じじぃの「盗っ人・フグ毒はどこから来たのか?共生の雑学」

なぜ食べようと思ったのかフグ毒について【ゆっくり解説】

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=evpG70e6PfM

食物連鎖によるフグ毒の移動


フグは仲間から毒を融通されているらしい

ライフハッカー・ジャパン編集部
見て可愛い、食べて美味しい「フグ」。そしてフグといえば、気になる毒。
なんと日本大学生物資源科学部の海洋生物資源科学科、増殖環境学研究室によると、「フグの毒はフグの仲間で融通されている」ようです。
https://www.lifehacker.jp/article/161031gizmodo_mediagene/

『「利他」の生物学 適者生存を超える進化のドラマ』

鈴木正彦、末光隆志/著 中公新書 2023年発行

第3章 共生のルーツは「盗っ人」だった?――盗葉緑体と盗毒 より

動物のなかには、食べた者の一部分を消化・分解せず、それらの機能を残したままで、自分の生存に役立てているものがいます、このような事例は「盗(とう)」を接頭語につけて呼ばれています。

たとえば、ウミウシの「盗葉緑体」とは、摂食した葉緑体を体内に貯めて、光合成を行なうことです。ミノウミウシの「盗刺胞」とは刺胞動物を食べて、刺胞を取り込み、自分の防御用に使用することです。これは、槍を持った生物を食べて槍を自分のものにするようなものです。また繊毛虫が捕食した藻類の核を取り込み、そのまま利用することを「盗核」といいます。

「盗む」と聞くと、何か悪いことをしているように思えますが、そのような人間の価値観は生物の生存競争には通用しません。利用できるものは何でも利用するというのが生き残りの条件なのです。

フグ毒はどこから来たのか?

フグがフグ毒(テトロドトキシン)を持つことはよく知られています。当たると死ぬのでフグは「鉄砲」と呼ばれています。
フグの王様であるトラフグは、精巣、皮膚、筋肉は無毒ですが、卵巣、肝臓に強いフグ毒を持っています。磯釣りの困りものであるクサフグは、上に挙げた全ての部位にフグ毒を持っていますが、特に卵巣や肝臓には猛烈な毒、皮膚には強い毒を持っています。クサフグを釣り上げるとクサフグは自分を大きく見せるためにぷっと膨らみます。フグの胃は背腹軸に沿って瓢箪(ひょうたん)型をしており、腹側の胃の部分が膨脹嚢という袋状になっています。フグは海水中であれば海水を、大気中であれば空気を吸い込んで膨脹嚢を膨らませるのです。それだけならば問題ありませんが、クサフグは皮膚にフグ毒を持っているので、膨らむと同時に毒を放出します。海中ならば毒の放出は天敵からの捕食を免れる効果を持つでしょうが、釣り上げたクサフグを処理する釣り人の立場からすると、ただただ厄介な代物になります。

クサフグは初夏に決まった場所に集まって一斉に産卵します。クサフグの卵はフグ毒を持っているので、普通の魚の卵よりも捕食被害が少ないと思われます。
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実は、フグ毒を持つ海洋動物はたくさん存在します。それはツノヒラムシなどの扁形動物、ミドリヒモムシなどの紐形動物、体長が1センチメートル程度の動物プランクトンであるヤムシ類(毛顎動物)、ウモレオウギガニスベスベマンジュウガニなどの甲殻類などです。スベスベマンジュウガニについては、語呂が面白いので「恋のスベスベマンジュウガニ」という歌が、以前NHKみんなのうた」で放送されたことがあります。安易な接触を防ぐためか、放送終了後、これが毒ガニであるというアナウンスが流されていました。

さらに巻貝では、アラレガイやハナムシロガイなどの小型巻貝や、ボウシュウボラなどの大型肉食性巻貝、ヒョウモンダコなどの頭足類、モミジガイやトゲモミジガイという名前のヒトデ類、ツムギハゼ、アオブダイナンヨウブダイなどの様々な魚類がフグ毒を持っています。

これらのフグ毒を持つ動物は、いずれもフグ毒で死にません。このようにフグ毒を保持する動物が広範囲であることは、食物連鎖でフグ毒が盗毒として蓄積されていることを意味しています。実際に、ボウシュウボラがトゲモミジガイを食べたり、フグがハナムシロガイを食べたりすることが確認されています。

最初にフグ毒を産生するのは、ビブリオ属などの海洋細菌です。また、フグ毒を産出するこの細菌は、魚介類の腸内に共生したり、体表に付着したりします。
共生の観点で見ると、これらの細菌は宿主にフグ毒を提供し、宿主から快適な生息環境を提供してもらっているように見えます。

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どうでもいい、じじぃの日記。

フグは仲間から毒を融通されているらしい。

「「盗む」と聞くと、何か悪いことをしているように思えますが、そのような人間の価値観は生物の生存競争には通用しません。利用できるものは何でも利用するというのが生き残りの条件なのです」

これらのフグ毒を持つ動物は、いずれもフグ毒で死にません。このようにフグ毒を保持する動物が広範囲であることは、食物連鎖でフグ毒が盗毒として蓄積されていることを意味しています。

   ↓ (人間世界に当てはめると)

これらの盗みを持つ人間は、いずれも盗みで死にません。このように盗みを保持する人間が広範囲であることは、現代社会で盗みが盗毒として蓄積されていることを意味しています。

私は今まで生きてきて、あまり人に役に立つことをしてきませんでした。

まあ、「盗っ人」人生のような感じです。

トホホのホ。