じじぃの「南米パラグアイの大統領選・台湾・関係維持に安堵!日本経済新聞」

パラグアイ大統領選 台湾との国交維持の与党候補が勝利(2023年5月1日)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=1CnEQ-p48lA

パラグアイ大統領選、与党ペニャ氏が勝利…台湾との外交関係維持へ


第Ⅱ-3-3-1-3図 世界各国の最大輸入相手国2000年から2017年の変化


中国市場を求める「緑の黄金」 農業国パラグアイ、米中対立の渦中

2023/4/27 毎日新聞
広大な大地のはるか先まで、緑一色の大豆畑が広がっていた。南米ブラジルと国境を接するパラグアイ東部ペドロ・フアン・カバジェロ。「面積は680ヘクタールで、収穫量は2400トンを軽く超えるよ」。ファビアン・ダバロスさん(41)が、畑を見渡しながら言った。収穫された大豆は家畜用の飼料などとして、隣国ウルグアイやアルゼンチンを経由して、欧米に輸出している。
「緑の黄金」。日本人移住者が1950年代に栽培したのが始まりとされる大豆は、今ではパラグアイでこう呼ばれる。穀物類の有力業界団体「パラグアイ穀物・油糧作物輸出業者協会(CAPECO)」によると、2022年の大豆の輸出量は世界6位。農業国であるパラグアイの経済をけん引する。ダバロスさんは言う。「良い買い手がいるなら、もっと畑を拡大したい」

パラグアイにとって、米国は政府開発援助(ODA)の主要国の一つで、貿易額でも上位に名を連ねる。台湾と断交して中国との関係を強化することは、対米関係を難しくするリスクを伴う。パラグアイ政治の分析などを行うシンクタンク「民主主義発展研究所(DENDE)」のアルベルト・アコスタ所長は今回の大統領選についてこう指摘する。
パラグアイは今、激しさを増す米中の対立に巻き込まれており、次期政権には外交面で重い課題がのしかかる」
https://mainichi.jp/articles/20230427/k00/00m/030/266000c

第3節 中国の対外貿易投資に関する分析

通商白書2018年版(METI/経済産業省
世界各国にとっての貿易相手国としての中国の存在感の増大についてみていく。

まず、世界各国にとっての最大の輸入相手国について見てみると、2000年には地理的に近接する国が多く、欧州は英国等の一部の国々を除きドイツ、アジアは日本、北米及び中南米は米国が主要な最大の輸入相手国となっていた。
しかし、2017年には、カナダ、メキシコ、中南米の一部諸国及び欧州諸国を除き、中国を最大の輸入相手国とする国・地域の数が増加し、世界の約30%(189ヵ国・地域のうち57ヵ国・地域)と最大を占め、第2位で約15%(同28ヵ国・地域)の米国、第3位で約13%(同24ヵ国・地域)のドイツを大幅に上回っている。
また、カナダ、メキシコ及び欧州諸国は、それぞれの域内の中心的工業国である米国やドイツからの輸入が最大であるが、米国は中国が最大の輸入相手国に、ドイツはオランダに次ぐ第2位の輸入相手国が中国となっている(第Ⅱ-3-3-1-3図)。
https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2018/2018honbun/i2330000.html

How China Overtook the U.S. as the World’s Major Trading Partner

January 22, 2020
●Trading Places: A Global Shift
The results are stark: before 2000, the U.S. was at the helm of global trade, as over 80% of countries traded with the U.S. more than they did with China. By 2018, that number had dropped sharply to just 30%, as China swiftly took top position in 128 of 190 countries.
https://www.visualcapitalist.com/china-u-s-worlds-trading-partner/

日本経済新聞』 2023年5月2日発行

パラグアイ大統領選、与党勝利 台湾、関係維持に安堵 より

南米パラグアイの次期大統領に、与党コロラド党のサンティアゴ・ペニャ元財務相(44)が当選した。南米で唯一の台湾との外交関係は当面は維持される見通し。ただ、輸出市場を求める農牧畜業界は中国との関係構築を求めている。台湾にはひとまず安堵の結果となったが「断交ドミノ」への懸念はくすぶる。

「過度の貧困や失業などの社会問題に取り組んでいく」。ペニャ氏は4月30日夜、当選を確実にした後に支持者を前に演説した。8月に就任し、任期は5年となる。

演説では外交関係には言及しなかったが、選挙期間中は台湾との関係維持の重要性を語ってきた。「民主主義(という共通)の価値は中国と外交関係を結んで輸出よりも重要だ」と主張している。

台湾はペニャ氏の勝利を歓迎した。蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は1日「心から祝福する。ペニャ氏の下で友好関係が深まることを期待する」とのコメントを発表し、時期政権との連携を強調した。
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現職のアブド・ベニテス大統領は2月に台湾を訪問したばかりだ。「協力関係強化のために努力し続ける」と述べ、外交関係の維持を確認していた。台湾は2022年11月にはパラグアイ産の豚肉の輸入を解禁するなど、つなぎ留めに腐心してきた成果がいったんは報われた形だ。

ただ台湾との関係が今後も万全だとは言い切れない。経済界には牛肉や大豆の輸出を広げるために、中国との外交関係を求める声が強いからだ。パラグアイの輸入では中国は約3割を占める一方で、輸出はほとんどない。台湾も全体の2%強にとどまり、主要取引先とはいえないのが現状だ。

有力畜産団体であるパラグアイ農村協会(ARP)のペドロ・ガリ会長は中国との国交を強く求めている。食肉輸出には検疫が必要になるため、国交がないと輸出は不可能だ。「近隣の競合国であるアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイの場合、牛肉輸出に占める中国向けの比率は5~7割に達している」と不満を示している。

パラグアイでは新型コロナウイルスの感染拡大期の21年に、アラブ首長連邦(UAE)にあたる中国医薬集団(シノファーム)子会社が、パラグアイへのワクチン供給契約を一方的に破棄したことがあった。国内でのワクチン確保が十分には進まず、現政権は批判を受けた。

台湾で16年に蔡政権が発足してからの9ヵ国が外交関係を断絶した。中南米ではパナマドミニカ共和国エルサルバドルニカラグアホンジュラスが切り替えを選んだ。

グアテマラのジャマテイ大統領は4月に台湾を訪れ、蔡氏との会談で関係の維持を確認した。ただ6月に予定される大統領選で、後継の与党候補は苦戦している。上位にいる野党候補の外交姿勢は明確ではないが、仮に政権交代となれば、台湾にとって断交リスクとなる可能性がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0117U0R00C23A5000000/

どうでもいい、じじぃの日記。

パラグアイは、南米で唯一台湾との外交関係を結んでいる国だ。

●通商白書から。
世界各国にとっての貿易相手国としての中国の存在感の増大についてみていく。

まず、世界各国にとっての最大の輸入相手国について見てみると、2000年には米国が主要な最大の輸入相手国となっていた。
しかし、2017年には中国を最大の輸入相手国とする国・地域の数が増加し、世界の約30%(189ヵ国・地域のうち57ヵ国・地域)と最大を占めるようになった。
   
2023年では、中国を最大の輸入相手国とする国・地域の数は35%くらいになっているのだろうか。

そんななか、パラグアイ大統領選では台湾関係を重視する政党が勝利した。
中国による台湾侵攻で、自由や民主主義が無くなるのではと怯える台湾と違って、中国と遠く離れたパラグアイは関係が深くなったとしても、自由や民主主義が無くなるわけではない。

台湾と断交して、中国と国交を結べば、経済的には豊かになると思うのだが。
(中国と外交関係を結んだほうが、インフラ投資を受けられるメリットがある)

なぜ、パラグアイの人たちは台湾寄りの政党を選んだのか、不思議だ。

ついでに、
日本人移住者が1950年代に栽培したのが始まりとされる大豆は、2022年の大豆の輸出量は世界6位。農業国であるパラグアイの経済をけん引している。
だそうである。