映画『オデッセイ』予告編
映画『オデッセイ』
『そろそろタイムマシンで未来へ行けますか?』
齊田興哉/著 飛鳥新社 2023年発行
Q 『パッセンジャー』のように人工冬眠でずっと生きつづけることはできますか?
A ホント 火星移住のために人工冬眠の研究がつづけられています。
映画『パッセンジャー』は、宇宙移民のための超大型宇宙船内で5000人が人工冬眠中、まだ目的地まで90年もかかるのにひとり目を覚ましてしまう主人公ジムの葛藤を描いた作品です。
本来は冬眠しない人間が冬眠したほうがいいと考えられるケースがあります。それは、たとえば火星旅行です。
実は、「火星移住計画」が現在イーロン・マスク氏らによって進められています。人々を火星に住まわせて最終的には100万人以上が暮らせるようにするのが目的のようです。
しかし、現在のテクノロジーでは火星へ到達するのに180日ほどかかります。宇宙船という狭い空間で180日間も生活するとなると、その分の水や食糧を準備しなければならず、宇宙テクノロジー上無理があるわけです。
そこで、専門家は「人間も人工的に冬眠させたらどう?」と考えました。
では、この「人工冬眠」はどのようなものでしょうか?
まだ、コンセプト設計の段階ですが、大人ひとりが入れる棺桶サイズのカプセルに寝ころがったり、睡眠した状態で180日過ごすというもの。そして、寝ている人間の体温を35℃以下にして、人の代謝を極限に抑え、細胞の劣化のスピードを遅らせるのです。
栄養摂取は点滴で補います。
気になるのは、うんちやおしっこですね。
でも、これもちゃんと肛門などに機器を装着してカプセルがうまく処理してくれる設計になっています。
そして火星に就く頃には目が覚めるという具合です。
うーん、ちょっと乗ってみたいかも?
人工冬眠を利用すれば100年後に行ける?
現在は、人間と同じく冬眠しないマウスでの人工冬眠の実験が進んでいます。
筑波大学と理化学研究所の研究チームは、マウスの脳に「Q神経」という神経回路を発見しました。
このQ神経を興奮させると、マウスは体温や代謝が数日の間、著しく低下することがわかったのです。
2020年、マウスを人工的に冬眠させることに成功しました。
これで、人間でも冬眠へと誘導できる可能性が高まりましたが、まだハードルは高いのが現状です。人間を含めたほ乳類の多くは、体温を37℃前後に保とうとするからです。
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どうでもいい、じじぃの日記。
「ホント 火星移住のために人工冬眠の研究がつづけられています」
2017年9月、テレビ朝日 「池上彰のニュースそうだったのか!!」を観た。
緊張の続く北朝鮮問題。そのカギを握るのは、やっぱりアメリカ。そんな今だからこそ知っておきたい、アメリカを池上彰が徹底解説!
「映画の都であるということで、映画に登場する敵役、悪役からわかる世界情勢に着目する。第二次世界大戦の1942年『カサブランカ』ではドイツが悪役として登場、娯楽映画ながらアメリカ政府の思いや方針がにじみ出る。東西冷戦時代の1885年『ロッキー4』は共産主義が敵役で、ソ連人ボクサーとの戦いが描かれるが、ゴルバチョフ書記長が就任したころでありその微妙な情勢がラストシーンにも現れている。ストーリーロケ地、脇役を見てもアメリカがどこに力を入れているというのがわかる。例えば『オデッセイ』。火星に1人取り残されたアメリカ人宇宙飛行士のサバイバルを描くSF映画。主人公の救出に一役買っているのが、実はあの国。ひと昔前のハリウッド映画で中国人っていうと、なんとなく滑稽なバカにするような対象だったんですけど、最近は中国人をヒーローとして描くんです。中国はマーケットとして大変なものですから、ハリウッドにしてみれば、中国でヒットするかどうかっていうことになると中国人がヒーローになりつつあるんです」
地球から火星への有人飛行は、片道6ヵ月要するとして往復では1年以上要するとみられている。
中国は、2030年までにアメリカを抜いて世界最大の経済大国(GDP)になると、予想されている。
中国では、人間を2週間 低体温状態に置いたとの実験記録がある。
2021年5月、中国の無人探査機「天問1号」が火星への着陸に成功した。
映画『オデッセイ』の世界が現実味を帯びてきたのかなあ。 (^^;;
映画は、2035年に火星への有人探査を想定した作品となっています。