じじぃの「生命の起源・インテリジェント・デザイン説・たった一度の偶然?生物学の雑学」

【高校生物】 進化2 生命の誕生(22分)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=9yVT1Frq_24

生命の誕生 コアセルベート説


【高校生物】「コアセルベート説」

●細胞の原型はコアセルベート
生命が誕生するには、生命を構成する細胞ができる必要があります。
海で細胞ができる過程を提唱したのが、ソ連の生化学者オパーリンです。
オパーリンは、どのように海で細胞ができたと考えてのでしょうか。
https://www.try-it.jp/chapters-15700/sections-15701/lessons-15707/point-2/

『大人のための生物学の教科書 最新の知識を本質的に理解する』

石川香、岩瀬哲、相馬融/著 ブルーバックス 2023年発行

第5章 生物界の空間的・時間的な広がりを考える生物学 より

コラム インテリジェント・デザイン

生命の起源にまつわる説は数多くあり、そのどれにも一定の説得力や根拠がある。
本節で取り上げた3つの説(化学進化説[オパーリンの化学進化説]・熱水噴出孔説・パンスペルミア説[地球生命の起源を宇宙にもとめる説])の他にも、地中の泥の中で生まれたとか、氷の中とか、いろいろな説がある。
ところが、これだけ科学技術が進歩して観察技術や実験方法も発達したのに、いまだに生命が"自然に"誕生した瞬間は一度も観察されていない。無機物から有機物ができることと、いのちが誕生することとの間には、非常に大きなギャップがある。そして重要なことに、全生物の根源的な共通性から考えると、現生の生物につながるいのちの誕生はおそらくたった一度だけだったであろう。

太古の地球には、生命を誕生させるためのパズルのピースはそろっていたかもしれない。
だが、パズルの全ピースが入った箱を振り続けても自然にパズルが完成することはないように、いのちを誕生させるには材料がそろうだけでは難しいと考える科学者は、今日でも欧米を中心に一定数いる。誰かが、意図をもってパズルを組み上げたのではないか。知性ある何かが関与しているのではないか。そう考えるのが、インテリジェント・デザイン説である。

科学にとって思考停止ともいえるこの説には当然賛否両論あるが、科学によって生命のしくみの緻密さがわかればわかるほど謎が深まるのもまた、まぎれもない事実である。

よく出される例であるが、地球の46億年の歴史を1年にたとえると、ヒト(Homo sapiens)の近代文明の歴史は大晦日の最後の10秒にも満たない。
最も新参者である私たちが、生命の成り立ちと進化を完全に理解するのは、まだまだ難しいのかもしれない。

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『New Scientist 起源図鑑』

レアム・ロートン、ジェニファー・ダニエル/著、佐藤やえ/訳 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2017年発行

複雑な生命はどうやってできたのか? より

生物学者たちはかなり長い間、複雑な生命の出現は進化の必然だと考えていた。単純な生命がひとたび姿を現すと、それが徐々に進化してより複雑なものになり、最終的に動物や植物になった、という考え方だ。しかし、現実はこれとは少し違っていた。単純な細胞が初めて現れた後には、途方もなく長い停滞期があって(地球誕生後の期間のほぼ半分にあたる長さだ)、それからようやく複雑な細胞が現れた。つまり、単純な細胞が複雑な細胞になったのは、40億年に及ぶ時間経過の中でたった一度の偶然の機会だったということ。それは突然のアクシデントのようなものと考えられる。

最初の大型多細胞生物が誕生するまで

話はまだ終わらない。また別の内部共生が起こり、葉緑体が生まれたと考えられている。植物と藻類が太陽光を糖類に変える光合成というプロセスをもつのは、この葉緑体という細胞小器官のおかげだ。葉緑体を内部共生体にもつ光合成細菌は、約28億年前に初めて地球に現れた。さらには、真核細胞が自らのDNAの大部分を保存しておく細胞核をもったことも、もう一つの重大な進展である。それはまた別の内部共生体(おそらくウイルス)によってできたものだ。真核生物の細胞は、ほかにも、小胞体(ここでタンパク質が作られる)やゴルジ装置(産生されたタンパク質をそれぞれの目的地へと送り出す)といった細胞小器官を獲得したが、それらは細胞膜を折り畳むことでできたのかもしれない。

これらすべてによって、複雑な多細胞生物が登場する下地が整った。ただ実を言えば、それからしばらくの時間を要する。最初の大型多細胞生物は、今から約7億年前に現れた海洋生物のエディアカラ生物群だ。しかしそれは今から5億4000万年前のいわゆるカンブリア爆発の頃にはいなくなった。私たちになじみのある動物種の多くは、このカンブリア爆発の時期に初めて姿を現したのだ。

とはいえ、エディアカラ生物群の起源をたどれば、ミトコンドリアの登場にまでさかのぼることができる。そしてそれは、1回限りの偶然の出来事、つまり1個の単純な細胞が別の細胞に取り込まれたというアクシデントがなければ起こらなかった。そこで結論はこうだ。
単純な生命はほぼ必然的に誕生したものと思われるが、あなたとあなたの周りの人たちを含む複雑な生命の誕生は、信じがたいことだが、必然というわけではない。それはまさに、地球上の生命の奇跡なのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。

「ところが、これだけ科学技術が進歩して観察技術や実験方法も発達したのに、いまだに生命が"自然に"誕生した瞬間は一度も観察されていない。無機物から有機物ができることと、いのちが誕生することとの間には、非常に大きなギャップがある」

オパーリン仮説・・・原始地球においては、まず無機物からメタンなどの簡単な有機化合物が生成し、しだいにタンパク質など複雑な有機物となる。原始海洋中に溶けていたタンパク質はコアセルベートを形成し、やがて外界と独立して、周囲から物質を取り込んで反応したり、物質代謝を行うようになり、生命としての機能をもつようになったという仮説。1923年にはじめて発表された。

無機物から有機物を作ることはできても、命はまだ作られていないのだ。

「誰かが、意図をもってパズルを組み上げたのではないか。知性ある何かが関与しているのではないか。そう考えるのが、インテリジェント・デザイン説である」

話は変わるが、

「意識」は脳のネットワークのどこで生まれるか?

「意識」は脳領域同士が成す複雑なネットワークが担っていると考えられているものの、脳のネットワークのどの部分が意識を担うのかは明らかになっていない。

脳の中のある部位(扁桃体視床下部などの周辺)が司令塔となって、いろいろな部位から情報を取り出しているような気がする。

まあ、「宇宙誕生」に何者かが関わっているかはともかく、「生命誕生」には何者かは関わってはいないような気がする。