセルして急遽帰国するにまでに至った。

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どうでもいい、じじぃの日記。
7/16、NHKクローズアップ現代 ウイグル暴動 〜中国の“誤算”〜」を観た。
暴動が起きた新疆ウイグル自治区は、昔のシルクロードの町であり、昔観た『NHK特集 シルクロード 』を思い出す。楼蘭近くのロプ・ノールは「さまよえる湖」としてロマンをかきたてられた。
7/5に起きた新疆ウイグル自治区での「ウイグル暴動」は中国のインターネットが大きく作用したようである。
じじぃなりに「ウイグル暴動」の経過を整理してみた。
ウイグル暴動」の発端は広東省広州の玩具工場に出稼ぎにきていたウイグル族の人が2人殺されたことによる。
それに抗議した新疆ウイグル自治区ウイグル族の人たちがデモを行い、一部のデモ参加者が暴徒化して漢族住民を襲撃して商店やホテル、車に火を放った。
中国政府は北京オリンピックでのチベット問題でメディアを規制して失敗したことで、今回の暴動を外国メディアに報道を許可した。
中国政府はこの「ウイグル暴動」を扇動したのは分離独立派のラビア・カーディル氏だとし、ウイグル族による漢族の被害のみを大きく取り上げ、テレビ、インターネットで流した。
これを観た漢族の人たちは中国政府の言い分のみを信じて、インターネットでウイグル族への報復を呼びかけ、報復を行った。
中国は来年上海万博を迎える。中国政府は上海万博のこともあり、国際世論を敵にまわしたくなかったのだが、「ウイグル暴動」として民族の対立があることを世界に大きく報道されてしまうことになった。
中国政府はインターネットをコントロールして世論を誘導しようとしたが、その影響が思惑通りにいかずに、逆に国際世論を敵にまわすということとなり、墓穴を掘ってしまったのだった。