じじぃの「未解決ファイル_315_液体水素車」

超スピード開発! 液体水素エンジン搭載のカローラがレースデビューへ。 GR カローラ 液体水素エンジン 新技術速報 by 島下泰久 × 難波賢二

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Wsx1HM671Ac

液体水素を燃料とする「水素エンジンカローラ


トヨタの液体水素エンジンは5月の富士24時間レースへ、より安全な車両開発で:脱炭素

2023年03月20日 MONOist
液体水素を燃料とする「水素エンジンカローラ」は第1戦の鈴鹿大会を欠場したが、富士24時間レース(2023年5月26~28日)の出場に向けて引き続き開発を進める。
カーボンニュートラル燃料を使用する「GR86」や、ガソリンを使用する同モデルからなる3台体制で臨む。
モータースポーツを通して、水素やカーボンニュートラル燃料のサプライチェーン構築やクルマで使う選択肢を広げる取り組みを加速させる。
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2303/20/news070.html

日本経済新聞』 2023年5月21日発行

26~28日 液体水素車でレース初参戦 より

トヨタ、市販へ「5合目」

トヨタ自動車は26~28日に富士スピードウェイ静岡県小山町)で開かれる24時間耐久レースに、液体水素を燃料とするエンジン車で初参戦する方針だ。
3月の鈴鹿サーキット三重県鈴鹿市)でのレースに投入予定だったが、直前のテスト走行時に発火し、復旧が間に合わず欠場していた。過酷な環境で課題を洗い出し、水素エンジン車の市販につなげる。

トヨタは、2021年から水素エンジンを搭載したカローラでレースに出場してきたが、23年に燃料を従来の気体水素から液体水素に切り換えた。水素はマイナス253度で液体化すると、体積が気体時の800分の1になる。より多くの水素を車両に搭載できるため、航続距離を大幅に伸びることができる。

液体水素は充填や貯蔵の際にも超低温に保つ必要がある。そのため低温でも機能する燃料ポンプを開発し、燃料タンクや配管は魔法瓶のような構造にして外気温を遮断した。今回のレースでは、満充填からの走行距離は1分半とする目標を掲げている。
レースには、カーボンニュートラル燃料やガソリンを使用するエンジン車も投入する予定だ。

液体水素エンジン車は、3月18日~19日に鈴鹿サーキットで開かれた耐久レースで活用する予定だったが、テスト走行中の水素漏れで車両火災が発生したことで欠場を余儀なくされた。車両の振動によってエンジン付近の配管結合部が弛み、水素が漏れて引火したという。センサーが漏れを検知して水素供給を止めたため、大きな延焼はなく、けが人も発生しなかった。

トヨタは走行環境が過酷なレースを「実験場」と位置付ける。課題の洗い出しと改善を繰り返し、開発スピードを速めることを目指している。水素エンジン車は将来的には市販化する方針で、22年9月には社内で専門チームを立ち上げた。市販化までの道のりは登山に例えると「5合目」だといい、今後は燃料タンクの小型化や実証評価に取り組む予定だ。

燃料電池車(FCV)の「MIRAI(ミライ)」が、水素と酸素の化学反応により起こった電気でモーターを回すのに対し、水素エンジン車はガソリンの代わりに水素を燃焼させて走る。
ともに走行時に二酸化炭素(CO2)は発生しないが、水素エンジン車は内輪機関ならではの音や振動がある。ガソリン車よりアクセルを踏み込んだ際の反応も良いとされる。

また水素エンジン車の基本構造はガソリン車とほぼ同じで、既存の部品や技術を応用することにより、FCVより安価に製造できる可能性がある。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、FCVなどの環境車を幅広くそろえる「マルチバスウェイ(全方位)戦略」を掲げる中、水素エンジン車も選択肢の1つとしたい考えだ。

トヨタは水素社会の実現に向けた「仲間づくり」にも力を入れており、佐藤恒治社長は「産業や国を超えたパートナーの皆さまと一緒に、水素を使う領域の拡大を進めていく」と語る。
水素を「作る」「運ぶ」「使う」というサプライチェーン(供給網)を構築するために連携した企業・自治体は、レース初参加時の8から39にまで増加した。

川崎重工業とJパワー、岩谷産業は、オーストラリアで石炭から水素を製造して日本に輸送するプロジェクトを進めており、実際にレースでも使用した。ヤマハ発動機などとは、二輪車向け水素エンジンの共同研究について検討を始めている。
水素はコストやインフラ面で課題も多いが、業界を超えた連携を深めることで、普及を後押しする。

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どうでもいい、じじぃの日記。

電気自動車(EV)電池の主原料のリチウムの価格が今年になって下落している。
また、リチウムの産出国がオーストラリア、チリ、中国などに偏在していたが、今年の3月、インド政府はカシミール地方で推定590万トン規模のリチウム鉱床を発見したと発表した。

この状態から今後、自動車のEV化に拍車がかかるのではないかと言われようになった。

そんななか、2022年6月、トヨタが水素エンジン車を市販化する意向を明かした。
トヨタは今年の5月26~28日に富士スピードウェイで開かれる24時間耐久レースに、液体水素を燃料とするエンジン車で初参戦する。

水素エンジンは原理的に二酸化炭素(CO2)を排出しないが、大気中の窒素から燃焼時に窒素酸化物(NOx)を排出する。これが、市販化に向けての大きな課題の1つだ。

液体水素は難易度高い

加えて、水素エンジンの市販化における重要な課題が、トヨタが6合目に設定した「タンクの小型化」だ。
水素タンクの小型化や航続距離の延長を狙って液体水素システムの搭載を考えているのであれば、水素ステーションの設置などで市販化は難しい。

まあ、もうすぐ行われる富士スピードウェイ24時間耐久レースが楽しみだ。