【ゆっくり解説】アビリーンのパラドックス 日本社会はなぜ息苦しいのか! 誰も望まない結果になってしまうのか?
アビリーンのパラドックス
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アビリーンのパラドックス
2023.10.29 ぐぬぬの法則
アビリーンのパラドックス(Abilene paradox)とは、集団が何かをしようとするとき、その集団に所属するメンバー各々が望んでいないことを決定してしまう現象のこと。
https://gunu.jp/2023/08/20/%E3%82%A2%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/
合理性のパラドックス アビリーンのパラドックス より
誰も望んでいない方向に、集団が進むことがある!?
ある日、家族4人が夕食を終えて居間でくつろいでいると、娘がこういった。「ねぇ、明日からの連休、久しぶりに家族で温泉旅行にでもいかない?」。
息子はこう思った。「突然何をいいだすんだ。連休は友達とサッカーを約束しているし、今さら断るのも面倒だ」。
しかし母はこういった。「いいアイデアだね。いきましょうよ。ねぇ、お父さん」。
父もこういう。「そうだね、たまにはみんなで旅行もいいかもな」。
息子はこう思う。「みんなが行きたいなら仕方ない。行くことにしよう」。
翌日、家族4分は車で温泉旅行に出かけた。しかし、宿も料理も料金の割にはいまいちだった。さらに、帰省ラッシュで、行きも帰りも大渋滞に巻き込まれた。疲れ果てて4人が帰宅したのは連休最終日の深夜だった。
長時間ドライブでぐったりしている父が、重い口を開いてこういった。「連休は近場で釣りでもしようと思ってたんだよな…」。
母もいう。「私だってデパートのセールにいきたかったわ。みんなが温泉に行きたいのだと思って賛成したのよ」。
「僕だって、友達とサッカーするつもりだったんだ」と息子。
さらに娘も「実は私も友達と遊園地に行く計画があったけど、たまにはお母さんも家事から解放されたいかなと思って提案しただけだったのよ…」といった。
つまりこういうことだ。誰一人として温泉旅行に行きたくなかったのに、思いやりのある(あるいは事なかれ主義の)4人は、時間もお金も消耗して、結果的に温泉旅行に行ってしまったのである。このように、集団が集団の構成員の意思とはまったく別方向へみちびかれることがあるのだ。
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じじぃの日記。
アビリーンのパラドックス
ウィキペディア(Wikipedia) より
アビリーンのパラドックス(Abilene paradox)とは、ある集団がある行動をするのに際し、その構成員の実際の嗜好とは異なる決定をする状況をあらわすパラドックスである。
【関連項目】
・全会一致の幻想・・・集団思考において、グループの結束を乱したくないという感情からくる全会一致の状況が作られていくこと。
・投票の逆理・・・恣意的に候補者を2人に絞って投票を行い、その勝者と残る1人を競わせることで決着はつくが、投票の手続きによって勝者が異なってしまう。
・ゲリマンダー・・・選挙において特定の政党や候補者に有利なように選挙区を区割りすることをいう。
・デュヴェルジェの法則・・・選挙において候補者数が次第に収束していくとする法則。
・ろばを売りに行く親子・・・イソップ寓話。いちいち考えないと行動に移せないこと。
・場の空気・・・日本における、その場の様子や社会的雰囲気を表す言葉。
・部屋の中の象・・・部屋の中に大きな象がいれば、その存在は明らかだ。それなのに象がいると口に出すことを、皆があえて避けている状況を指す。
・自己検閲・・・嘘つきのパラドックス。
・斉一性の原理・・・ある特定の集団が集団の内部において異論や反論などの存在を許容せずにある特定の方向に進んでいくことを示す。
・集団決定・・・影響力の強い人の意見がグループを支配し集団合意が形成されてしまうこと。
・同調現象 - 同調圧力・・・無意識に自分の考えや行動を、周囲に合わせて同調してしまうこと。
・集団自殺 - 集団自決・・・寛容が自らを守るために不寛容に対して不寛容になるのは「寛容の自殺」でしかない。
・沈黙の螺旋・・・同調を求める社会的圧力によって少数派が沈黙を余儀なくされていくこと。
・事大主義・・・明確な信念がなく、強いものや風潮に迎合することにより、自己実現を目指すこと。
・合成の誤謬・・・ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロ(集計量)の世界では、必ずしも意図しない結果が生じること。
昔、こんなことを書いた気がするなあ。
まっ、いいか。 (^^::