じじぃの「嗅覚・匂いが命を決める・第8章・昆虫・ハエ!匂いの雑学」

【保存版】夏の効果的なコバエ対策方法!ハエはどこからやってくる?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XyaRsDsoDKk

暑さとともにやってくる! 厄介なコバエ


暑さとともにやってくる!厄介なコバエの種類・対策・撃退法を解説

2023/07/08 サンキュ!
気温が上がってくるとともに気になるのが害虫の発生です。特に厄介なのがコバエ。
「うっかり寝坊して生ゴミを捨て忘れたら…」「夏の旅行などで数日家を空けていたら…」「忙しくてお風呂の掃除をさぼっていたら…」など、ちょっと油断するだけで、部屋にたくさんのコバエが飛び回っているなんてことも。
https://39mag.benesse.ne.jp/housework/content/?id=20455

その16水道水で気になる「かび臭」って?/千葉県

●かび臭ってなに?
湖沼、貯水池等では、水温が上昇してくると、植物プランクトン藍藻(ランソウ)類や、放線菌等の微生物が盛んに繁殖し、水にかびや墨汁のようなにおいをつけることがあります。このにおいの原因となる物質には、2-MIB(2-メチルイソボルネオール)、ジェオスミンがあります。
https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/keikaku/oishii2/qa/qa16.html

『匂いが命を決める ヒト・昆虫・動植物を誘う嗅覚』

ビル・S・ハンソン/著、大沢章子/訳 亜紀書房 2023年発行
 ・なぜわたしたちの鼻は顔の中央、先端についているのか?
 ・なぜ動植物は、ここぞというとき「匂い」に頼るのか?
 ・「Eノーズ」は将来、匂いの正確な転写・伝達を可能にするか?
ヒト、昆虫、動物、魚、草木、花など多様な生物の「生命維持」と「種族繁栄」に大きな役割を果たしている嗅覚。
そこに秘められた謎と、解き明かされた驚異の事実とは──。

第8章 小さいハエさえも より

ただの実験用生物ではない
わたしは、ハエの嗅覚を生態学的に研究してきた。言い換えれば、ハエを動物として理解したいと考えていて──遺伝子工学的実験のための単なる空飛ぶ試験管として関心をもっているわけではない。研究を進めるなかで、いくつかの興味深い事実があらたにわかってきた。なかでももっとも重要な発見は、ハエの生存の秘密を解き明かすものだった。

わたしたち研究チームは、ハエの生存や繁殖に関係するいくつかの重要な匂い分子は、複数の嗅覚受容体に共通してコード化されてはいないことを発見した。あのピアノの喩えで言うと、多数の受容体を使って匂いを検知するのは、ピアノで和音を弾くようなものだ。しかしそうではなく、いくつかの匂いは、たった1つの、それに特化した経路で検知されている──あたかもピアノの鍵盤の1つだけを押すように。このようなしくみが存在することは、第7章の蛾の性的コミュニケーションの頃でもすでに見てきたが、こうした例はほかには知られていない。

わたしたちの研究チームは最初に発見した驚くべき例は、ハエがもつジオスミン検知システムだった。読者はジオスミンを知らないかもしれないが、人もまたこの匂いにはとても敏感だ。低濃度では、この匂いは耕したばかりの畑のようなよい匂いに感じられる。しかし高濃度になると、コルク不良のワインやカビ臭い地下室のような匂いとなる。ハエには、この匂いだけに特化した──そしてほかのどんな匂いにも反応しない。たった1つの特別な受容体があることがわかった。しかもこの受容体は、非常に低濃度のジオスミンも検知できるのだ。それはなぜなのか?

生き延びるための戦略を作動させる
実験を重ねた結果、ハエは、このジオスミンを検知するシステムを腐った果物を回避するために使っていることがわかった。先に述べたように、ハエは発酵した果物に生じる酵母菌を食糧としているため、常にほどよく傷んだ果物を探している──腐りかけているが、腐りきってはいないものを、腐敗が進みすぎると、細菌や糸状菌などの微生物が果物に侵入してくる。これは、ハエの成虫にとっても幼虫にとっても命に関わる事態だ。危険なほど腐敗した果物に対するハエの反応は、冷蔵庫を開けて、何週間も前に入れたまま忘れていた夕飯のおかずを見つけたあなたが示す反応とよく似ている。わたしたち人間もまた、腐った食べ物を食べないようにする強力な回避システムをもっているのだ。

ハエの場合は、どんなふうに回避システムが働くのか? ジオスミンがそれに関わっている。ジオスミンはコルク不良のワインの香りだが、毒性の強い最近や糸状菌の匂いでもある。

ハエの触角上の嗅細胞がこの悪臭を検知すると、電気信号は脳に伝わり、このような状況に特化した唯一の経路にまっすぐ送られる。生態学的ラベルドライン[生態学的に重要な匂い物質が特定の受容体を活性化し、一定の行動を発現させる脳の回路]と呼ばれるものだ。ジオスミンに関するこの情報が、それ以外の情報と混ざることはない。「そっちへ行っちゃだめ! 離れて!」という特別な警報信号として、ほかの情報とは別に管理される。

このジオスミンを検知する嗅細胞に、光または気温への高い感受性をもつイオンチャネル[細胞膜にあるイオンを透過させる役割をもつタンパク質]を差し入れる実験を行ったところ、光や熱で人為的に嗅細胞を活性化することによって、ハエにとって抗しがたい魅力をもつはずの食べ物への誘引が妨げられることが明らかになった。また同様に、突然変異によってジオスミンを検知する受容体を失ったハエや、あるいはジオスミンを作り出す酵素をもたない糸状菌を使って実験してみたところ、この警報信号は作動せず、ハエは腐った食べ物を食べて死んでしまった。

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じじぃの日記。

ビル・S・ハンソン著『匂いが命を決める ヒト・昆虫・動植物を誘う嗅覚』という本に「小さいハエさえも」というのがあった。

「ハエは発酵した果物に生じる酵母菌を食糧としているため、常にほどよく傷んだ果物を探している」

腐りかけを食べるなんてとんでもない?

「腐りかけ=腐っている」というのは、まあ本当ですが、熟成ということもあるのです。

ほどよく腐っていて美味しいもの。

バナナ、柿、イチゴ・・・

ピーナッツなんかは、やばそう。

ハエなんかは、網戸に引っ掛かっていると逃がしてやるのに、ゴキブリだと新聞紙をぐちゃぐちゃにして叩き潰してしまう。

まあ、小林一茶の俳句ではないが、ハエは見方によっては愛嬌があります。