じじぃの「ジム・ロジャーズ・2030年世界地図・第2章・中国・豊富な天然資源!お金の雑学」

地政学 レアメタルを握った中国の逆襲 脱炭素社会が資本主義敗北に導く

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=J21BZXLEghU

中国の鉱物資源


中国の鉱物・土地資源

現在、埋蔵量がすでに判明している鉱物は153種で、総埋蔵量は世界3位です。
石炭、鉄、銅、アルミニウム、アンチモンモリブデンマンガン、すず、鉛、亜鉛、水銀など主要な鉱物の埋蔵量はすべて世界有数。そのうち、石炭埋蔵量は 10071億トンで、主に北部に分布し、特に山西省内蒙古自治区の埋蔵量が最も多いです。
https://www.allchinainfo.com/outline/resources/

『2030年 お金の世界地図』

ジム・ロジャーズ/著、花輪陽子、アレックス・南レッドヘッド/訳 SBクリエーティブ 2024年発行

ガザ・イスラエル紛争、ウクライナ戦争、台湾有事……。私たちは、人類史上類を見ないほどの混迷の時代を迎えている。世界的混乱はこれからの世界の「お金の流れ」を大転換させつつある。これからの日本と世界は、一体どこへ向かうのか。10年後のお金の世界地図!

第2章 世界的投資家が予測するこれから10年で「伸びる国」

成長国の共通点は「安さ」と「劇的な変化」 より

大転換は戦争・災害・指導者によって生まれる
今、世界で成長している国に共通しているのは「安さ」と「劇的な変化」である。
安さと変化は、戦争と災害などからもたらされることが多い。戦争や災害などが起きると、物価は安くなり、人件費も安くなる。そこに優れたリーダーシップを持つ指導者が現われることで、劇的な変化を遂げることができるのだ。
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投資家や起業家に対して「この国に来てお金を稼ぎ、成功を収めなさい」とアピールし、実際の行動が伴っていれば、その国は確実に成長を遂げることになる。

中国――次なる覇権国の座につく日 より

国力の背景にある、豊富な天然資源
現在、次の覇権国家になる可能性があるのは中国である。
ウクライナと戦争をしているロシアが、2030年までに支配的で最も強力な国になる可能性があるとは、今のところ思えない。アメリカがすでに衰退し始めている。あるいはこれから衰退すると仮定すると、アジアで台頭する国の中で、覇権国家の要件を備えているのは中国だけである。

中国の人口は14億1218万人(2022年)。減少に転じたとされているが、世界2位の人口を持つ。

GDPは約17兆9600億ドルと、世界2位の経済大国である。

しかも中国には天然資源もある。中国にはこれまでに埋蔵が確認されている鉱物だけでも171種類がある。

石炭、鉄、同、アルミニウム、アンチモンモリブデンマンガン、すず、鉛、亜鉛、水銀といった主要な鉱物について世界トップクラスの埋蔵量を誇り、中でも石炭の埋蔵量は1387億トン、鉄鉱石は463億5000万トンとなっている。

ほかにも石油、天然ガスオイルシェールといった化石燃料の埋蔵が豊富で、レアメタルの埋蔵量に至っては国外の総量を上回るとされている。

中国の力の背景には、シベリアにある大量の天然資源もある。中国にとって有利なのは、ロシアと国境を接しているという地理的な条件である。ロシアの主な天然資源は、鉄鉱石を除けば国土の東部や北部に偏在している。つまり、天然資源の供給源が間近に控えているということだ。

シベリアには豊富な石炭資源があり、ロシアの石炭確認埋蔵量の実に90%を占めている。

また、森林資源も豊かであり、中国の林業企業に木材を供給している。
2018年には中国企業が1億ドルあまりで、シベリア西部のトムスク地区における針葉樹林「タイガ」を50年間租借したとされている。

シベリアは石油・天然ガス資源の埋蔵量も豊富である。チュメニ州で生産される石油はロシア全体の70%にも相当するが、石油の英産量は減少傾向にあり、埋蔵量も世界の確認埋蔵量の6%程度でしかない。

対して、天然ガス資源は潤沢であり、世界の天然ガス埋蔵量の32%を有している。
2014年に中国とロシアは天然ガスパイプラインの建設に合意し、19年に一部の区間が開通した。

さらに2022年には東シベリアでロシア東部最大のガス田であるコビクタ・ガス田の操業が開始。中国への3000kmにわたるパイプラインが全面的に開通した。

ロシアから中国への天然ガスパイプラインの建設は「シベリアの力」と呼ばれる一大プロジェクトであり、すでにモンゴルを経由して中国にガスを送る「シベリアの力2」の建設計画も進められている。

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じじぃの日記。

ジム・ロジャーズ著『2030年 お金の世界地図』という本に、「国力の背景にある、豊富な天然資源」というのがあった。

ジム・ロジャーズ、

「(中国の)レアメタルの埋蔵量に至っては国外の総量を上回るとされている」

中国は2023年8月から、8種類のガリウム(Ga)製品と6種類のゲルマニウム(Ge)製品について輸出規制を行なった。

ガリウムレアメタルの一種で、LEDの青色ダイオードの原料などに使われている。

ガリウムは通常、アルミニウムや亜鉛の採掘の副産物として発見されることが多い。
中国は、ガリウムの最大の生産国である。

パワー半導体の性能では、シリコンカーバイド(SiC)よりも酸化ガリウム(Ga2O3)の方が高い。
つまり、SiCよりもGa2O3の方がパワー半導体としてより優れた特性を秘めている。
実際、より高性能なGa2O3デバイスを開発する取り組みが進められている。

こんなとき、中国のガリウムゲルマニウム輸出規制である。

ガリウムゲルマニウムを含むレアメタルの価格が2倍以上に高騰している。

2017年、東京大学などは南鳥島周辺の深海の泥から取り出した希少な鉱物資源レアアースを使った製品の試作に世界で初めて成功した。

ただし、これらの鉱物は水深6000メートルの海底から取り出すコストが課題になっている。

中国も海底からの鉱物資源を取り出す技術開発を進めている。

日本は少々コストがかかっても、中国に先んじてレアメタルなど鉱物資源採集を進めるべきだと思う。