じじぃの「科学夜話・社会性アメーバ―・粘菌が人類を救う?面白い雑学」

【“歴史に呼ばれた男”立花隆の遺言】報道1930 まとめ21/6/28放送

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5Sw-sJbpaBk

粘菌


脳も神経もないのに…不思議な生き物「粘菌」の“情報処理能力”がスゴかった…!(サイエンスZERO

2022.11.14 現代ビジネス
●粘菌がコンピューターになる!?
粘菌の特性に注目して、新型のコンピューターの開発をしようという研究もあります。
ベンチャー企業代表の青野真士さんは、粘菌がエサを求めて足を伸ばし続けるということと、光を当てられると嫌がって体を縮めて避けようとすることの2つの特性に注目して、コンピューターの開発に挑戦しました。
https://gendai.media/articles/-/102159?page=5

『進化を超える進化――サピエンスに人類を超越させた4つの秘密』

ガイア・ヴィンス/著、野中香方子/訳 文藝春秋 2022年発行

第4部 時間 より

第14章 ホム二――超協力的超個体として生物種を超えた集合性人類へ

集合性人類

都市で暮らす人々は、豊かな資源を利用できるにもかかわらず、あるいはむしろそのせいで、自発的に少子化に向かっている。今日ロンドンで生まれた赤ちゃんは、これまでのどの時代の赤ちゃんよりも、大人になるまで生きる可能性が高く、おそらくは1世紀生きるだろう。その子は、最大かつ最も緊密につながった人間集団から学ぶことができ、人間が長年にわたって築いてきた認知と技術のツールボックスを利用でいる。したがって、識字能力、車輪、ばね、てこ、分数、進化、経済、民主主義、感染症対策、遠近法等々に通じているだろう。このツールボックスの存在は、現代の人間は過去のどの時代の人間よりずっと効率よく問題を解決できることを意味する。この数十年間で人間の活動の「グレート・アクセラレーション(大加速)」が起こり、人口増加、グローバリゼーション、技術革新が急速に進んでいる。

本書では、遺伝子、環境、文化という3つの進化を通して、人間が常に自らを作り変えてきたこと、そして、人間がいかにして自らの運命を変えられる比類ない種になったかを述べてきた。今や、わたしたち全員が全く例外的なものに変わろうとしている。人間は超生物になりつつある。これをホモ・オムニス(集合性人類)、略してホムニと呼ぼう。

ホムニを理解するために、土の中に入って、アメーバ―様の単細胞生物「粘菌」を見てみよう。
粘菌は約6億年前に誕生し、南極大陸から北極まで、世界中の土壌に生息している。そのライフサイクルの大半を通じて、普通のアメーバ―のような平凡な生活を送るが、時には数千個が集まって1つの個体になり、自ら出した粘着物ですっぽり包まれ、這ったり、ゆっくり動いたり、脈動したり、蝕手を伸ばしたりする。迷路を通り抜けることさええできる。科学者はこれらの粘菌を「社会性アメーバ―」と呼ぶが、それは個々の粘菌が共通の目的のために団結し、時には自分を犠牲にすることもあるからだ。粘菌は土中の食べ物が不足すると、合体して巻きひげ状になり、光に向かって這い上がっていく。一部の粘菌は死んで自分の体を固いセルロースにして、地上に茎を作る。残りの粘菌はその茎を上り、てっぺんで小さな球状の塊になり、通りすがりの動物にくっついて、新たな土壌へと運ばれていく。

人間の神経細胞ニューロン)は、独立したり動いたりはできないが、この粘菌に少し似ている。個々のニューロンは感覚を持たないが、1000億個がネットワークを作ると、部分の総和をはるかに超えたものになる。思考、人格、行動の種がどのように蒔かれて、このネットワークに根づくのか、また、ニューロンがどのように組織化されてそのプロセスを推し進めるのかはまだ解明されていないが、ニューロンという単純な要素からどういうわけか意識が生まれる。ホムニの集団脳の思考力と創造力と社会性は、文化遺産や知的遺産を残した過去の人々と、コンピュータープログラムなどの技術のイノベーションによる人工頭脳を含む、数十億の人々の脳がネットワークで結ばれ、会話しながら蓄積してきた成果と見なせるだろう。
    ・
進化の観点から言えば、生物の目標は遺伝子を永続させることだ。人間はそのための文化的な方法を考え出し、地球上のすべての生物を支配するに至った。しかし、人間の文化的目標である「自己決定」は、生物としての目標をしのいだ。今やわたしたちは、遺伝子を選択し、誰が生きて誰が死ぬかを決めることができ、さらには人間という種全体を消す力さえ持っている。人間が生き残るためには、文化進化は、グループに働きかける環境から、地球規模の集団、すなわちホムニに働きかけるという段階に進まなければならないだろう。

おそらく、人間が地球上の種としての自覚を高めていくために心に留め置くべき、人新世最大の教訓は、文化進化のルールは生物学的進化にも適用される、ということだ。つまり生態系の多様性と複雑さを維持するには、種の個体数やつながりを維持しなければならないのだ。ホムニのネットワークが大きくなると、技術や文化は複雑かつ多様になり、その見返りとしてホムニは利益を得るが、そのためにますます地球を犠牲にすることになる。

                  • -

どうでもいい、じじぃの日記。

2021年4月、「知の巨人」と呼ばれた立花隆さんが亡くなった。

「人間とはなにか」を生涯問い続けた立花さんだった。

人類の知は今後相互に影響し合い、さらに複雑化。
個々の人の意識がくもの巣のように絡み合います。
それにより人類全体が より高次の意識を持ち次のステージに立つと、立花さんは書いていた。

先日、ガイア・ヴィンス著『進化を超える進化』を読んだ。

こんなことを書いていた。

「今や、わたしたち全員が全く例外的なものに変わろうとしている。人間は超生物になりつつある。これをホモ・オムニス(集合性人類)、略してホムニと呼ぼう」

やがて人類は「超人類」へと進化していくのだとか。

「ホムニを理解するために、土の中に入って、アメーバ―様の単細胞生物「粘菌」を見てみよう」

「科学者はこれらの粘菌を「社会性アメーバ―」と呼ぶが、それは個々の粘菌が共通の目的のために団結し、時には自分を犠牲にすることもあるからだ」

これからの人類にとって参考になるのが、「粘菌」だという。

粘菌って、単細胞アメーバなんですよね。

私より賢そう。
トホホのホ。 (^^::