PEOPLE WERE TOO CLOSE!!! HOW IT ALL STARTED-RAW FOOTAGE FROM THE 2ND DAY!-Iceland Volcano-20.03.2021
世界のホットスポット
世界の地質-ホットスポット
2023.04.20
●マントルプルーム
世界には、「ホットスポット」と呼ばれる火山活動があります。
ホットスポットの地下では周りに比べてマントルが高温になっており、定常的にマグマが発生しています。これは、地球の内部からマントルプルームと呼ばれる上昇流が発生しているためと考えられています。
●ハワイの例
ホットスポットの例として、特によく知られているのがハワイです。
ハワイもまた太平洋の中に孤立して存在する島々ですが、こちらには活火山があります。その海底からの高さは9000 mにもおよび、世界最大の活火山とも言われています。これだけの量のマグマを生み出すためには、ホットスポットという特別なマグマ発生の仕組みが必要なわけです。
https://finding-geo.info/world/hotspot.html
『地球を掘りすすむと何があるか』
廣瀬敬/著 KAWADE夢新書 2022年発行
第3章 「プレート」と「マントル対流」活動する地球の仕組み より
ホットスポットはどうしてできるのか?
これまで、ふたつの火山活動についてお話ししてきました。中央海溝と沈み込み帯の火山です。最後にもうひとつの火山活動、ホットスポットについてお話ししましょう。代表的なホットスポットには、ハワイ、タヒチ、イエローストーンなどがあります(図、画像参照)。
ホットスポットのマグマ活動は、地球全体のおよそ1割です。
ホットスポットは、マントル中の高温の上昇流によってつくられます。中央海溝や沈み込み帯と比べて、マントルが高い温度で融解したマグマが噴火しています。
そのような高温のマントルは、もともとマントルの底にあった岩石がコアによってあたためられたものと考えられています。ふくらんで軽くなったプレートの下まで上昇してきたのです。
高温のマントルの上昇流は、マントルの対流の一部です。マントルが対流しているといわれてもピンとこない方が多いでしょう。マントルは、対流しているといっても液体になっているわけではありません。固体のまま、つまり岩石のまま対流しています。固体ですから、あまり大きく動くことはできません。1年で数センチ程度移動します。マントルの深さは2900キロもあるので、底までたどり着くのに1億年くらいの時間がかかることになります。
対流するには、岩石がやわらかい必要があります。プレートの岩石は軽いので、プレート自体は変形せず、対流も起きていません。
一方、プレートの下にある岩石はもっと高温です。高温になると岩石はやわらかくなります。やわらかくなると岩石が変形しながら対流運動をするようになります。
とはいっても、1年に数センチ動くくらいですから、日常感覚で使う「やわらかい」とは少しニュアンスが異なるかもしれません。ただ地表の環境では頑強な岩石であっても、地球内部のように高温になると容易に変形します。マントルの対流をイメージするためには、石もやわらかくなるということを理解しておいてください。
よく庭石などで縞(しま)模様のある岩石を見たことはないでしょうか。あれは変成岩といって、強い力を受けて石が変形していることを表しています。変形して、岩石が流動することであのような縞模様になります。
地殻、マントル、プレートの関係
ここまでのまとめを兼ねて、地球の中を掘っていくとどうなるかという話を、地球の中はどんな動きをしているのか、どんな流れがあるのか、という視点で整理してみましょう。
まず、いちばん外側のプレートは水平方向にゆっくり移動しています。これを掘っていくとマントルのきれいな色の石が現れますが、浅い部分のマントルもプレートの一部なので、温度が高いわけでもなく、やわらかいわけでもありません。硬い岩石です。
さらに掘っていくと場所によって異なりますが、深さ50~100キロのところで、岩石の種類は変わらないのですが、急に流動的になります。流動的といっても、やはり1年間に数センチですから、水が流れるような感じではありません。水飴(みずあめ)、といってもまだやわらかい。強いていえばキャラメルのように、固体なんだけれども強く押せば曲がる、というイメージでしょうか。
動き方も、プレート部分は、ベルトコンベヤに乗って一定の方向に動いている感じです。プレートの下にいくとそれほど単純ではなく、対流運動なのでもっと複雑な動きをするようになります。それがマントルの底部まで続きます。