中国でキリスト教徒が弾圧を受けている
中国はなぜ、これほどキリスト教を恐れているのか
2021.3.24 クーリエ・ジャポン
中国でキリスト教徒が弾圧を受けている──このことはニュースにもなっているが、あまり注目されていない。教会を爆破され、聖書の解釈に口出しを受け、国からの経済的支援を理由に信仰を捨てさせられ、そして逮捕される背景には何があるのか。
https://courrier.jp/news/archives/238411/
『宗教が変えた世界史――ビフォーとアフターが一目でわかる』
祝田秀全/監修、かみゆ歴史編集部/編 朝日新聞出版 2023年発行
マルクスが「宗教はアヘン」と述べる
18世紀後半、イギリスで産業革命が起こると資本主義経済が発展し、資本家と労働者の貧富の差は拡大していきました。
そのため社会的な不平等をなくして富の公正な分配を目指す社会主義思想が誕生。ロシア革命を経て、1922年に世界初の社会主義国家ソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)が成立します。
社会主義の革命運動の屋台骨となった理念が、経済学者マルクスの理想でした(マルクス主義)。「共産主義の父」といわれるマルクスは、著書の中で、「宗教は民衆のアヘンである」と述べ、宗教に批判的な立場をとりました。この思想は社会主義・共産主義国家にも引き継がれていきます。
社会主義国で激しい宗教弾圧が発生
ソ連では、建国の父レーニンの後継者であるスターリンが主導権をにぎると、国家や経済の統制、さらに反対派への粛清を行います。最高指導者の座についたスターリンはマルクス主義から反宗教政策をとり、ロシア正教会を弾圧。救世主ハリストス大聖堂は爆破され、跡地は温水プールになりました。スターリンの死後、実権をにぎったフルシチョフも激しい宗教弾圧を実行します。聖職者を軒並み検挙し、ソ連時代に殺害された聖職者の数は約20万人にものぼるといわれています。
また、中華人民共和国を建国した毛沢東は、マルクスの影響から「宗教は毒である」と発言。文化大革命では徹底した宗教弾圧が断行されました。
マルクスは、宗教は厳しい現実を慰める鎮痛剤的な役割を果たし、人々が現実の不幸を改革するために決起することを防ぐと考え、宗教を批判するスタンスをとりました。ところが、社会主義・共産主義国家ではマルクスの宗教批判が宗教否定論のように曲解され、信者の自由が実際には保障されなかったのです。
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じじぃの日記。
中国人が中国人としての誇りを持つのは、約2000年前に成立した「秦王朝」、「漢王朝」の子孫であるということらしい。
漢王朝の頃 中国は、匈奴、鮮卑、羯、氏、羌と呼ばれる未開の国に取り囲まれていた。
これらの国の名前はいずれも野蛮・未開の地という意味が込められている。
中国が文明先進国になったのは漢族の功績であることが強調されていたのである。
中華人民共和国は1949年10月に成立した。
1972年、八達嶺長城(万里の長城)に登ったアメリカのニクソン大統領は、長城の雄大で壮観な景色を見渡して、 「偉大な民族だけが偉大な長城を築造出来る」と感慨を漏らした。
国家主席 習近平は2021年共産党結党100周年記念演説で語った。
「中国をいじめる外部勢力は鋼鉄の万里の長城に頭をぶつけ、血を流すことになるだろう」
習近平が外国の要人と会う時は、部屋の背景に巨大な万里の長城の絵が飾られていることが多い。
中国問題に詳しい女性ジャーナリストの本には、こんなことが書かれていた。
江沢民や胡錦濤のように外交に比較的明るい指導者なら通じたとしても、習近平の視野にあるのは国際社会ではなく、中国国内における自分の立場だけなのだ。
習近平は、中国で絶対的な支配者 毛沢東(もしくは始皇帝)に自分を重ねているのかもしれない。
習近平は今も宗教弾圧を続けている。