「cool-hira "カオス・地球_" 習近平独裁新時代」画像検索
『ニューズウィーク日本版』2023年12・26号
CHINESE POLITICS 邪悪で安定した悪夢の習路線は続く より
共産党と政府の二分化構造はもはや過去。一元的統治マシンを築く習体制で、弱い経済と強い支配の構図が拡大する
【執筆者】練乙錚(リアン・イーゼン、経済学者)
現代中国の指導者は国事の際、紳士然としたスーツで装うことがしばしばだ。だが彼らは、盗用を恥じない長い伝統を持つ中国共産党の末裔にほかならない。
盗用の1例が、軍や政府や民間組織、さらには営利企業にも党細胞を送り込む手法だ。発案者はウラジーミル・レーニン率いるボリシェビキで、ロシア革命直後の1918年、反革命派と戦う赤軍に、思想教育や規律強化目的で「政治委員」を配置したのが始まりだった。対象はすぐに軍以外にも広がり、25年の党規約で正式な制度になった。
27年、中国共産党の武装蜂起である「秋収蜂起」に失敗した毛沢東は、傘下の寄せ集めの兵士を強力な戦闘部隊に鍛え上げるため、ボリシェビキの案を借用した。中国共産党では、これは天才的な毛が考案したものとされる。
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債務まみれでも軍備拡張
「中国経済の奇跡」には終焉が迫り、今や地方政府の深刻な債務問題、不動産バブル崩壊と金融危機の懸念、外国直接投資(FDI)の急減、特に若年層で目立つ失業率の上昇に見舞われている。その象徴が、GDP成長率の伸び悩みだ(公式発表では、22年の成長率は前年比3%だった)。
中国の共産主義体制においては、どれほど必要不可欠でも、経済問題の解決のために党の主義主張を犠牲にすることは許されない。それ故に、毛時代の経済的惨事から中国を救い出そうと力を尽くした鄧小平は、民主化要求デモによって体制の政治的生き残りが問われた89年、ためらわずに自国民を虐殺した。
一方、自らの政治生命も体制も全く脅かされていない習の立場はずっと強い。おかげで、中国経済の4つの大問題に取り組みながらも、自身の政治計画を実行する余地がある。
だからこそ、地方政府が債務まみれでも、習は巨額を投じて外国の港湾を買収し、戦略的な軍事ルートや国外基地を建設している。台湾の不安定化を目的に軍備を増強し、領土拡張策を阻む近隣国に脅しをかけ、戦争を見据えた備蓄も進めている。中国では22年半ば以降、景気停滞が既に明らかだったにもかかわらず、穀物や原油の輸入が拡大傾向にある。
こうした動きは新年も続くどころか、強化されるだろう。激減した経済力と、より効果的かつ悪質な独裁的統治マシン――そんな邪悪ながらも安定した平衡状態へ中国は向かっている。その効果は? 国内での抑圧と外国への攻撃を強めるほかに、期待できることはほとんどない。
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じじぃの日記。
3期目に入った中国・国家主席 習近平は、自身の側近で固めた独裁体制を完成させ、集団指導体制を転換させた。
習氏は2027年からの4期目も視野に入れている模様で、長期支配が続くと見られている。
7月3日発行『夕刊フジ』に「習主席の顔立ち」が載っていた。
「そう考えてみると、いかにも偉そうという感じではなく、皆と同じような見た目にしながらも、言葉巧みに国民を扇動していくのがこれからの独裁者、ということなのかもしれないね」
ゼロコロナ対策に抗議して中国各地に広がった「白紙運動」。
一説によれば、習近平が自分の権力基盤が危うくなると判断してゼロコロナ対策を止めたと言われている。
中国問題に詳しい女性ジャーナリストの本には、こんなことが書かれていた。