じじぃの「感染症・天然痘根絶の歴史!病気の雑学」

ウイルスとは何か【解説】

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=hQgSVlEMPE0

ウイルス感染

   

感染症との闘い:毒を以て毒を制す

2022.06.28 山口大学
山口大学共同獣医学部の西垣一男教授らの研究グループは、古代のレトロウイルスが宿主に感染したのち、宿主とウイルスの共進化によって、内在性レトロウイルス(Endogenous Retrovirus: ERV)が抗ウイルス因子として進化し、現代の動物においてウイルス感染から身を守っていることを解明しました。
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/weekly/11959/index.html

『人が病気で死ぬワケを考えてみた』

森皆ねじ子/著 三笠書房 2023年発行

2章 「感染症」その② 「ウィルス」に寄生されて死ぬということ…ワクチンで予防すればパンデミックも阻止! より

天然痘を根絶できた「偶然の重なり」とは?

天然痘が根絶されたのは、いくつかのスゴい偶然が重なったからのです。主だった理由は大きく5つ。

【理由1】人間以外にこのウイルスにかかるorキープする動物がいない。
動物がウイルスをキープしていると、その動物を絶滅させるor人間からひき離すor動物も捕まえて直さなきゃいけなくなる。これはすごく難しい。世界中でやるのは無理だよネ。

【理由2】潜伏期間が短い。かつ、
【理由3】治ればおしまい。完治しちゃう。
体の中にウイルスがとどまらない。ウイルスを体内に飼っているのに症状が出ない人、つまり「キャリア」もいない。潜伏期間が長かったり、「キャリア」の人がいたりすると、症状が出るまで気付かずにor症状がおさまった後すぐ、普通に日常生活を長時間、送っちゃうので、そのあいだに周囲にウイルスが広がります。
よって、乳母や使用人には、天然痘にかかった「あばた(天然痘が治った跡。皮膚に残るぶつぶつとした小さなくぼみ)」のある人が重宝されました。

【理由4】隔離がラク
天然痘は、発疹が出てる時期だけ他人にうつります。つまりその時期だけ隔離していれば、感染を防ぐことができます。

【理由5】診断がラク
見た目でもすぐ診断できる。誤診されたり、ほっておかれることが少ない。ワクチンの跡もくっきりしていてわかりやすい。

日本では1975年まで定期の予防接種として実施されました。(その後5年間は任意で、1980年に完全廃止)。それ以降はやってません。よって、ある程度以上の年の人には、ワクチンの跡として、二の腕に丸い跡があります。1975年生まれが定期接種の最後の世代です。

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じじぃの日記。

「同じ手」をほかのウイルスに使えないの?

じゃあ同じ手を使えばいいじゃん!! どんなワクチンだって駆逐できるはず!!
というわけで、たくさんのワクチンが開発されているのだそうです。

毒をもって毒を制す

とはならないんでしょうか。