じじぃの「陰謀論・QAnon・実は信仰に近い固い信念がある?キリンに雷が落ちてどうする」

熱狂的なトランプ派の陰謀論集団「Qアノン」が勢力急拡大 米大統領選にも影響!?(2020年9月11日)

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MVC4v_6PT-Y

Conspiracy theory group appears at Trump rally


カスタマーレビュー 内藤陽介 「みんな大好き陰謀論Amazon

ユダヤ教ユダヤ人の陰謀論に対する反論の書です。
ユダヤ人は中世以降、欧米、東欧、ロシア、中東で差別、迫害の受難が絶えません。
ナチスドイツの600万人に及ぶホロコーストは現代も中東、欧米の政治に様々に複雑な影響を与え続けています。

ユダヤ人による陰謀論はいくつかあります。
ユダヤ人は陰謀により国際金融を支配している。
ブレグジットロスチャイルドの陰謀だ。
アメリカのFRBユダヤ人金融機関が握っている。
共産主義ソ連ユダヤ人が作った。
コミンテルンユダヤ人による世界支配の手段だ。

著者はこれらの陰謀説を歴史的事実を踏まえて論破していきいます。
悪意のある俗説だとする説明は説得力があります。
私には、納得できる部分もありますが、そうでない部分も感じました。

聖書の時代からユダヤ人は排斥され社会的異物として排除されてきた歴史がります。
広く信じられている理由としてユダヤ人はイエス・キリストを殺した張本人だと言う説です。

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『キリンに雷が落ちてどうする 少し考える日々』

品田遊/著 朝日新聞出版 2022年発行

陰謀 より

世の中にはいろいろな陰謀を信じている人がいる。「菅義偉は鏡に映らない」と主張している人もいる。最近は一部で「世界線の移動」説が流行しているらしい。

マンデラ効果」という言葉がある。間違っているはずの知識をなぜか不特定多数が当たり前のように持っているような現象を指す。たとえば「ピカチュウのしっぽの先は黒かった気がする」とか「小林亜星はもう死んでいるような気がする」とか。
マンデラ効果という名前も「ネルソン・マンデラは1980年代に亡くなっている」という誤った記憶を持っていた人がたくさんいたことに由来する。

こういった食い違いについて、「実際に」世界の構造が描き替えられているのだと解釈する人たちが現れた。つまり、本当にピカチュウのしっぽは黒かったのだが、なんらかの力によって過去が塗り替えられ、ピカチュウのしっぽが黄色い世界になったのだ。

なぜそれに気づくことがでいるのかは謎だが、すごいコペルニクス的転回だ。この考え方が適用するならば、原理的に「勘違い」というものはなくなる。常に自分の直感が正しくて、世界のほうが追随してくる、という無敵の発想。

世界がしょっちゅう書き換えられているなんて、哲学的な思考実験みたいでちょっと面白い。バートランド・ラッセルという哲学者は「世界5分間仮説」という思考実験を発想した。この世界はたった5分前に神が創造したもので、それ以前の歴史がその瞬間にできたのだとしても矛盾はしない、というものだった。だが、たとえば毎秒、毎分、世界がまったく別のものに創造し直されている可能性だってあるわけだ。仮に世界がそういう仕組みであったとしても私たちはそれに気づくことがないし、世界に矛盾が生じてしまうわけでもない。論理的にはマンデラ効果もありうる。

しかしやはり、こういった陰謀論は軒並みつまらない。いや話題としてはおもしろいが、基本的な部分では全くおもしろくない。

「ありうる」ということと「ある」ということの間には大きな隔たりがある。単にありうるということから「実際にあるんじゃないか」と発想するばかりかそれを「主張」する人には懐疑のセンスがない。

「ありうる」とはあくまで懐疑なのだ。陰謀論者は世間的な常識に反したことを言うから柔軟な思考の持ち主に見えるが、「こうあってほしい」という願いが世間的な都合に反しているため、たまたま懐疑論風の主張に結実しているだけだったりする。「常識を疑おう」と言いつつ、実は信仰といってもいいほど固い信念がある。

私も「世界は作り変えられているかもしれない」と考えることがある。しかし、それは「世界や過去は堅牢で揺らがない」という通念の反例を想定しているだけで、実際はどうであるかはどうでもいいのだ。

世界はどのような形でもありうる、本当はどんなふうになっているのか、それはさっぱりわからない。不安だ。宙に浮いたみたいで落ち着かない。この落ち着かない感覚だけが、わつぃがずっと抱える恐怖や孤独を癒してくれる唯一のものであることは否定できない。
哲学と呼ばれるものに興味をもつ人の多くは、いわゆる「真実」というものの絶対性に対して、根深いところで拒絶感を抱いている。にもかかわらずその「真実性」にしか縋(すが)れないという錯覚がある。そして皮肉なことに、たいていの書店で陰謀論と哲学の棚は隣り合っている。

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どうでもいい、じじぃの日記。

品田遊著『キリンに雷が落ちてどうする 少し考える日々』という本に、「陰謀論」というエッセイが書かれていた。

陰謀論」といえば、Mr.都市伝説 関暁夫氏。

アメリカのFRBユダヤ人金融機関が握っている
1935年に採用されたアメリカ合衆国の1ドル紙幣。国章の裏面がデザインとして使われている。
ラテン語で、右の白頭鷲の下部に「多くのものから一つに」、左の未完成のピラミッドの上部に「神は我々の企てを支持される」、下部に「時代の新しい秩序」とローマ数字で「MDCCLXXVI」(1776)と書かれている。
フリーメイソン陰謀論者やそれにまつわる都市伝説では、三角形に目を配したプロビデンスの目はフリーメイソンの象徴とされる。
FRBは、ロスチャイルドを中心にするユダヤ国際金融支資本家によって作られたものである。

●最近の「陰謀論」では「Qアノン」
アメリカでは最近、陰謀論でトランプ政権を擁護する「Q」とその支持者「QAnon(Qアノン)」に注目が集まっています。ここ数ヵ月というもの、トランプの遊説では陰謀論を支持する人々がQAnonと書いたプラカードを掲げたりQAnonのロゴ入りTシャツを着ている姿がよく見られます。支持者はそれを信じ続けて勢力を伸ばしています。オバマ大統領やジョージソロスなど政治や財界の人、ハリウッドセレブが人身売買に加担しているなどの信憑性のないことなどを書き込む。トランプ大統領はディープステートと日々闘っているとしてあがめられています。異端の大統領から、異端の支持層が生まれたのです。
   
陰謀論」の中には、一部「真実」のものが混ざっているからややこしい。
陰謀論によく登場するフリーメイソンの影響力はそれほど大きくはない。トランプ氏はときどきウソを言う)

「そして皮肉なことに、たいていの書店で陰謀論と哲学の棚は隣り合っている」

本屋で、哲学書と同じコーナーに陰謀論の本を置いておけば、陰謀論もまともな本のように思えてくる。