じじぃの「歴史・思想_81_中東の世界史・チュルク語・中東とは何か」

Who are the People of Central Asia? Genetics of the Turkic Peoples

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ajnrJsV-fGU

Near and Middle East (中近東)

報道1930

2019年11月28日 BS-TBS
【キャスター】高畑百合子、松原耕二 【コメンテーター】堤伸輔(雑誌編集者) 【ゲスト】藤崎一郎(元駐米大使)、木村太郎(ジャーナリスト)、津上俊哉(日本国際問題研究所・客員研究員)、小原凡司(笹川平和財団上席研究員)

米中”人権”でも対立 香港は14分で壊滅? なぜ? 中国人民解放軍の特殊部隊が。ウイグル”弾圧”文書 習近平政権内部から流出か。

●“ウイグル弾圧の文書” 記者の団体が公開
ウイグル族の収容施設は、500ヵ所に100万人超のウイグル族を収容。
ウイグル語を北京語に矯正したり、食事、トイレ、入浴も24時間監視されていて、思想を改めなければ出所できない。
中国・耿爽報道局長は、「西側メディアはデマを楽しんでいる。テロ対策であり民族や宗教、人権侵害は存在しない」と発言。
米国・ポンペオ国務長官は、「非常に深刻な人権侵害。でたらめではなく意図的で継続中のもの」と発言。
津上俊哉、「捕まっている人たちは、ウイグル社会の知的なリーダーの人たち。大学教授やインテリとかそういう人たちを集中的に捕まえて放り込んでいる。ウイグルの文化みたいなものを抹消しようとしているように見える。自分の頭で考えられる人たちが一番怖いと思っているんだと思う。早く大変まずいことになっていることに気が付いてもらいたい」
米国で「香港人権民主主義法」が成立したことについて。
木村太郎、「ユダヤ人から見ればウイグル弾圧はホロコーストと同じに見える。米国にはユダヤ人が多い。米国は今後きびしく中国の人権弾圧にあたるだろう」
https://www.bs-tbs.co.jp/houdou1930/

ウイグルの子供たちを教育する漢族の教員の体験談

2019-07-30 実録
中国内陸部の大勢の教師が、新疆での中国共産党の「中国化」の取り組みのために採用されている。しかし、その多くは着任するとすぐに後悔するという。
中国共産党 は、新疆ウイグル自治区ウイグル族ムスリムを同化させる包括的な計画を実施するため、ウイグル族の文化と伝統を破壊している。次世代のウイグル族の住民が、幼少期から「中国化」教育を受け、無条件で共産党政権を支援するように、当局は長期に渡り、ムスリム少数民族に対し、漢族の文化を押しつけ、ウイグル語の教育を排除してきた。

また、ウイグル族及びその他のトゥルク語の住民には子供の中等教育を他省で受けさせることを奨励してきた。さらに、ウイグル族の学校は次第に全ての科目を北京語で教えるよう求められてきた。

https://jp.bitterwinter.org/educating-uyghur-children-in-xinjiang/

『「中東」の世界史 西洋の衝撃から紛争・テロの時代まで』

臼杵陽/著 作品社 2018年発行

「中東」とは何か? より

ところで、「中東」(Middle East)とは一体どこを指すのか? これまできちんと定義あるいは説明することもなく、またカギ括弧を付けたり付けなかったりして「中東」や中東という地域概念を自由自在に使用してきたが、ここでまとめて考えることにしたい。結論的には、「中東」は具体的な特定の場所の地名ではなく、東西という方位、中東・近東・極東といった遠近あるいは距離の概念が組み合わされて、様々な描かれ方があるということなのである。
「中東」を”Middle East”という英語で表現した時は、現在では(第二次世界大戦後という意味であるが)、エジプト、スーダンアフリカの角(つの)と言われるソマリアを含む地域からトルコ、イラン、アフガニスタン、までを含めた範囲、つまりサハラ砂漠以北の北アフリカ西アジアを含む地域を指すことが一般的である。
ただ、フランス語の地域名の官位は英語のそれとは必ずしも一致していない。フランス語では「近東」(le Proche Orient)と「中東」(le Moyen Orent)との組み合わせの使用法が圧倒的である。「近東」がトルコ、エジプト、シリア、パレスチナイスラエルの東地中海海岸の国々を指し、「中東」が「近東」よりも東側のイラク、ヨルダン、アラビア半島の国々、そしてイラン・アフガニスタンを指す場合が多い。これを合わせて「中近東」(le Proche et le Moyen Orent)と呼ぶ場合もある。「レヴァント」(le Levant)は、シリア、レバノンパレスチナイスラエルの東地痛快海岸地域を指すことが一般的である。
現在の英語圏で米ソ冷戦後によく使用されているのはむしろ「中東・北アフリカ」(Moddle East & North Africa:略してMENA)という表現で、西アジア北アフリカまでを含めている。

現代中東のカテゴリー 言語文化圏、イスラーム世界 より

近東・中東・中近東という地域概念の変遷を見たところで、今度は言語文化圏という観点からこの地域を見てみよう。現代中東は3つの言語文化圏から成っている。現在の中東研究者は、言語が話されている地域に基づいて、アラビア語が話されているアラビア(アラブ)語圏、トルコ語(および、その方言であるチュルク系諸語)が話されているトルコ(チュルク)語圏、そしてペルシャ語が話されているペルシャ語圏(イラン・アフガニスタン)という3つの語圏が中東という地域を形成しているという見方である。それよりも外側の、より広い範囲に位置づけられるのがイスラーム教徒の世界(ムスリム世界あるいはイスラーム世界)である。
アラビア語が話されている地域をアラビア語圏とするならば、アラビア半島から北アフリカまでが含まれていることになり、これを中東の一部とすることになる。トルコ語圏になると、末尾に「~スタン」と付く国々が中央アジアからさらにはシベリアのあたりまで広がっている。チュルク語圏はその話者がそれほど多く住んでいない地域もあるから色塗りをすると広範囲に見えるが、実際にはすべてがチュルク語話者というわけではない(例えば、ヤクートという言葉を話す地域は色分けすると大変広範囲な地域となるが、人口はごく少数である)。そしてペルシャ語が話されているペルシャ語圏が、イランからアフガニスタン、さらにタジキスタンまでとなる。