じじぃの「カオス・地球_139_2050年の世界・いま生きている世界・日本」

【日本人】賢い国ランキング1位!なぜ日本人はこれほど賢くなったのか?

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ZfAKREtvQ9g

長寿大国日本 53年連続で最多更新


【長寿大国日本】100歳以上の高齢者が9.2万人、53年連続で最多更新

2023/10/6 Yahoo!ニュース
9月15日、厚生労働省は「全国の100歳以上の高齢者が9万2139人に上り、53年連続で過去最多を更新した」と発表しました。この内容について、中路医師に伺いました。

これは53年連続で過去最多を更新した形です。男女の比率を見てみると、女性が8万1603人と全体の9割近くを占めていることもわかりました。人口10万人あたりの100歳以上の割合は73.74人でした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c3e7b820d96e133128232410411fe249c002da56

2050年の世界――見えない未来の考え方

【目次】
序章 2020年からの旅

第1章 わたしたちがいま生きている世界

第2章 人口動態――老いる世界と若い世界
第3章 資源と環境――世界経済の脱炭素化
第4章 貿易と金融――グローバル化は方向転換する
第5章 テクノロジーは進歩しつづける
第6章 政府、そして統治はどう変わっていくのか
第7章 アメリカ大陸
第8章 ヨーロッパ
第9章 アジア
第10章 アフリカ・中東
第11章 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋
第12章 この先の世界を形づくる大きなテーマ――不安、希望、判断

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『2050年の世界――見えない未来の考え方』

ヘイミシュ・マクレイ/著、遠藤真美/訳 日経BP 2023年発行

第1章 わたしたちがいま生きている世界 より

アジアの新興大国――中国とインド

日本と韓国・北朝鮮

日本

インド亜大陸の最大の課題が若さに対処することであるとしたら、日本は老いに対処することが最大の課題になる。
日本は地球上で最も高齢な社会であり、世界のどの国も経験していない領域に入っている。その意味では、日本は人類にとってフロンティア国家である。過去半世紀に日本はジェットコースターもような急激な変化を経験している。1950年代から1990年代はじめまでは世界で最も急速な経済成長をとげ、アメリカにつぐ世界2位の経済大国になった。1995年のGDPは為替レート換算値で5兆4500億ドルに達した(アメリカは7兆6600億ドル)。1人当たり国民所得アメリカを3分の1上回った。

ところがその後、成長が止まる。2018年にはGDPが23年前の水準を割り込み、日本の市民はアメリカ市民よりもずっと貧しくなった。アメリカ経済の覇権に挑むとの予測もあったが、日本は内向きになり、国民の生活を最優先に考えるようになった。日本社会はいまも秩序正しく、世界から尊敬を集めているが、一世代前の影響力はない。トヨタ自動車のようにグローバルリーダーでありつづけている日本企業もある。しかし、ソニー東芝パナソニックなどは、20年前のような優位を失っている。

これは悩ましい。なぜなら、世界には日本から学ぶことが山ほどあるからだ。

動かぬ事実を2つあげよう。日本は犯罪率が世界でいちばん低く、世界一の長寿国だ。さらに、人びとが支え合い、助け合って、課題を効率的に解決する関係があり、サービスの質が高く、都市は清潔だ。日本がいかに世界に類を見ない社会を築いているかがわかる。

だが、日本が世界に数えられることはもっとある。日本は高齢化する人口に立ち向かっている。世界のほかの国々も、やがてそうしなければならない日がくる。

朝鮮半島

北朝鮮と韓国は、経済・政治実験の両極端な例である。
北朝鮮は指令経済で、食糧難が深刻になっている。一方の韓国は、世界でもとくにエネルギッシュな市場経済である。経済運営の極端な成功例と失敗例はほかにもある。シンガポールは天然資源が乏しいというハンディを克服しているが、ベネズエラは石油という富を浪費している。しかし、東西ドイツ統一以降、1つの民族がイデオロギーの境界線で分断され、そのときにたまたまどちらの側にいたかで、これほどちがう結果になった例はほかにない。したがって、それがいつまでつづき、どのように統一へと収斂していくのかが、なによりも大きな問題になる。

これについて確かなことは言えない。いまはっきりしているのは、韓国人の能力と意欲が大きなサクセスストーリーを生み出した、ということだ。現代・起亜自動車は世界4位の自動車メーカーであり、サムスンは世界最大のスマホメーカーだ。この2つの産業に依存しすぎており、サービス産業が弱いという指摘はある。だが日本と同じく、中所得国の罠を回避しているのは疑問の余地がない。そして日本とちがって、1980年代と1990年代に金融バブルが発生し崩壊するという、最悪の事態を避けられた。ところが、日本と共通する特徴がもう1つあり、それも日本以上に極端な状況に陥っている。その特徴は少子化である。

世界銀行の推計によると、2019年の合計特殊出生率(1人の女性が一生のあいだに産む子どもの数の平均)は0.92と、世界で最も低かった。

意外かもしれないが、北朝鮮出生率は2弱とずっと高く、人口置換水準をさほど下回っていない。いったいなぜ、経済が成功している国の人が選ぶ子どもの数のほうが、貧困にあえぐ国の人よりもずっと少ないのかは謎である。しかし、なにか根本的な変化が起こらないかぎり、韓国の人口は縮小していき、増えていく高齢者に対処しなければいけなくなる。韓国が成功しているのはだれの目にも明らかだが、直面している課題は非常に大きい。