じじぃの「ジム・ロジャーズ・2030年世界地図・第2章・中国・経済発展の課題!お金の雑学」

毛沢東を超える? 「邪悪で安定した習近平路線」で弱い経済と強い支配が拡大【アニメで解説】

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=LsOfsMGI9cE


毛沢東思想から習近平の世界戦略を読み解く

2023年9月27日 一般社団法人平和政策研究所
毛沢東思想への回帰
異例の国家主席三選を果たし、周囲を子飼いの部下で固めるなど独裁体制をさらに強化させた習近平氏は、1953年に建国八大元老と呼ばれた政治家・習仲勲の長男に生まれた。太子党の紅二代である。彼は中華人民共和国成立後に生まれた初の国家主席であり、習氏にとって社会主義は疑うことなき所与の秩序である。習氏は父親とプーチン大統領、それに中国建国の父毛沢東を尊敬している。なかでも毛沢東を政治の師と仰ぎ、政治の様々な面で毛沢東を持ち上げている。
その一方、鄧小平への評価や鄧氏が残した政治的遺産に対しては冷淡だ。父親の習仲勲は、胡耀邦総書記の時に党の要職に就いたが、1985年に胡耀邦が鄧小平によって失脚させられると習仲勲も左遷され、閑職に追いやられた経緯がある。そうした鄧小平に対する私怨だけでなく、社会主義者習近平氏は鄧小平の進めた改革開放政策に対し批判的である。
https://ippjapan.org/archives/7892

『2030年 お金の世界地図』

ジム・ロジャーズ/著、花輪陽子、アレックス・南レッドヘッド/訳 SBクリエーティブ 2024年発行

ガザ・イスラエル紛争、ウクライナ戦争、台湾有事……。私たちは、人類史上類を見ないほどの混迷の時代を迎えている。世界的混乱はこれからの世界の「お金の流れ」を大転換させつつある。これからの日本と世界は、一体どこへ向かうのか。10年後のお金の世界地図!

第2章 世界的投資家が予測するこれから10年で「伸びる国」

成長国の共通点は「安さ」と「劇的な変化」 より

大転換は戦争・災害・指導者によって生まれる
今、世界で成長している国に共通しているのは「安さ」と「劇的な変化」である。
安さと変化は、戦争と災害などからもたらされることが多い。戦争や災害などが起きると、物価は安くなり、人件費も安くなる。そこに優れたリーダーシップを持つ指導者が現われることで、劇的な変化を遂げることができるのだ。
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投資家や起業家に対して「この国に来てお金を稼ぎ、成功を収めなさい」とアピールし、実際の行動が伴っていれば、その国は確実に成長を遂げることになる。

中国――次なる覇権国の座につく日 より

今後、中国に待ち受ける障壁
もちろん、中国が覇権国家になるには、さまざまな障壁が予想される。

アメリカは20世紀で最も成功した国となったが、その過程では内戦、深刻な不況、多くの企業の破産、暴動などの問題が発生した。

それ以前に世界に君臨していたイギリスを見ても、貧困や格差社会、公害問題などを抱えていた。イギリスの偉大な小説家であるチャールズ・ディケンズの『大いなる遺産』『クリスマス・キャロル』『オリヴァー・ツイスト』といった作品には、19世紀の深刻な社会状況が描かれている。

しかし、イギリスもアメリカも障壁を乗り越えて覇権国となっている。

中国は今、大きな問題を抱えており、今後もいくつかの大きな企業倒産が起き、不況を迎えたときには、さらに大きな破綻やパニックを経緯するかもしれない。それでもやはり中国は覇権に最も近い国であり、問題を克服できる、と私は考えている。

毛沢東が指導者だった頃の中国は非常に閉鎖的な国家であり、経済面でも極めて閉鎖的な政策をとっていた。

その後、鄧小平がトップに立つと、1978年に「改革開放」政策を謳(うた)い、経済政策を大転換させた。中国は79年に深圳(しんせん)、珠海(しゅかい)、汕頭(さんとう)、厦門(アモイ)の4地区を経済特区として開放する。

外資を積極的に呼び込み、合弁企業や外資系企業が経済発展を牽引していくこととなった。

鄧小平は次のような名言を残している。
「窓を開ければ、新鮮な空気とともにハエも入ってくる」

要するに、多少のデメリットが生じるかもしれないが、それ以上に経済を解放することのメリットが大きいことを理解していたのだ。

ここ数年、中国は海外企業からの投資を促し、企業に自由な活動を認める改革開放路線を転換しつつある。また、テクノロジー企業などの新興企業をパブリックエネミー(社会の敵)として見せしめ的に摘発することもある。

仮に彼らが毛沢東時代に逆行していくようであれば、中国にとっても世界経済にとっても悪影響を及ぼすことになるだろう。
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私が注目しているのは、これから中国が国を閉じていくのか否かである。中国は歴史的に開閉を何度か繰り返してきた。

来年の中国がどのような選択をしているのかは、わからない。

現在の指導者である習近平は、実質的に終身権力を手にしているため、大胆に政策を実行する自信と力を持ちあわせている。彼がどのような手に出るかを注目する必要がある。

彼が中国の歴史と経済発展の基本を理解していれば、選択を間違うことはないだろうが、果たしてどうだろうか。

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じじぃの日記。

ジム・ロジャーズ著『2030年 お金の世界地図』という本に、「今後、中国に待ち受ける障壁」というのがあった。

ジム・ロジャーズ、

毛沢東が指導者だった頃の中国は非常に閉鎖的な国家であり、経済面でも極めて閉鎖的な政策をとっていた」

国家主席習近平氏は父親とプーチン大統領、それに中国建国の父毛沢東を尊敬している。なかでも毛沢東を政治の師と仰ぎ、政治の様々な面で毛沢東を持ち上げている。

ジム・ロジャーズ、

「仮に彼らが毛沢東時代に逆行していくようであれば、中国にとっても世界経済にとっても悪影響を及ぼすことになるだろう」

   
もっとも、第2の毛沢東を目指す習近平だが、毛沢東の亜流で終わろうとは考えていない。毛沢東を超える存在となる野望を彼は抱いている。

毛沢東も果たせなかった課題を成し遂げ、中華帝国完成の偉業を自らの成果とする。それが台湾の併合である。台湾併合を果たすことによって、第2の毛沢東は本家の毛沢東を超える存在として君臨できるのだ。
     毛沢東思想から習近平の世界戦略を読み解く より

毛沢東、「政権は銃口から生まれる」
のだそうだ。