じじぃの「ウイグル族虐殺・なぜ一帯一路にほころびが出始めているのか?国際時事」

米長官 ウイグル族虐殺を認定(2021年1月20日

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=NN5W3pvgP4Q


国務長官、中国はウイグル族を「集団虐殺」と非難

2021年1月20日 BBC NEWS
●ポンペオ氏の声明
ポンペオ氏は「このジェノサイドは続いており、中国の一党制がウイグル族を組織的に絶滅させようとしているのを、私たちは目の当たりにしていると信じている」と声明で述べた。
20日に任期が終わるトランプ政権の閣僚であるポンペオ氏にとって、この日は最後の執務日となった。
https://www.bbc.com/japanese/55729880

EU・中国首脳会談――習近平は一刻も早い停戦をプーチンに迫れ!

2022/4/9 Yahoo!ニュース
【執筆者】遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)
中欧投資協定がうまく行きそうになると、必ずアメリカが阻止する
習近平国家主席は、政権が発足するとすぐに、2013年から中欧投資協定を進めるため力を投入してきた。中国経済がやがてアメリカ経済を追い抜きそうになると、アメリカが必ず中国潰しにかかってくるだろうことが予測できたので、「アメリカに制裁されても、欧州があるから大丈夫」という計算があったからだ。

念願かなって2020年12月末にようやく中欧投資協定の包括的合意に達し、あともう一歩で調印という時になって、2021年1月19日、トランプ政権時代のポンペオ国務長官ウイグルの人権問題に関して「あれはジェノサイドだ!」と宣言した。翌日にはバイデン政権が誕生する、トランプ政権最後の日だった。

すると2021年3月22日、人権問題に厳しいEU欧州連合)主要機関の一つである「欧州議会」は、中国のウイグル人権弾圧に対して制裁を科すことを議決した。

これに対して中国は同日、直ちに厳しい報復制裁をしたものだから、2021年5月20日欧州議会中欧投資協定の凍結を決議した(詳細は2021年7月15日のコラム<習近平最大の痛手は中欧投資協定の凍結――欧州議会北京冬季五輪ボイコットを決議>)。
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220409-00290631

『同盟と対立の世界地図』

国際時事アナリスツ/編 KAWADE夢文庫 2022年発行

2章 経済圏を巧妙に主導し、世界を切り取る中国 より

なぜ、「一帯一路」政策に綻びが生まれつつあるのか? 「一帯一路」の実態

中国主導の「一帯一路」は、ユーラシア大陸からアフリカ大陸にかけてを「中華経済圏」に変えつつあり、いまのところは成功している。ただし、「一帯一路」は綻(ほころ)びも見せている。推進者である中国への疑念が生まれているからだ。
たとえば、チェコ、スロヴァキア、リトアニアなどは、このところ台湾へ接近をはじめている。この3ヵ国は、台湾に欧米製の新型コロナウイルスワクチンを無償提供し、チェコ上院議長は台湾を訪問している。
こうした「一帯一路」参加国の台湾への接近は、中国のもっとも嫌うところだ。中国は台湾を国際的に孤立させ、吸収したい。何より、台湾を「国家」として認める国があってはならない。にもかかわらず、チェコ、スロヴァキア、リトアニア各国は、台湾を国家として遇するような動きに出ているのだ。
3ヵ国が台湾に接近しているのは、ひとつには中国がソ連(ロシア)と同じような体質の国であると気づいたからだ。
チェコ、スロヴァキア、リトアニアは、ともにソ連に抑圧されてきた歴史を持つ。とくにチェコやスロヴァキアの場合、1960年代に「プラハの春」という民主化運動をソ連によって粉砕された歴史がある。
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3つの国は、台湾にみずからを重ね合わせた。台湾は小国でありながら、中国にできなかった民主化を達成し、高い技術力を有している。その台湾が中国に圧迫されているさまは、みずからがソ連(ロシア)の軛(くびき)を受けてきたありさまと重なるのだ。彼らは中国に嫌われてでも、台湾に理解を示さずにはいられなかった。
2022年、ロシアによるウクライナ侵攻がはじまると、こうした動きは広がる傾向にある。中国はロシア非難決議を棄権したばかりか、当初はロシアに味方するようなそぶりも示していた。
中国のこうしたありようを見て、「一帯一路」参加国のなかには、ロシアと同じような国なのではないかと見るようにもなっている。現在、「一帯一路」の主役である中国の信望が問われはじめているのだ。