じじぃの「爬虫類脳・なぜ小脳には意識が宿らないか?禁断の進化史」

小脳の機能をわかりやすく解説】PT OT 国家試験 臨床実習

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=qTp75DyAvic

小脳


ふらつき(運動失調)

日吉台病院
運動失調とは「運動麻痺がないにもかかわらず、筋が協調的に動かないための円滑に姿勢保持や運動・動作ができない状態」とされています。
●小脳出血
原因と特徴
最も多い原因は高血圧です。
他の原因として、生まれつき血管の弱い部分をもつ人、血管の奇形の人(脳動静脈奇形、海綿状血管奇形)、弱い血管が作られてしまう病気の人(もやもや病)や、血液が固まりにくくなる抗血小板剤や抗凝固剤を飲んでいる人は出血をおこしやすくなります。
脳出血は全部の脳出血のなかで5~10%を占め、50歳以上の中年~高齢者の男性に多くみられます。
https://www.hiyoshidai-hsp.com/stagger/

『禁断の進化史 人類は本当に「賢い」のか』

更科功/著 NHK出版新書 2022年発行

第2部 進化にとって意識とは何か より

第11章 ヒトと機械の違い

なぜ小脳には意識が宿らないか

以前に述べたように、小脳がなくても意識にはほとんど影響がない。小脳には大脳よりも多くのニューロンが含まれているのに、なぜ意識に関係ないのだろうか?

なにしろ、生まれつき小脳がない人のなかには、それと気づかずに暮らしている人もいるらしい。何らかの理由で脳をスキャンしたときに、たまたま小脳がないことがわかったという人もいる。そういう人は、運動が苦手だったり言語の習得が遅かったりするようだが、意識や知能についてはとくに変わったことはないようだ。

それは、小脳のニューロンの統合性が低いからだと考えられる。小脳は、たくさんの独立した部分した部分(モジュール)からできており、モジュール同士は基本的につながっていない。感覚器などから小脳に信号が入力すると、その信号はあるモジュールのなかで処理されて、結果はすみやかに小脳から出力される。そのあいだ、他のモジュールは関与しないのだ。

しかし、そのおかげで、小脳はすばらしい速さと正確さで信号を処理できる。仮に、モジュールのあいだで情報がやり取りされれば、その分時間もかかるし、エラーが起きる可能性も高くなるので、正確さも低くなるだろう。しかし、モジュールごとに独立していれば、信号の処理を無駄なく効率的に行うことができる。そして、体の動きなどを、すばやく正確に調整できるのである。

小脳は複雑な組織ではあるが、大脳のように、無数の選択肢を持つ1つのシステムではない。選択肢の少ないシステムが無数に集まったものである。そのため、小脳には意識が宿らないだろう。

ちなみに、大脳の左半球と右半球は脳梁(のうりょう)によって結合されている。2億本ものニューロンの軸索から成る脳梁で、かなり密接につながっているので、大脳は1つのシステムとして機能している。いっぽう小脳には、脳梁のようなものがない。小脳の左右の半球は、大脳のようにはつながっていないのだ。

したがって、もしも小脳に意識が宿ったら、それは右半球と左半球に分かれて宿ることになるだろう。そうすると、意識が2つになってしまう。いや、大脳に宿っている意識も加えれば、3つになってしまう。それではいろいろと不便なので、小脳が意識に関与していなくてよかったと言うべきかもしれない。

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どうでもいい、じじぃの日記。

赤ん坊が生まれるまでにたどる道筋を描いた本を見ることがある。

胎児の脳を、ダーウィンの進化論からみると、ある程度説明がつくのだという。
第1段階 爬虫類脳 脳幹・小脳・大脳基底核
第2段階 哺乳類脳 大脳辺縁系(海馬・扁桃核視床
第3段階 人間の脳 新皮質(前頭葉前頭前皮質

これらの脳が進化の段階で、古い脳(爬虫類脳)の上に新しい脳が包み込んでいくような形になっている。
ラットでは新皮質がつるつるだが、ヒトではきわめて複雑に入り込んだ形で、莫大な表面積の組織を頭蓋に詰め込めるようになっている。

やっぱり、進化の頂点に立つのは人間なのかなあ、と思ってしまう。

「以前に述べたように、小脳がなくても意識にはほとんど影響がない。小脳には大脳よりも多くのニューロンが含まれているのに、なぜ意識に関係ないのだろうか?」

若いうちは、ほとんど「小脳」の存在を意識することがない。
年取ってからの立位・歩行時のふらつきは、「小脳」の障害で起こる症状なのだそうです。

トホホのホ。