じじぃの「科学夜話・人類中心の生態系は地球を滅ぼす?生態系ピラミッド」

良い土の3つの条件 痩せ地をすぐ使える畑にする方法

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=77hs7I2n_pQ

世界の森林の現状

世界の森林面積の国別純変化(2010~2015年、年平均)

土壌の劣化


農地土壌劣化について。世界各国で危機感高まる土壌劣化

2020.07.31 Think and Grow ricci
日本は少子高齢化に伴い、人口が減少傾向にありますが、世界的に見ると人口は増加傾向にあります。2050年に予測されている人口を養うためには、食料を今よりも60%増産する必要があると言われています。
しかし国連食糧農業機関(FAO)によると、食料生産に重要な地球上の土壌の33%以上がすでに劣化しており、2050年までに90%以上の土壌が劣化する可能性が訴えられています。
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/crop/earth-building/soil-deterioration

『オオカミがいないと、なぜウサギが滅びるのか』

山田健/著 集英社インターナショナル 2015年発行

第2章 ピラミッドの基盤である「土壌」に、もう一度注目しよう より

人類世界の生態系ピラミッドを描いてみる

ここで、もう一度ピラミッドに戻る。
(もう一度、生態系ピラミッドを思い出してほしい。生態系のすべての構成員は、互いに喰い合ったり、助け合ったりして、密接に絡み合い、全体の調和をつくり出している。第1章 生き物の世界は必ずピラミッド型になる より)

仮に、人類と人類がつくってきた人工的な環境だけのピラミッドを描いてみたら、どんな風になるのだろうか。
農作物と家畜と人類だけしかいない世界だ。
しかも、その家畜の種類も数も、異常に少ない。
FAO(国連食糧農業機関)の世界畜産統計(2012年)によると、人類が70億人なのに対して、人類以外で、人類を超える人口を誇っているのはニワトリの204億羽だけ。それに次ぐ牛でさえ、15億頭しかいないのである。

牛、豚、羊、馬などの大型家畜を全部あわせても、35億、それらとニワトリ、アヒル、ガチョウなどの家禽を全部合わせても250億。それしかいない。
自然界では、下位の餌動物がこんなに少なければ、当然、上位の動物は餓死してしまう。にもかかわらず、現実に人類が生存しているのは、下位動物を1匹残らず喰ってしまうという、これまた自然界では考えられないほどの効率的な「狩り」をしているからに他ならない。
そして人類の上には、誰もいない。
そう、人口調整を行って、自然なバランスをとってくれる天敵がいないのだ。
かつて神様は、こういう人類のために、コレラとか天然痘とかエイズなんていう調整機能を送り込んでくれたものだが、なんと、せっかくのこのプレゼントを、人類はすべて殲滅してしまったか、殲滅しつつある。
さすがにこの事態に、遺伝子が勝手に反応を始めたのだろう。先進国では自然な人口減が起こりつつあるのだけれど、各国の政府は、それを食い止めなければ人類に未来はないかのようなプロパガンダを盛んに行っている。
まるで鹿そっくりに見えないだろうか。天敵を失って、とめどなく増え続け、周り中の生き物を滅ぼし続けている鹿問題と。

いや、しかし、話が先走りすぎた。
いまは、人類の生態系ピラミッドの話である。
さて、250億の家畜の下にあるのは、餌になるトウモロコシや大豆しか生産していない広大な農場と、ほんの数種類の牧草しか生えていない牧場だけである。

そして、そういう農場の土壌は、土壌というより「冷たい土」に近い。農薬と化学肥料漬けになっている農場の土壌には、土壌動物も微生物もほとんど棲んでいない。

FAOの2014年のデータによると、地球の地表面積の13%が牧草地で、同じく13%が耕作地なのだという。
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しかも、である。デイビッド・モントゴメリーの『土の文明史』によれば、そういう広大な面積の農地と牧草地からは、毎年推定で240億トンもの土壌が失われているというのだ。
信じられますか。

単純計算で、1人あたり年間3.4トンの土壌がが消えているんですよ。

ピラミッドが倒れないのは、下に行けば行くほど裾野が広くなっているからだ。
でも、この人類ピラミッドはどうだろう。
まるで、ちょっとの地震でもひっくり返りそうないびつな形をしていないだろうか。
せめて、基盤となる「土壌」の部分だけでも、多様な生き物たちがあふれ返る豊かで強靭な生態系を取り戻したいではないか。

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どうでもいい、じじぃの日記。
私自身は鈍感で、土壌が劣化している、と言われても、あまりピンとこない。
年間3.4トンの土壌がが消えているんですよ。
これって、1人あたりというと、かなりな量なのではないか。

今年、新たに日本人宇宙飛行士候補に2人が選ばれた。
男性の諏訪理さんは、青年海外協力隊で活動していたとか。
こういう人なんかは、問題意識の強い人なんだろうなあ。

地球が劣化していくのは、あまりいいことじゃないなあ。