じじぃの「共感力・ゾウ・仲間の死を悼む動物なのか?生き物の死にざま」

砂漠を生きるアフリカゾウ


砂漠を生きるアフリカゾウ

ナショナル ジオグラフィック (TV)
ナミブ砂漠の北部に位置するホアニブ川。それは水が流れるのは年に1~2回という枯れた川だが、そんな場所でたくましく生きるゾウがいる。
水も食料とする植物もほとんどない過酷な環境で生き抜いていけるのは、他の地に生きるアフリカゾウとは異なる独自の生き残り術を持っているからだ。
https://natgeotv.jp/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/1526

『生き物の死にざま』

稲垣栄洋/著 草思社 2019年発行

死を悼む動物なのか――ゾウ より

象の墓場という伝説がある。
ゾウは死期を感じると、群れを自ら離れ、「象の墓場」と呼ばれる場所へ向かう。そして、たくさんの象の骨や牙が散乱する象の墓場に横たわり、静かに死を迎えるというのである。
このようにゾウは、自分の最期を他のゾウたちに決して見せないと言い伝えられてきた。
もっとも、これは実際には誤りである。
ゾウは地上で最大の動物である。ゾウの中でも大型のアフリカゾウは、その大きさは7メートルを超え、体重は6トンを超える。これほど巨体であるにもかかわらず、サバンナではゾウの死体がまったく目撃されなかったことから、このような伝説が生まれたのである。また、象牙を密漁するハンターたちが、大量の象牙を売りさばくために、この伝説を巧みに利用したとも言われている。

ゾウの死体が発見されないのには、理由がある。
ゾウの寿命は70年ほどと言われている。動物の中では相当な長寿である。そのため、ゾウの死そのものが珍しい。
さらには、サバンナの乾いた土地では、多くの生き物たちが腹を空かせている。ゾウの死体があれば、最初はハイエナたちが、その厚い皮を食い破り、肉を食い漁る。すると、その穴にハゲタカたちが集まり、肉をむさぼり食う。こうして、ゾウの大きな体は、見る見るうちに骨だけになるのである。やがて骨も風化し、すべてが土に還(かえ)る。そのため、人間がゾウの死体を見ることはなかったのである。

ただ、研究が進んだ現在では、ゾウの死体は観察されている。
象の墓場は単なる伝説だったのだ。

ゾウの研究が進むにつれて、ゾウは死を認識しているのではないかと考えられるようになった。仲間のゾウの死を悼むようすが見られるというのである。

たとえば、死んだ仲間のゾウの体を起こそうとしたり、食べ物を与えようとしたりするという。また、仲間をとむらうかのように、土や木の葉を死体の上にかけたりする行動が観察されているというのだ。

本当にゾウは死を認識しているのだろうか。

ゾウは頭が良く、共感力の強い動物であると言われている。

ゾウは、メスと子どもたちとで群れを作る。そして、お互いに複雑なコミュニケーションを取りながら、群れの中で助け合って暮らしていることが知られている。ケガをしたり、トラブルがあったゾウには協力して手助けをするし、慰め合ったり、ケンカしては仲直りしたりするという。

そのようすは、まるで人間と変わらないように見える。ゾウが頭の良い動物だと言われれば、そのとおりにも思える。

ゾウに知性はあるのだろうか。ゾウは共感しているのだろうか。
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ゾウは死を悼む動物であると言われている。
もしかしたら、ゾウたちの方が、死ぬことについては、私たち人間よりも知っているのかもしれない。生きることの意味も、より知っているのかもしれない。そして、私たちよりも深く死を悼んでいるのかもしれないのである。

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どうでもいい、じじぃの日記。

アフリカのナミブ砂漠は、年間降水量はわずか20ミリ程度という極めて乾燥した地域だが、大西洋の寒流の影響で年間100日程度、早朝に濃い霧が立ち込める日がある。
ナミブ砂漠では、この霧を水源として利用できる生物だけが生き残ることができる。
しかし、こんな砂漠にアフリカゾウが群れをなして生息している。
1日およそ100キロも歩くのだそうだ。

成人のゾウの脳は重さが5キロ。人間は1.2~1.5キロだそうです。
毎日、仕事をしないで食って生きているじじぃ。
アフリカゾウが知ったら、どう思うのだろうか。