じじぃの「奇跡の地球・生命・フェルミのパラドックス!逆説の雑学」

宇宙の中心は人間?『究極の理論=人間原理』とはいったい何なのか

動画 YouTube
宇宙には、多くの謎が存在します。
なぜ、こんなものが存在するのか?
なぜ、物理定数はこんな数字になっているのか?
科学が発展しても、解明されないままの謎は、多く残っています。
https://www.youtube.com/watch?v=0LF5Q7a19o4

人間原理とは何か

2001年10月27日 永井俊哉ドットコム
1. 人間の存在は奇跡である
人間のような理性的存在者が、否それどころか原始的な単細胞生物であっても、宇宙に生まれてきたことは必然ではなかった。

宇宙開闢の段階で、生命誕生はもう既に十分偶然的と言えるが、生命が誕生する条件が整うためには、これ以外にも多くの偶然が重なっている。
プランク定数光速度、電子と陽子の質量比などが現在の値と異なっていても生命は存在しなかったはずだ。またこうした基本的な条件がそろっていても、もし太陽系の適正な惑星数、太陽と地球の間の適当な距離、地球の程よい重力、大気の温暖効果、太陽風や紫外線のカットなど様々な偶然のうち一つでも欠いていたら、地球上に人間は誕生していなかっただろう。
https://www.nagaitoshiya.com/ja/2001/multiverse-anthropic-principle/

『絵解きパラドックス

高橋昌一郎/監修 Newton別冊 2014年発行

宇宙のパラドックス フェルミパラドックス⑤ より

地球ほど生命に適した惑星はめったにない?
二酸化炭素は「温室効果」の強い気体であり、惑星の気温は二酸化炭素の濃度によって多きく左右される。地球の大気圧は1気圧であり、二酸化炭素はその中の0.04%ほどを占めるにすぎない。一方、金星の大気圧は約90気圧で、その成分のほとんどは二酸化炭素のため、灼熱の世界である。

地球では、海ができると同時に、大量の二酸化炭素が膿に吸収され、炭酸カルシウムとして沈殿した。その後も二酸化炭素は、雨水にとけて炭酸となって陸地をとかし、とけだしたカルシウムなどのイオンと結びついて炭酸カルシウムとして海底に沈殿していった。こうして徐々に大気中から取りのぞかれていったと考えられている。もし二酸化炭素が十分に取りのぞかれなければ、二酸化炭素温室効果によって、地球も金星のような”灼熱地獄”になっていたかもしれないのだ。

その一方で、地球では、火山活動などによって地球の内部からつねに二酸化炭素が大気中に放出されている。これは地球の表面をおおう「プレート」が運動しているからだ。それにより、火山活動が継続され、その結果として安定的に二酸化炭素が供給されるわけだ。もし火山活動に止まって二酸化炭素の供給がとだえれば、数十万年のうちに大気から二酸化炭素がすべて取りのぞかれ、地球全体が凍りついてしまうという。

大気に酸素が存在するという点でも、地球は非常に特殊である。酸素が存在するのは、直物や藻類などによる「光合成」のおかげだ。

また、地球大気の高度20~25キロメートルの領域には「オゾン層」がある。オゾンは、紫外線を吸収し、自らは酸素分子と酸素原子に分解される。これにより、有害な紫外線の多くが地上に届かずにすんでいる。そのおかげで陸上に生物が進出できるようになったわけだ。

さらに、地球の磁場は宇宙空間まで広がっており、磁場に包みこまれた状態となっている。地球が磁場をもっているのは、内部の金属の核に電流が流れているためだ。これは外核での対流現象によるものと考えられている。

磁場は、生命にとって有害な太陽風が地球へ降りそそぐのを防いてくれている。太陽風は惑星の大気をはぎとるはたらきももっている。もし磁場がなくなり、地球に太陽風が降り注いだら、生命が活動できる環境を維持できなくなる可能性もあるのだ。

ここまで見てきたように、地球はさまざまな”奇跡”が積み重なることによって、生命にとって住み心地よい環境が維持されているのだ。「太陽に似た恒星のまわりを公転しており、地球と同じくらいの大きさで、液体の水が存在できる惑星」が銀河系にたくさんあるとしても、地球ほど条件のそろった惑星となると、その数はかなりしぼられることになるだろう。

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じじぃの日記。

Newton別冊『絵解きパラドックス』という本に、「フェルミパラドックス」があった。

フェルミパラドックス(Fermi paradox)は、物理学者エンリコ・フェルミが最初に指摘した、地球外文明の存在の可能性の高さと、そのような文明との接触の証拠が皆無である事実の間にある矛盾のことである。

フェルミパラドックス

コトバンク より
地球外に文明がある可能性は高いと思われているが、なぜいままでその文明との接触がないのか、という矛盾をさす。
物理学者フェルミが「宇宙人がいるならなぜ連絡してこないか」という形で最初に提言したのでフェルミパラドックスとよばれている。星間通信ができる文明の数を求めるドレイクの方程式によればさまざまな仮定が必要であるが、通信可能な文明の数は1(地球のみの場合)よりもかなり大きくてもよいと思われる。それなのになぜ、現在まで宇宙人と接触(交信)できていないのか、という疑問が起こりうる。それに対して、宇宙人(地球外知的生物)はいないという仮説から、地球外生物は存在するが通信できるまで進化できていないという仮説までいろいろ考えられている。

「ここまで見てきたように、地球はさまざまな”奇跡”が積み重なることによって、生命にとって住み心地よい環境が維持されているのだ。『太陽に似た恒星のまわりを公転しており、地球と同じくらいの大きさで、液体の水が存在できる惑星』が銀河系にたくさんあるとしても、地球ほど条件のそろった惑星となると、その数はかなりしぼられることになるだろう」

地球は奇跡の惑星だと言われている。

まあ、一瞬でもこの地球に「生」を受けたことは幸せなことだった。

縁があったら、また会おうぜ。